【フェブラリーS】“スピードとパワーを兼備”Kingmambo内包馬が3連勝中 傾向から浮上する注目2頭

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傾向解説
2026年JRAでの最初のGⅠ・フェブラリーステークス。芝スタート、ワンターンの1600m、コーナー角が緩やか、直線が長いなど12月のチャンピオンズCとは相違点が多く、よりスピードの持続力が求められる条件です。本記事では血統面を中心に、フェブラリーSのレース傾向を整理していきます。
最初に紹介したいデータは馬体重別成績で、フェブラリーSでは500kg以上の大型馬の活躍が目立ちます。
ダートGⅠだから当然だ、と思われるかもしれませんが、実はチャンピオンズCでは500kg未満の馬の方が好走率は高い傾向にあります。チャンピオンズCからは200m短くなるだけですが、スピードの要求値はイメージ以上に高いと認識するべきでしょう。

<馬体重別成績>
499kg以下【3-4-3-57/67】
勝率4.5%/連対率10.4%/複勝率14.9%/単回収率26%/複回収率53%
500kg以上【7-6-7-71/91】
勝率7.7%/連対率14.3%/複勝率22.0%/単回収率67%/複回収率78%
※過去10年
血統面ではサンデーサイレンス系の不振が特徴的。日本競馬は芝の1600~2400m、特に東京芝2400mと阪神芝1600mを中心にGⅠが組まれており、それに合わせて生産が行われ、そして同条件に強い血統が日本の主流血統として繁栄しています。
近年の日本競馬を牽引しているサンデーサイレンスは当然上記の条件に強い血統であり、反対にスプリント戦やダート戦では他のスペシャリストに劣る可能性が高いわけです。特にチャンピオンズCとの対比は大きく、チャンピオンズCで凡走した馬の反撃には注意が必要です。

<父or母父サンデーサイレンス系>
フェブラリーS【4-7-4-79/94】
勝率4.3%/連対率11.7%/複勝率16.0%/単回収率61%/複回収率66%
チャンピオンズC【8-9-7-84/108】
勝率7.4%/連対率15.7%/複勝率22.2%/単回収率62%/複回収率91%
※過去10年
注目血統はKingmambo。近年のフェブラリーSは以前よりも勝ち時計が速くなっており、ダート向きのパワーだけではなく、高速決着に対応できるスピードが求められる傾向にあります。
そして、そのような条件に滅法強いのがKingmamboであり、直近3年はKingmambo系産駒が3連勝を果たしています。

<Kingmambo内包馬>
該当馬【3-2-3-21/29】
勝率10.3%/連対率17.2%/複勝率27.6%/単回収率153%/複回収率126%
※過去10年
注目血統馬
前記の傾向に合う注目血統馬を2頭ピックアップしました。
☆ロードクロンヌ
母リラコサージュはダート重賞2勝馬ロードゴラッソ(2019年シリウスS、2020年名古屋大賞典)の半姉で、母自身も2013年フラワーC3着をはじめ、芝とダートで活躍しました。
リオンディーズ産駒の本馬はKingmamboの3×3が特徴的で、サンデーサイレンスの血が薄い点もフェブラリーSでは高評価できます。リオンディーズ産駒の先行馬だけに距離短縮も魅力大。前章で挙げた好走傾向に合う、前走馬体重500kgという点も買い材料です。
☆ブライアンセンス
母ヒラボクビジンはダート重賞6勝馬インカンテーションの半姉で、母自身もダート1600~1800mで4勝を挙げています。ホッコータルマエ産駒の本馬はKingmambo+Robertoを持つ立ち肩の機動力タイプで、3勝を挙げる中山ダート1800mがピッタリの舞台でしょう。
ただ、Kingmambo系ホッコータルマエ産駒の大型馬でもあり、Machiavellianの血を母母父に持つ形は2024年1着馬ペプチドナイルと共通。フェブラリーSの血統傾向にはピッタリで、久々の東京ダート1600m戦で新たな面を見せる可能性も否定できません。

《ライタープロフィール》
坂上明大
1992年生まれ、岐阜県出身。元競馬専門紙トラックマン(栗東)。2019年より競馬情報誌サラブレにて「種牡馬のトリセツ」「新馬戦勝ち馬全頭Check!」などの連載をスタートさせ、生駒永観氏と共同執筆で『血統のトリセツ』(KADOKAWA)を上梓。2023年11月には本島修司氏との共同執筆で『競馬の最高戦略書予想生産性を上げる人の取捨選択の技術』(主婦の友社)を出版。現在はYouTubeチャンネル『競馬オタク』を中心に活動し、パドック解説や番組出演、映像制作、Webメディアでの連載もこなす。
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