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【日経新春杯】7歳馬ステイゴールドが魅せた最速の末脚 飛躍の第一歩となった2001年をプレイバック

2026/01/13 17:00
緒方きしん
2001年日経新春杯の出馬表と結果,ⒸSPAIA

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新世紀の競馬 ステイゴールドのラストイヤーが幕を開ける

今週は日経新春杯が開催される。過去にはメジロブライトやルーラーシップ、牝馬ではテイエムプリキュアなどが勝利を挙げている。今回はそんな中から2001年の一戦をピックアップ。当時のレースを振り返っていく。

テイエムオペラオーの年間無敗に沸いた2000年の有馬記念。その余韻も冷めやらぬ年明け、日経新春杯には新世紀での活躍を誓う期待馬がズラリとエントリーしていた。

1番人気ロサードは姉にロゼカラーがいる良血馬。GⅢ・京阪杯2着からの参戦。2番人気サンエムエックスは、条件馬ながら前走ステイヤーズSで3着の素質馬。父ビワハヤヒデという血統背景から応援するファンも多かった。

上位人気はともに5歳馬、さらに続く3番人気ヤマニンリスペクト、4番人気シルヴァコクピットが4歳馬。年明けから馬齢表記が変わり、旧5歳が4歳と表記されるようになり、その耳馴染みのない「4歳馬の日経新春杯参戦」というフレーズを差し置いても、若いメンバーが揃っていた。

そしてその素質馬たちに続く人気となっていたのが、7歳馬のステイゴールド。トップハンデの58.5kgを背負うベテランだ。

ここまでGⅠで2着4回、3着2回と惜敗続きのステイゴールドだったが、2000年の目黒記念勝ち以降は馬券圏内への好走はなく、直近3戦となる前年の秋古馬三冠は7着→8着→7着と低迷していた。

それでも現役続行したステイゴールド陣営は、有馬記念からそのまま続戦を決定。日経新春杯への挑戦に踏み切ったのだった。

7歳にして飛躍を感じさせる末脚を発揮

ゲートが開くと出遅れもなく揃ったスタート。最内枠のステイゴールドもスムーズに好位に取りついた。他にはサンエムエックス、メジロロンザンらが外目から意識的に前目に付け、最終的にはサンエムエックスが逃げる形となり、ステイゴールドは3番手を追走する。

隊列はそれほど縦長にはならず、スムーズに進む。道中ホワイトハピネスがジワッと押し上げた以外は、ポジションの入れ替わりもほとんどない睨み合いとなった。

3コーナーに差し掛かってもその流れは変わらず。馬群は10馬身以内に収まる程度だった。ステイゴールドも内側3番手の絶好位でジッと脚を溜めながら、仕掛けどころをうかがっていた。

直線が近づくと一気にペースアップ。最内を走り続けていたステイゴールドだったが、直線に入り前を行くサンエムエックスがラチ沿いに切り込むと、その外に持ち出され、そこからエンジン点火。直線に入り後続との差を広げ始めたサンエムエックスを追う。

ステイゴールドはそこから鋭い伸び脚を発揮し、前を行くサンエムエックスを悠々と抜き去った。トップハンデ58.5kgを感じさせないその走りにスタンドから歓声が上がる。そして1馬身以上の差を付けてゴールを駆け抜けた。

2着にはそのままサンエムエックスが粘り、3着は3番人気のヤマニンリスペクト。道中3番手からステイゴールドは上がり最速を記録し、まさに完勝と言える走りであった。

5番人気とはいえ混戦とみていたファンも多く、単勝払戻は760円。それでも馬連22.4倍は、なかなかの高配当だったと言える。ファンはベテランの大健闘を讃えながら帰路についた。

ステイゴールドに所縁あるマイネルクリソーラ、ライラックが出走予定

ステイゴールド物語はここで完結しない。次走はドバイに渡り、ドバイシーマクラシックに出走。そこでGⅠ・2勝馬ファンタスティックライトを撃破。その後、宝塚記念やジャパンC4着を挟んでラストランの香港ヴァーズに出走する。

そこでステイゴールドは現役史上最高の輝きを放つ。直線に入り前とは大きな差があったが、武豊騎手の激しいアクションに応え、一気に末脚を伸ばす。そして最後の最後に前のエクラールを交わし、キャリア50戦目で待望のGⅠ制覇。“黄金旅程”は最高の形で競走馬としての長い旅路を終えた。

引退後もステイゴールドの快進撃は止まらない。種牡馬として三冠馬オルフェーヴルをはじめ、ゴールドシップ、オジュウチョウサンなど数えきれない名馬を輩出。ひとつの時代を築いた。

今年はマイネルクリソーラ、ライラックといった7歳馬が出走予定。マイネルクリソーラの母母父サッカーボーイはステイゴールドの叔父であり、ライラックの父オルフェーヴルはステイゴールド産駒だ。

果たして2頭はステイゴールドのようなベテランの力強い走りを見せることが出来るだろうか。冬の淀から目が離せない。

《ライタープロフィール》
緒方きしん
札幌生まれ、札幌育ちの競馬ライター。家族の影響で、物心つく前から毎週末の競馬を楽しみに過ごす日々を送る。2016年に新しい競馬のWEBメディア「ウマフリ」を設立し、馬券だけではない競馬の楽しみ方をサイトで提案している。好きな馬はレオダーバン、スペシャルウィーク、アドマイヤフジ、ドウデュース。

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