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【有馬記念】メンバー唯一の“割引材料なし”レガレイラを信頼 相手は好走率高い秋盾組に注目

2025/12/24 12:00
門田光生
有馬記念の年齢別成績(過去10年),ⒸSPAIA

ⒸSPAIA

前走1番人気馬が抜群

28日に中山競馬場で行われる第70回有馬記念。過去を振り返ると、施行日として最も遅いのが12月28日で、今回はまさにその日程にあたる。近年はホープフルSが年内最後に組まれることも多いが、古くからのファンにとっては、締めは有馬記念のほうがしっくりとくるのではないか。

そんなグランプリレースにはどのような傾向があるのか。ここでは過去10年の成績を基にデータ検証していく。

☆所属
東西とも5頭の勝ち馬を出している。2着馬は美浦所属馬2頭に対して、栗東所属馬が8頭と、栗東所属馬の方が上だが、勝率では美浦所属馬が上。連対率、複勝率はほぼ互角なので、所属の有利、不利はないとみる。

出走馬の所属,ⒸSPAIA


☆性別
牡馬7勝(14連対)に対し、牝馬3勝(6連対)。ただし、各種好走率ではいずれも牝馬が優勢となっている。

出走馬の性別,ⒸSPAIA


☆年齢
5勝を挙げる3歳馬が最有力。年齢を重ねるごとに、勝ち数や好走率も下がっていく。6歳からは勝ち馬が出ておらず、7歳以上となると馬券に絡んだ馬がいなくなる。

出走馬の年齢,ⒸSPAIA


☆前走クラス
連対馬20頭中、16頭が前走国内GⅠ組。国内GⅡ組は連対馬が1頭いるだけ(2015年1着ゴールドアクター)。ほか、好走率が最も高い前走海外組にも注目だ。一方、GⅢ以下の条件を走っていた馬はすべて馬券外に沈んでいる。

出走馬の前走クラス,ⒸSPAIA


☆主な前走
出走頭数が最も多いのは前走ジャパンC組だが、勝率は4%と信頼度はイマイチ。好走率が優秀なのは前走天皇賞(秋)組となっている。

出走馬の主な前走,ⒸSPAIA


☆前走着順
前走1着、3着、4着、5着からは勝ち馬が出ており、好走率も上々。プラスデータといえるだけの成績を残している。一方で前走2着、そして6着以下からは勝ち馬が出ていない。

出走馬の前走着順,ⒸSPAIA


☆前走人気
前走で1番人気に支持されていた馬の成績が抜けていい。前走2番人気も連対率が27.3%と合格点。一方、前走5~9番人気は勝ち馬ゼロで、前走4番人気、10番人気以下からは連対馬が出ていない。

出走馬の前走人気,ⒸSPAIA


☆その他
前走で1秒以上離されて負けた馬からは勝ち馬が出ていない。ほか、前走馬体重が460kg以下だった馬や、栗毛の馬も勝ち馬なしで、2着馬が各1頭出ているだけだった。

その他のデータ,ⒸSPAIA


条件をクリアしたのは1頭だけ

今回の登録馬に該当するデータをまとめていく。

【好走率アップ】
A「牝馬」
B「3歳」
C「前走海外or天皇賞(秋)」
D「前走1着、3着、4着、5着」
E「前走1番人気」

【勝率ダウン】
F「前走GⅡ」

【勝ち馬なし】
G「6歳」
H「前走2着or6着以下」
I「前走5~9番人気」
J「前走1秒差以上で負け」
K「前走馬体重460kg以下」
L「栗毛」

【連対馬なし】
M「7歳以上」
N「前走GⅢ以下」
O「前走10番人気以下」

最初に、プラスデータを勝率順に並べてみる。結果は以下の通り。

プラスデータ勝率順,ⒸSPAIA


マイナスデータ「G~O」に該当せず、かつプラスデータを2つ以上持っているのはヘデントール(DE)とレガレイラ(ADE)。前者はどうやら回避濃厚のため、残ったのはレガレイラだけ。勝率が抜けて良いE「前走1番人気」に該当するのも心強い。本命に指名する。

ここからは相手探し。ここからは勝ち馬なしの「G~L」該当馬も対象とする。プラスデータを連対率順に並べると、以下のようになる。

プラスデータ連対率順,ⒸSPAIA


プラスデータを複数持っているのは、ミュージアムマイル(BC)、ライラック(AD)の2頭(回避予定のビザンチンドリームは除く)。

2頭の比較では、前者が該当するB「3歳」、C「前走天皇賞(秋)」と連対率25%超えの上位データが揃うミュージアムマイルを上にとり、対抗とする。一方のライラックは、執筆時点では除外対象のため、ここでは「注」印に留めておきたい。

プラスデータが1つの馬の中から押さえたいのは、連対率2位「前走天皇賞(秋)」組のメイショウタバルだ。余談だが、宝塚記念を逃げ切り、天皇賞(秋)で着外からの有馬記念優勝といえば、ピンとくるオールドファンもいるだろう。「令和のメジロパーマー」とならないか。

◎レガレイラ
◯ミュージアムマイル
▲メイショウタバル
注ライラック

《ライタープロフィール》
門田 光生(かどた みつお)
競馬専門紙「競馬ニホン」で調教班として20年以上在籍。本社予想などを担当し、編集部チーフも兼任。現在、サンケイスポーツにて園田・姫路競馬を中心に予想・記事を執筆中。
最後に書いたメジロパーマーの父はメジロイーグル、母はメジロファンタジー。種付け頭数に恵まれなかった父と、1勝しかできなかった母から生まれた、まさに「夢」のような産駒でした。データでは違う馬を本命としましたが、ドリームレースぐらいは、自分の好きな馬から買うのもありだと思います。

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