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【有馬記念】宝塚記念勝ち馬メイショウタバル、ダービー馬タスティエーラは消し ハイブリッド式消去法

2025/12/24 06:00
久保田大五郎
有馬記念の過去10年『非・社台ノーザン系生産馬』×『3000m以上のGⅠで3着内歴なし』の成績,ⒸSPAIA

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5つのデータから絞れた馬は?

2025年の中央競馬もいよいよラストウィーク。今週日曜日には有馬記念が行われる。いつも通り過去10年のデータを用いて、複勝率10%未満の「凡走データ」を5つピックアップ。当てはまった馬を消していく。

今年は22頭が特別登録したが、ヘデントールは出走せず、ビザンチンドリーム、サンライズアース、スティンガーグラスが回避を表明済み。ほか除外対象のライラック、ディマイザキッドを除き、現時点で出走可能な16頭を対象とする。

『前走ジャパンC』×『前走6着以下』★0.0%★

まずは例によって前走結果が振るわなかった馬から削る。最も単純明快なデータがジャパンC組の取り扱い。

前走ジャパンCで6着以下だった馬は【0-0-0-31】と、この10年間で巻き返しが一切ない。対象馬もそれなりに多いため、このデータを最初に採用する。

ジャパンC7着のタスティエーラをはじめ、落馬競走中止のアドマイヤテラも含め4頭が脱落。いずれも古馬トップクラスのGⅠに混ざるとワンパンチ欠ける印象が否めない。

【今年の該当馬】
・アドマイヤテラ
・コスモキュランダ
・シンエンペラー
・タスティエーラ

『前走芝GⅠ以外』×『前走2番人気以下』★0.0%★

今度は臨戦過程に注目する。有馬記念で好走した30頭のうち、実に29頭は前走で芝のGⅠレースに出走していた。それ以外のステップからだと【1-0-0-31】複勝率3.1%。この時点でほぼ消せる。

唯一の好走はアルゼンチン共和国杯を1番人気で勝ってきた15年ゴールドアクター。すなわち前走が2番人気以下なら【0-0-0-26】だった。

福島記念(GⅢ)9番人気のアラタ、ダートから参戦するサンライズジパング、アルゼンチン共和国杯で9番人気だったミステリーウェイが消える。いずれもこの相手関係では能力的に厳しそうだ。

【今年の該当馬】
・アラタ
・サンライズジパング
・ミステリーウェイ

『6歳以上』×『同年GⅠ連対なし』★0.0%★

続いて年齢別データを使用する。有馬記念は「3歳馬有利」が知られており、過去10年で5勝、複勝率38.5%と上々だ。4歳、5歳と年齢が上がるにつれて好走率がダウンし、6歳以上は【0-1-1-35】同5.4%と苦戦を強いられている。

高齢で馬券に絡んだ2頭は18年3着シュヴァルグランと昨年2着シャフリヤール。シュヴァルグランはこの年の天皇賞(春)で2着、シャフリヤールも春にドバイSC2着とまだまだ健在のところを見せていた。言い方を変えると「同年にGⅠで連対していない6歳以上」は【0-0-0-28】だ。

ここでシュヴァリエローズとジャスティンパレスが新たに消去となる。ジャスティンパレスは今年も宝塚記念と天皇賞(秋)で3着があり、健在と言えば健在と言えなくもない。

しかし有馬記念自体が過去3度出走して7着、4着、5着止まり。この年齢で今まで以上の結果を出せるかと言えば疑問符はつく。

【今年の該当馬】
・(アラタ)
・シュヴァリエローズ
・ジャスティンパレス
・(ミステリーウェイ)

『非・社台ノーザン系生産馬』×『3000m以上のGⅠで3着内歴なし』★0.0%★

満を持して(?)ここで生産者ネタを発動する。このレースも「社台ノーザン系」(※社台F、ノーザンF、追分F、社台コーポレーション白老Fとする)の生産馬が質、量ともに強く、【8-8-7-82】複勝率21.9%と好走馬の大半を占めている。

対する「非・社台ノーザン系」は【2-2-3-47】同13.0%。馬券に絡んだのはキタサンブラック(3回)、ゴールドアクター(2回)、ディープボンド、タイトルホルダーの4頭だけ。いずれも菊花賞か天皇賞(春)の好走馬だった。3000m以上のGⅠで馬券に絡んだ実績がなければ【0-0-0-33】だ。

宝塚記念勝ち馬メイショウタバルがここでアウト。菊花賞で5.2秒差16着と敗れているように、折り合いに難しさがあって距離延長は歓迎と言えない。ほかマイルから大幅な距離延長のエルトンバローズ、7か月休み明けとなるマイネルエンペラーを消去する。

【今年の該当馬】
・エルトンバローズ
・(コスモキュランダ)
・(シンエンペラー)
・マイネルエンペラー
・メイショウタバル

『美浦所属騎手』×『馬番12番から外』★0.0%★

4つの項目を終えた時点で残るは4頭。最後は有馬記念では避けて通れない「枠順」を絡めたデータで仕上げる。

掛け合わせるのは騎手の所属。過去10年で美浦所属騎手は【3-0-4-45】複勝率13.5%とやや低調で、栗東所属騎手【6-8-3-65】同20.7%や短期免許騎手【1-2-3-19】同24.0%に後れをとっている。

その美浦所属騎手のうち、馬番が12番から外だと【0-0-0-17】。15年1番人気8着ゴールドシップ、22年2番人気9着タイトルホルダーなど、上位人気でも外枠の不利に泣いてきた。これを5つ目の凡走データとして用いる。

残った3頭で美浦の騎手を予定しているのはダノンデサイル(戸崎圭太)だけ。1~11番を引ければノープロブレムだが、外すぎる12~16番になってしまった場合は消去だ。

【今年の該当候補】
・ダノンデサイル

5つのデータを終えて、確実に残るのはエキサイトバイオ、ミュージアムマイル、レガレイラとなった。ダノンデサイルの取捨は枠順次第で、最大4頭の布陣になる。おおむね妥当な結論だろう。

推奨馬券は残った馬の馬連ボックスとする。エキサイトバイオが絡めば高配当、それ以外ならシングルヒットというところか。手堅く仕留めて気分よく年越しを迎えたい。それでは皆様、よいお年を。

《ライタープロフィール》
久保田大五郎
競馬歴14年目のアラサーおじさん。データを駆使した予想でロマン馬券を狙う。趣味は料理とプロ野球観戦。大のベイスターズファン。

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