【有馬記念】万馬券呼ぶ“2つのトレンド”に唯一該当 前走“度外視”の伏兵が波乱の使者に

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長距離実績馬の好走目立つ
有馬記念は本命戦あり、波乱もありの難解なレースだ。ただ、年末の大一番でもあり、できれば夢のある万馬券を仕留めたいところ。そこで近年のグランプリの“2つのトレンド”を紹介。今年の大穴候補を紹介したい。
(1)ノーザンF生産×「ディープ」or「ハーツ」の血を内包
2018年以降に単勝10倍以上で馬券に絡んだ馬は7頭いる。
・シュヴァルグラン(18年3着)
・ワールドプレミア(19年3着)
・サラキア(20年2着)
・ディープボンド(21年2着)
・ボルドグフーシュ(22年2着)
・レガレイラ(24年1着)
・シャフリヤール(24年2着)
このうち、2桁人気だったサラキアとシャフリヤールを含む5頭がノーザンファームの生産馬だった。また、7頭中4頭がディープインパクト、2頭がハーツクライの血を引いており、ノーザンファーム生産馬に限ると、計5頭がいずれかの血を持っていた。したがって、ノーザンファームの生産馬で、なおかつ名種牡馬2頭の血を引く馬が狙い目となる。
<該当する登録馬> ※出走回避を表明している馬は除く
・アドマイヤテラ(母の父ハーツクライ)
・シュヴァリエローズ(父ディープインパクト)
・ジャスティンパレス(父ディープインパクト)
・ミュージアムマイル(母の父ハーツクライ)
・レガレイラ(父の父ハーツクライ)
(2)菊花賞or天皇賞(春)で3着以内実績×5歳以下
中山芝2500mという持久力が問われやすい舞台設定ゆえだろう、長距離実績のある馬の好走が目立つ。とりわけ注目は、菊花賞と天皇賞(春)で3着以内の実績があり、かつ5歳以下の馬だ。
2011年以降の14回のうち、実に12回で馬券に絡んでいる。特に下記3回は、いずれも該当馬によるワンツースリー決着だった。
・13年 1着オルフェーヴル、2着ウインバリアシオン、3着ゴールドシップ
・15年 1着ゴールドアクター、2着サウンズオブアース、3着キタサンブラック
・16年 1着サトノダイヤモンド、2着キタサンブラック、3着ゴールドアクター
近年を見ても、21年は5番人気のディープボンドが2着、22年は6番人気のボルドグフーシュが2着、23年は6番人気のタイトルホルダーが3着。それだけに今年も目が離せない。
<該当する登録馬> ※出走回避を表明している馬は除く
・アドマイヤテラ(24年菊花賞3着)
・エキサイトバイオ(25年菊花賞3着)
・タスティエーラ(23年菊花賞2着)
2500m以上では複勝率100%を誇る大穴候補
精鋭揃いのグランプリだが、2つの関門を突破できたのはアドマイヤテラの1頭だけだった。確かに実績では見劣るが、昨年の菊花賞が3着、今年の目黒記念が1着など、2500m以上では【2-1-1-0】の複勝率100%を誇る。
前走のジャパンCにしても、スタート直後の落馬による「カラ馬」だったとはいえ、ハイペースを早めに捲り、直線でカランダガンとマスカレードボールを差し返して“1着入線”を果たしたのだから、スタミナと勝負根性は目を見張る。
「前走競走中止」とあって人気を落としそうだが、川田将雅騎手の継続騎乗も心強い限り。自慢の持久力を生かして馬券圏内に食い込み、波乱の使者となってほしい。
馬券は馬連と3連複。アドマイヤテラからタスティエーラ、ダノンデサイル、ミュージアムマイル、メイショウタバル、レガレイラに流す。
《ライタープロフィール》
逆瀬川龍之介
国内の主要セール、GIのパドックはもちろん、時には海外のセリにも足を運ぶ馬体至上主義のライター。その相馬眼を頼りにする厩舎関係者、馬主は少なくない。一方、マニアック、かつ実用的なデータを駆使して、ネット媒体や雑誌などにも寄稿するなど、マルチな才能を持っている。
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