【エリザベス女王杯】好データ合致の3歳馬2頭に期待　東大HCの本命はリンクスティップ

2025/11/15 17:00

東大ホースメンクラブ

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この記事のレース

エリザベス女王杯

GⅠ

11月16日(日)　京都11R

年の瀬へ続くGⅠロード

日曜日、京都競馬場でGⅠ・エリザベス女王杯が行われる。昨年のグランプリホース・レガレイラを筆頭に、秋華賞で好走したエリカエクスプレスとパラディレーヌ、復活を期す桜花賞馬ステレンボッシュなど精鋭16頭が出走する。

昨年は伏兵ラヴェルが2着に入り、3連単27万馬券が飛び出したレース。年の瀬へ続くGⅠロードの緒戦を的中で飾るべく、京都芝2200mで施行された直近10回のデータから予想する。

オークス実績と外国人ジョッキーを重視

エリザベス女王杯のオークス実績別成績,ⒸSPAIA

＜エリザベス女王杯　オークス実績別成績＞
オークス5着以内馬
【5-4-5-21】勝率14.3%/連対率25.7%/複勝率40.0%
→オークスで4角10番手以内かつ上がり5位以内
【4-3-5-9】勝率19.0%/連対率33.3%/複勝率57.1%
→3歳時の出走
【2-2-2-1】勝率28.6%/連対率57.1%/複勝率85.7%

牝馬限定の長距離GⅠであるオークスとの相関が非常に強く、同レースで5着以内に入った実績のある馬は【5-4-5-21】で4割が馬券に絡んでいる。一方、オークスに出走して6着以下に敗れた馬は【1-2-0-27】と振るわない。

ただし舞台の違いから、府中の長い直線を追い込んで好走したタイプがエリザベス女王杯では差し届かないケースも多い。オークスで「4角10番手以内」「上がり5位以内」「5着以内」を満たした馬が【4-3-5-9】と信頼できる。

今回これに該当するのはリンクスティップ、パラディレーヌで、ともに3歳馬だ。上記の条件を満たす3歳馬は【2-2-2-1】、唯一の着外例も4着と出色の成績を残していて、この2頭は買い目から外せない。

また、4角通過順は外れるが、昨年オークス2着のステレンボッシュもいる。「オークスで上がり5位以内かつ5着以内だった3〜4歳馬」は【4-3-4-9】複勝率55.0%で半数以上が好走しており、巻き返しが十分考えられる。

エリザベス女王杯の外国人騎手成績,ⒸSPAIA

＜エリザベス女王杯　外国人騎手の成績＞
外国人騎手全て【6-1-4-22】勝率18.2%/連対率21.2%/複勝率33.3%
単勝オッズ15倍未満【6-0-4-11】勝率28.6%/連対率28.6%/複勝率47.6%
→関西馬【5-0-4-6】勝率33.3%/連対率33.3%/複勝率60.0%

同じく京都で施行された直近10回では、外国人ジョッキー（※通年免許の2名含む）が実に6勝を挙げている。単勝回収率も108%で「外国人ジョッキーをベタ買いするだけでプラス」というのが現状だ。

特に単勝オッズ15倍未満の馬に限れば【6-0-4-11】と半数近くが馬券に絡み、さらに関西馬なら【5-0-4-6】と驚くべき成績を残している。

今回はカナテープ（D.レーン騎手）、ステレンボッシュ（C.ルメール騎手）、リンクスティップ（C.デムーロ騎手）の3頭が外国人騎手を鞍上に迎えた。なかでも関西馬のリンクスティップには注意を要する。

オークス好走馬に期待

◎リンクスティップ
持続力の高さが持ち味で、オークスは中盤から徐々に進出して入着。前走の紫苑Sはスローの決め手比べで本馬には苦しい展開だったことに加え、不得手の小回りでスムーズさを欠いた。下り坂からの4F戦になりやすい京都外回りへのコース替わりは大幅にプラスといえる。

キタサンブラック産駒は同コース【2-4-1-13】複勝率35.0%と良績を残している。GⅠでは3頭出走して、昨年宝塚記念でソールオリエンスが7番人気2着、エリザベス女王杯でもラヴェルが12番人気2着に入った。データ、血統、適性面から死角がなく、桜花賞以来の馬券圏内は必至だ。

◯パラディレーヌ
秋華賞は直線一気の追い込みを見せたが、先行した2頭に僅差及ばなかった。内容は最も評価できる競馬で、本馬も外回りコース替わりはプラスだろう。

また秋華賞、オークスともに掲示板に入った3歳馬は【2-2-1-5】複勝率50.0%で、重賞勝ち鞍はないものの実績面では好走の資格十分だ。鞍上の岩田望来騎手は京都外回り芝2200m戦にめっぽう強く、キャリア通算で【7-4-2-16】同44.8%と半数近く馬券に絡んでいる。

▲ステレンボッシュ
今年に入ってから凡走続きだが、大阪杯は位置取り、ヴィクトリアマイルは距離、札幌記念は馬場といずれも敗因は明確だ。

2020年以降、国枝栄厩舎所属のノーザンファーム生産馬にC.ルメール騎手が乗り替わりで騎乗した場合の成績は【19-16-8-24】で複勝率64.2%。この鞍上を配した陣営の意気込みもうかがえる。復活の舞台は整ったと言える。

以下実績最上位のレガレイラ、シンリョクカ、ココナッツブラウン、ボンドガールまで印を回す。馬券は◎-◯▲△の馬連、◎-◯▲-6頭の3連複で勝負する。

▽エリザベス女王杯予想▽
◎リンクスティップ
◯パラディレーヌ
▲ステレンボッシュ
△レガレイラ
×シンリョクカ
×ココナッツブラウン
×ボンドガール

《ライタープロフィール》
東大ホースメンクラブ
約30年にわたる伝統をもつ東京大学の競馬サークル。現役東大生が日夜さまざまな角度から競馬を研究している。現在「東大ホースメンクラブの愉快な仲間たちのブログ」で予想を公開中。