戸崎圭太騎手は首位キープも急失速 月間18勝の松山弘平騎手がトップタイ110勝まで猛追【10月終了時の騎手リーディング】
三木俊幸

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
上位争いは混沌とした状況に
10月の開催が終了し、リーディング争いは残り2ヶ月となった。
前月終了時点では2位に13勝差をつけていた戸崎圭太騎手だったが、10月に行われた9日間の日別の成績を見ると0→2→0→0→1→1→1→0→0、月間勝率7.5%でわずか5勝と急失速。2着が18回もあるなど勝ちきれないレースが多かった。それでも年間勝利数は110勝、2着の回数差でなんとかトップの座は守った。
その戸崎騎手を猛追したのは、松山弘平騎手。2→1→4→1→1→3→2→2→2と開催9日間全てで勝利、12日の東京10Rをワイワイレジェンドで制して6年連続となる年間100勝を達成するなど、月間最多の18勝を記録。2歳戦で逃げたケースでは【6-0-1-2】勝率66.7%、単回収率204%という存在感が際立った。
月間を通じても勝率24.3%、複勝率47.3%という好成績で年間勝利数は戸崎騎手に並ぶ110勝まで伸ばし、初の年間リーディングの座も手が届くところまできている。
ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
賞金ランキングはルメール騎手が上昇中
3位以下は順位変動があり、C.ルメール騎手が前月終了時の6位からランクアップ。10月は0→0→2→3→2→1→2→4→1で、1週目は凱旋門賞が行われたフランス・パリロンシャン競馬場での騎乗となったため、実質的にはJRAで騎乗した7日間全てで勝利をあげて月間15勝という成績だった。
またエンブロイダリーとのコンビで秋華賞を、翌週の菊花賞もエネルジコで優勝し、2週連続のGⅠ制覇。菊花賞の勝利とともに11年連続の年間100勝も達成するなど、月間勝率31.9%、連対率51.1%、複勝率61.7%をマークする活躍で年間賞金2,429,807,000円を獲得。賞金ランキングでも2位に浮上した。
前月終了時に3位だった坂井瑠星騎手は、勝利数では100勝でルメール騎手と並ぶ成績ながら、2着の回数で下回り4位という順位で10月の開催を終えた。
2→0→1→1→0→1→0→2→3という日別の成績で月間では10勝、エコロアルバとのコンビでサウジアラビアロイヤルCを優勝している。26日の京都9Rでは前月にJRA通算600勝を達成した際と同じバドリナートに騎乗して、3年連続の年間100勝を達成。全10勝中8勝が2歳戦でのものだった。
5位は年間97勝の川田将雅騎手。18日の東京開催では1日4勝の固め打ちで存在感を発揮したが、日別の成績は1→0→2→1→0→4→0→1→0で月間9勝に終わり、前月終了時からは順位をひとつ下げる形となった。しかし、25日のアルテミスSではフィロステファニに騎乗して勝利。年間重賞勝利を9に伸ばすとともに、賞金ランキングでは2,451,240,000円でトップの座を守っている。
その他、前月5位だった横山武史騎手も川田騎手と同じく年間97勝。上位は勝利数が接近しており、混沌とした状況になってきた。
《ライタープロフィール》
三木俊幸
編集者を経てフリーランスとなる。現在はカメラマンとしてJRAや地方競馬など国内外の競馬場でレースシーンを撮影しながら、執筆活動も行っている。
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