月間15勝の戸崎圭太騎手が首位守る 川田将雅騎手は月間重賞3勝の大活躍【9月終了時の騎手リーディング】
三木俊幸

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
戸崎圭太騎手が月間最多15勝を記録
大舞台に向けた前哨戦が続き、そして先週末には秋のGⅠ開幕戦となったスプリンターズステークスも行われるなど、9月の開催もあっという間に終了した。6日から28日までの開催9日を終えた時点でも、騎手リーディングは戸崎圭太騎手が変わらず首位の座を守った。
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9月の日別の成績を見ると3→3→3→2→1→1→1→0→1と序盤から絶好調で、騎手別の月間最多となる15勝をマーク。14日の中山2Rをフクチャンショウで制して4年連続となるJRA年間100勝を達成するなど、年間勝利数を105まで伸ばしている。
さらに今年の皐月賞馬ミュージアムマイルと初コンビを組んで挑んだセントライト記念(GⅡ)、レガレイラに騎乗したオールカマー(GⅡ)をそれぞれ勝利。今年1月に行われたアメリカジョッキークラブカップ(GⅡ)もダノンデサイルで勝利しており、同一年の中山芝2200m重賞完全制覇達成となった。
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2位は92勝の松山弘平騎手。7日に韓国へ遠征していたこともあり、JRAでの騎乗機会は8日間ということもあったが、日別の成績は2→1→0→0→1→1→1→0で月間6勝という成績に止まった。
坂井瑠星騎手は3日間開催だった13日から15日までシンエンペラーに騎乗するためアイルランドへと遠征していたこともあってJRAでの騎乗機会は6日と少なかったが、6日の阪神2Rをバドリナートで勝利してJRA通算600勝を達成。日別の成績では1→3→1→1→1→0と得意としている固め打ちは1回のみで月間7勝に終わったが、年間勝利数は90勝で3位をキープしている。
4位は川田将雅騎手。8月終了時は6位という順位だったものの、9月は2→2→2→4→1→1→2→0→0と序盤から勢いに乗り、月間14勝の活躍で年間勝利数を88勝まで伸ばして順位を押し上げた。
加えて7日のセントウルステークス(GⅡ)では4角12番手というポジションからカンチェンジュンガを勝利に導くと、翌週14日にはオークス馬カムニャックとのコンビでローズステークス(GⅡ)、さらにその翌週21日にはエリキングで神戸新聞杯(GⅡ)を制し3週連続の重賞制覇を達成。重賞勝利数を8まで伸ばすとともに、獲得賞金2,136,517,000円で賞金ランキングトップへと浮上。重賞の舞台でも勝負強さが際立った。
8月は17勝と大活躍だった横山武史騎手は、0→0→2→1→0→1→0→2→0で月間6勝という成績。年間勝利数は川田騎手と同じ88勝も、2着の回数差で順位をひとつ下げて5位で9月を終えた。6位のC.ルメール騎手も年間85勝としており、10月も上位争いは激しくなっていきそうだ。
三浦皇成騎手が127回目の挑戦でGⅠ初制覇
リーディングトップ5の騎手以外では、18位・三浦皇成騎手と25位・西村淳也騎手を取り上げたい。
三浦騎手は月間5勝という成績だったが、28日に行われたスプリンターズSを11番人気のウインカーネリアンで優勝。これまでディアドムスで全日本2歳優駿(2014年)、ラムジェットで東京ダービー(2024年)と地方競馬のGⅠ級レースの勝利はあったが、127回目の挑戦で待望のGⅠ初制覇となった。
また単勝50.0倍だったこの勝利もあり、月間35回以上の騎乗があったなかでは最多となる277%の単回収率も記録している。
ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
西村淳也騎手は4月20日の騎乗を最後に負傷のため休養していたが、13日の阪神競馬から復帰。復帰2戦目となった阪神7Rをエンベッカで勝利するなど月間8勝、勝率20.5%、複勝率43.6%という好成績で存在感を残した。
《ライタープロフィール》
三木俊幸
編集者を経てフリーランスとなる。現在はカメラマンとしてJRAや地方競馬など国内外の競馬場でレースシーンを撮影しながら、執筆活動も行っている。
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