【スワンS】直近3年“3番人気以内全滅”の波乱傾向 京都巧者の伏兵で高配当ゲットだ

逆瀬川龍之介

スワンS 単勝20倍以上で3着以内の共通点(京都開催直近8回),ⒸSPAIA

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直近10年のうち半分が3連単“6桁配当”

近年のスワンステークスは荒れに荒れている。15年以降、過去10回の3連単を見ると、実に5回が6桁配当。直近3年の馬券圏内9頭は全て4番人気以下だから、本命党には出番なしだ。

そこで直近10回のうち、京都開催の8回において、単勝オッズ20倍以上で馬券に絡んだ7頭をチェック。共通項を見つけ出し、今年の大穴候補をピックアップしたい。

(1)京都芝オープン実績
当地でのオープン実績は必須だ。全7頭に京都芝・オープン、うち5頭には重賞以上での連対実績があった。20年に11番人気1着のカツジ、23年に10番人気1着のウイングレイテストに至っては、ともに重賞で連対したのは2歳時だったので、“昔取った杵柄”が生きるレースともいえるだろう。

(2)5歳以上
先日のスプリンターズSを8歳のウインカーネリアンが制したように、近年の短距離重賞ではベテランの活躍が目立つが、スワンSも例外ではない。該当7頭は全て5歳以上。24年に13番人気で3着のトゥラヴェスーラは9歳だった。迷った際はより高齢の馬を買うのもアリかも。

今年は5頭が該当

前章で挙げた2項目に該当するのは以下の5頭だった。

・アサカラキング
・グレイイングリーン
・セッション(除外対象馬)
・ソーダズリング
・バルサムノート

中でも京都の重賞で連対実績があるアサカラキング、セッション、ソーダズリングの3頭は要注目だが、あえて1頭を挙げるならソーダズリングだ。今回の舞台となる京都芝1400m外回りは3回走って、24年の京都牝馬Sが1着、同じく阪神Cが0秒3差の6着、今年の阪急杯が0秒2差の3着だから、一度も崩れていない。ここ2戦はマイルで人気を下回る着順に終わっているが、得意の1400mに戻る今回は巻き返しを期待したい。

そして最後にもう一つ、付け加えておきたいことがある。それは該当7頭中6頭が2~5番の内枠だったということ。したがって該当馬の中で最も内枠の馬を狙う、という作戦も一考の余地がある。このあたりは読者の皆さんの判断にお任せしたい。

《ライタープロフィール》
逆瀬川龍之介
国内の主要セール、GIのパドックはもちろん、時には海外のセリにも足を運ぶ馬体至上主義のライター。その相馬眼を頼りにする厩舎関係者、馬主は少なくない。一方、マニアック、かつ実用的なデータを駆使して、ネット媒体や雑誌などにも寄稿するなど、マルチな才能を持っている。

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