【京都大賞典】展開有利を生かして2年前の再現だ 本命は2年前の勝ち馬プラダリア
京都大学競馬研究会

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開幕週で先行有利
10月5日(日)に京都競馬場で京都大賞典(GⅡ)が行われる。目黒記念を勝って勢いに乗るアドマイヤテラや菊花賞馬ドゥレッツァ、天皇賞(春)で3着ショウナンラプンタや4着サンライズアースなど18頭が揃った。
略して「京大」となるこのレース、2022年に私が執筆した予想記事が的中したほか、その前年にもマカヒキの単勝で大勝ちした経歴があるなど、相性の良いレースとなっている。当時は阪神開催で条件が違うというツッコミには耳を塞ぎ、「京大競馬研」の名にかけて的中させていきたいところだ。

過去10年のうち京都で開催された直近8回における脚質別成績を調べた。
開幕週のきれいな馬場で行われることから先行勢の結果が抜けてよく【4-4-2-18】複勝率35.7%。単勝回収率がなんと365%ある。
この回収率は2019年ドレッドノータス(11番人気1着)の激走によるところが大きいため当てにはしづらいが、そのドレッドノータス含め勝ち馬4頭中3頭には京都重賞での勝ち鞍があった。京都が得意な先行馬は人気薄でも必ずマークしておきたい。
中団からの差し馬は【3-2-6-30】複勝率26.8%とこちらも悪くないが、馬券に絡んだのは6番手、7番手で先行馬のすぐ後ろという例が多い。データ上は同じ中団扱いでも先行力は必須になる。
後方【1-1-0-24】は人気馬なら少し検討の余地はあるが、あまりに展開が向かないことが多いため基本的には軽視で問題ない。
逃げ馬【0-1-0-7】は馬場傾向を考えると成績が悪いが、3番人気以内で逃げた馬がおらず、単純に人気薄の力不足が多いためである。
今年の逃げ候補サンライズアースは天皇賞(春)でも健闘した人気の一角で、逃げ馬不利と一様に切り捨ててしまうのは危険だ。
雨予報も味方に 京都得意の穴馬から流して勝負
◎プラダリア
一昨年の当レース勝ち馬で京都重賞2勝。得意舞台で走れることはプラスになる。今年の敗因も天皇賞(春)は距離不適、宝塚記念は展開向かずと言い訳できるもので、これらが解消される今回は巻き返しに期待してもいい。雨予報もプラスだろう。
昨年の京都大賞典、今年の京都記念は不満の残る内容で、順調さを欠いていることは確か。しかし、衰えやメンタルの不振がなければ、重たい馬場を味方に勝ちきった2年前の内容を完全再現できるとみる。
◯ドゥレッツァ
2年前の菊花賞馬。昨年のジャパンC2着、今年のドバイSC3着と実績は明らかに上位。京都実績もあり、さらに先行可能で展開も向きそうだ。
想定オッズが悪くないことから、晴れであればこちらがド本命の予定だった。しかし、宝塚記念では道悪に全く対応できず、見せ場がなかったことを考えると雨予報は大幅なマイナスだ。
能力比較で完全に上位であるためこれ以下の印に落とすことは出来ないが、つけいる隙はありそうだ。
▲アドマイヤテラ
目黒記念の勝ち馬。菊花賞3着のほか2勝を挙げる京都に戻ることはプラス。川田将雅騎手へ乗り替わりにはなるが、テン乗りではないため問題ない。
先行して堅実なタイプで展開面でも有利が見込まれる上、稍重馬場でも結果を出している。マイナス要素は全くない。しかし展開や能力の比較でもっと期待できる馬が2頭いるため3番手評価となった。
△サンライズアース
天皇賞(春)4着からの休み明けとなる。阪神大賞典の圧勝、その勝ちタイムから地力比較ではドゥレッツァと並んで上位にあると考える。
しかし、この馬は切れ味を求められると3勝クラスでも完全にキレ負けする馬であったため、2400mは短いと考える。
また、前走は坂で後ろを突き放した阪神大賞典とは打って変わり、上がりの差でショウナンラプンタに突き放された内容から、天皇賞(春)4着とはいえ京都が合うとは思えない。そのため自分で有利なラップを刻みたい。
馬券はプラダリアの単勝、プラダリアからの馬連流し3点、三連複ボックス4点で勝負する。
思えば4年前も不振の続くマカヒキを「適鞍がここだけ」という理由から1点で買った記憶がある。プラダリアもここ以上の適鞍はなく、想定オッズ30倍程度ということも当時と同じ匂いを感じる。馬には2年前の頑張りを思い出してもらい、あの時の興奮を味わわせて欲しい。(文:福山)
京都大賞典 予想印
◎プラダリア
◯ドゥレッツァ
▲アドマイヤテラ
△サンライズアース
《ライタープロフィール》
京都大学競馬研究会
今年で30周年を迎える、京都大学の競馬サークル。馬主や競馬評論家など多くの競馬関係者を輩出した実績を持つ。また書籍やGⅠ予想ブログ等も執筆。回収率100%超えの本格派が揃う。
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