【京都大賞典】「前走2番人気以内」がカギ 4つの好条件を満たすヴェルミセルの一発期待
門田光生

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好走馬の大半は「前走GⅠ組」
5日に京都競馬場で第60回京都大賞典が行われる。ここ10年の平均出走頭数は13.8頭。出走頭数は10~17頭立てとバラつきはあるが、長距離戦としては頭数がそろっている。
天皇賞(秋)やジャパンカップはもちろん、有馬記念や香港国際競走へとつながる大事な一戦。果たしてどんな傾向が出ているのか、過去10年の成績を基にして検証していく。
☆所属
美浦所属馬が勝ったのは、2020年のグローリーヴェイズだけ。2着も2018年のレッドジェノヴァしかいない。勝率、連対率、複勝率でみても、栗東所属馬が上回っている。

☆性別
牝馬が連対したのは前記のレッドジェノヴァと、2017年の勝ち馬スマートレイアーの2例だけ。ただし、勝率、連対率、複勝率では、牡馬・セン馬とほぼ同等の数字となっている。

☆年齢
連対数が最多の7頭、勝率、連対率、複勝率の数字もトップの5歳馬をプラスデータとする。

☆前走クラス
連対馬の半分以上が前走GⅠ組。その一方で、前走3勝クラスからも勝ち馬含め馬券に絡んでおり、好走確率も高い。ただし、後者の該当馬は不在のため、ここでは前走GⅠ組のみがプラスデータとなる。
前走GⅡ組は32頭が出走しているが、勝ち馬は2024年のシュヴァリエローズだけ。勝率は3.1%と物足りない。

☆主な前走
前走宝塚記念組からは最多8頭が連対。天皇賞(春)組も連対率25.0%と好走率は高い。前走GⅠ組はこの2重賞からの臨戦が中心になっている。

☆前走着順
勝率が高い前走2着と、連対率が高く出ているゾーンの前走6~9着をプラスデータとする。

☆前走人気
勝率が優秀な前走1番人気と、サンプルはやや少ないが連対率が40%を超える前走2番人気をプラスデータとする。一方、前走4番人気からは勝ち馬が出ていない。

☆その他
前走の4コーナー通過順が9番手以下と後方だった馬からは勝ち馬が出ていない。また中3週以内の馬や、前走で1800m以下を走っていた馬からは連対馬が出ていない。

データからは2頭が抜け出す
京都大賞典のデータをまとめてみよう。今回の登録馬に該当するデータは以下の通り。
【好走率アップ】
A「栗東所属」
B「5歳」
C「前走GⅠ」
D「前走6~9着」
E「前走1、2番人気」
【勝率ダウン】
F「前走GⅡ」
【勝ち馬なし】
G「前走4番人気」
H「前走4角通過9番手以下」
【連対馬なし】
I「中3週以内」
最初に、プラスデータを勝率順に並べてみる。結果は以下の通り。

登録メンバーで最多のプラスデータを持つのは、ヴェルミセル(ABDE)一頭。勝率1位の「前走1番人気」ではないが、同2位の「前走2番人気」には該当。このデータは連対率40%を超えており、軸としての信頼度は高いとみる。マイナスデータもなく、本命とする。
次点では、サンライズアースがプラスデータ「ACE」に該当し、減点材料もなし。勝率順では上から2、3番目のデータに合致しており、逆転の目がある対抗評価としたい。
ここからは相手探しに入るため、勝ち馬が出ていない「G」「H」該当馬も対象とする。まず、プラスデータを連対率順に並べると以下となる。

連対率トップはE「前走2番人気」で、次位がC「前走GⅠ」。この2つを持つのは前記のサンライズアースしかいない。そこで、次に高いE「前走1番人気」、4番目のD「前走6~9着」までを含めた中の2つに当てはまる馬を探すと、ドゥレッツァ(BCD)とワープスピード(CD)の2頭が該当する。
プラスデータの数が多いドゥレッツァを上に取って3番手評価に、4番手をワープスピードとする。以下、データ上ではダンゴ状態なので、今回は4頭に絞って勝負する。
◎ヴェルミセル
◯サンライズアース
▲ドゥレッツァ
△ワープスピード
《ライタープロフィール》
門田 光生(かどた みつお)
競馬専門紙「競馬ニホン」で調教班として20年以上在籍。本社予想などを担当し、編集部チーフも兼任。現在、サンケイスポーツにて園田・姫路競馬を中心に予想・記事を執筆中。
年々、漫画を買う冊数が減っていたのですが、電子書籍に変えてから買うスピードが増しています。ボタンひとつで読める手軽さは反則ですね。どんどんお金が減っています。
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