【京都大賞典】直近10年で二度の3連単100万超え “激走3条件”クリアの注目穴馬   

逆瀬川龍之介

京都大賞典で好走した人気薄7頭の共通点,ⒸSPAIA

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高配当狙いなら毎日王冠より京都大賞典

今週末は東西で古馬中距離路線の2大ステップレースが行われる。どちらも見逃せない一戦だが、穴党が買うべきはどちらか?

そこで直近10年を振り返ると、毎日王冠は1番人気が8勝、かつ3連単は最高でも6万円台と至って平穏。対照的に京都大賞典は1番人気が2勝のみで、目下8連敗中。加えて3連単の7桁配当が2回も飛び出しているのだ。

したがって高配当狙いなら間違いなく京都大賞典。そこで直近10年の同レースにおいて、単勝オッズ10倍以上、かつ6番人気以下で馬券に絡んだ7頭をチェック。その共通項を見つけ出し、今年の激走候補をピックアップしたい。

(1)京都芝でのオープン勝ち実績
京都開催時の該当馬6頭に限ると、うち5頭は以下のように京都芝でオープン勝ちがあった。

・16年2着 アドマイヤデウス(15年日経新春杯)
・19年1着 ドレッドノータス(15年京都2歳S、18年アンドロメダS)
・19年2着 ダンビュライト(19年京都記念)
・24年1着 シュヴァリエローズ(20年萩S)
・24年3着 メイショウブレゲ(24年万葉S)

唯一の例外は17年2着のトーセンバジルだが、この馬も15年の京都新聞杯で0秒1差の4着があったので、京都適性に不安があったわけではない。というわけで京都でのオープン実績は要チェックとなる。

【今年の該当馬】
・アルナシーム
・ジューンテイク
・ディープモンスター
・ドゥレッツァ
・プラダリア
・メイショウブレゲ

(2)5歳以上
直近4年では、7歳以上が4頭も馬券に絡んでいるように、京都大賞典は高齢馬の出番が多いレースだ。伏兵も例外ではなく、該当7頭は全て5歳以上。21年に8歳のマカヒキが復活勝利を挙げたことは記憶に新しく、ベテランは軽視禁物となる。

【今年の該当馬】
・アルナシーム
・カネフラ
・ディープモンスター
・ドゥレッツァ
・ニシノレヴナント
・ブレイヴロッカー
・プラダリア
・ボルドグフーシュ
・ミクソロジー
・メイショウブレゲ
・ワープスピード
・ヴェルテンベルク
・ヴェルミセル

(3)ノーザンファーム生産馬
芝の重賞なので当然だが、京都大賞典でもノーザンファームの生産馬は幅を利かせている。人気薄の激走も多く、該当7頭中5頭がノーザン生産馬だった。

そして何より注目したいのは、この5頭が例外なく、同年秋のJRA・GIで馬券に絡まらなかったということだ。このことから少々乱暴だが、GIで通用しない馬=京都大賞典が勝負レースだった、と言えないか。いずれにしても“京都大賞典を勝てば一丁上がり”といったタイプは評価を上げたい。

【今年の該当馬】
・アドマイヤテラ
・アルナシーム
・サンライズアース
・ドゥレッツァ
・ワープスピード

2頭が3項目をクリア

以上の3つの関門を全て突破したのはアルナシームとドゥレッツァの2頭だった。そのうちドゥレッツァは上位人気が予想されるので、穴党が買うべきはアルナシームだ。

京都では23年にリステッドのカシオペアSを制した実績あり。春以降の4戦は掲示板を外しているが、斤量や馬場、枠順など敗因は明白だ。そんな中でも前々走の函館記念では59kgを背負って0秒6差の6着に健闘しているので、GⅡやGⅢなら十分に通用する力はある。

今回は初の2400mがカギとなるが、叔父が同距離GⅠを勝っているシャフリヤールだから血統的にはこなせていい。ここからは運任せだが、何としても得意の内枠を引き当てて、波乱の主役となってもらおう。

馬券は単複が本線。馬連と3連複はアドマイヤテラ、サンライズアース、ジューンテイク、ディープモンスター、ドゥレッツァ、プラダリアに流し、高配当ゲットといきたい。

《ライタープロフィール》
逆瀬川龍之介
国内の主要セール、GIのパドックはもちろん、時には海外のセリにも足を運ぶ馬体至上主義のライター。その相馬眼を頼りにする厩舎関係者、馬主は少なくない。一方、マニアック、かつ実用的なデータを駆使して、ネット媒体や雑誌などにも寄稿するなど、マルチな才能を持っている。

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