コントレイルは複回148%の外枠で買い、秋以降に期待高まるインディチャンプ 2025年新種牡馬分析
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9月終了時点の新種牡馬成績をチェック
今週から東京開催がスタート。天皇賞(秋)やジャパンカップといった秋古馬三冠路線はもちろん、未来のスターたちが登場する可能性がある2歳戦にも要注目だ。
昨秋の東京ではマスカレードボールがアイビーステークス(L)を、クロワデュノールが東京スポーツ杯2歳ステークス(GⅡ)を制覇。2頭は翌春に皐月賞(GⅠ)でも3着、2着と好走したのち、東京に戻った日本ダービー(GⅠ)で2着、1着と世代の頂点へと登り詰めた。
そこで今回は2歳戦を特集。なかでもフォーカスしたいのが、今年デビューした新種牡馬だ。6月の2歳戦開幕から9月終了時点までの期間における新種牡馬の成績と、馬券的に狙い目となる条件を検証する。
コントレイル産駒が最多7勝

<2025年 主な新種牡馬の全体成績>
コントレイル【7-14-5-19】
勝率15.6%/連対率46.7%/複勝率57.8%/単回収率38%/複回収率94%
ポエティックフレア【5-3-6-13】
勝率18.5%/連対率29.6%/複勝率51.9%/単回収率79%/複回収率81%
インディチャンプ【3-6-0-28】
勝率8.1%/連対率24.3%/複勝率24.3%/単回収率32%/複回収率50%
ベンバトル【2-8-4-20】
勝率5.9%/連対率29.4%/複勝率41.2%/単回収率23%/複回収率66%
ダノンスマッシュ【2-4-4-41】
勝率3.9%/連対率11.8%/複勝率19.6%/単回収率28%/複回収率75%
まずは今年の新種牡馬たちの全体成績を確認する。
■コントレイル
今年デビューの新種牡馬の中で、最も期待を受けていると言っても過言ではないのが無敗の三冠馬コントレイルだろう。
その期待に反してスタートダッシュに苦しんだように1着7回に対して2着が14回と勝ち切れない面が目立ち、単回収率も38%に留まっているが、複勝率は57.8%と素晴らしい。複回収率も94%と高水準で、複系馬券では信頼できる。
■ポエティックフレア
英2000ギニー、セントジェームズパレスステークスと欧州GⅠを2勝した実力馬だ。
現時点でデビューを果たした初年度産駒は15頭と少ないなか、リアライズシリウスが新潟2歳ステークス(GⅢ)を4馬身差で圧勝して大きなインパクトを残した。
■インディチャンプ
ステイゴールドの血を引きながら、春秋マイル制覇を成し遂げた実績を持つ。
ここまで3勝ではあるが、タイセイボーグがダリア賞(OP)2着、新潟2歳S2着と上級条件で活躍中だ。
■ベンバトル
18年のドバイターフでヴィブロス(17年ドバイターフ覇者)やリアルスティール(16年ドバイターフ覇者)に3馬身以上の差をつけて圧勝した英国産馬だ。
産駒の日本での成績は1着2回に対して2着が8回と、勝ち切れなさが目立つ。とくにトライアンフパスは現時点で【0-3-1-0】という成績になっており、ベンバトル産駒を象徴するような成績となっている。
■ダノンスマッシュ
現役時代は20年の香港スプリント(GⅠ)、21年の高松宮記念を連勝するなどスプリンターとして輝かしい実績を残した。
やはり産駒も生粋のスプリンターが多く、2勝はいずれも1200m戦で挙げたもの。現時点でOP以上の実績はないが、大物の登場に期待だ。
コントレイルは外枠を狙え

<2025年 主な新種牡馬の条件別成績>
コントレイル×7、8枠【1-6-4-2】
勝率7.7%/連対率53.8%/複勝率84.6%/単回収率17%/複回収率148%
ダノンスマッシュ×芝1200m【2-1-2-12】
勝率11.8%/連対率17.6%/複勝率29.4%/単回収率84%/複回収率134%
ポエティックフレア×距離延長【2-1-1-2】
勝率33.3%/連対率50.0%/複勝率66.7%/単回収率221%/複回収率71%
インディチャンプ×芝1800m【0-3-0-3】
勝率0.0%/連対率50.0%/複勝率50.0%/単回収率0%/複回収率141%
その他、各種牡馬について好条件となるデータも確認していく。
■コントレイル産駒×7、8枠
コントレイル産駒の特徴として覚えておきたいのが、外枠との好相性ぶりだ。現時点で複勝率は80%超、複勝回収率は148%と見かけたら無条件で買いである。
思い返せば、産駒の初勝利を記録したルージュボヤージュも7枠。これは仮説だが、一瞬のキレ味に秀でた産駒よりも長く良い脚を使う産駒が多く、これまで出走45回のうち上がり3ハロン33秒台の末脚を使ったのはわずか6回だけ。その点、スムーズに加速しやすい外枠が合っているのではないか。
■ダノンスマッシュ産駒×芝1200m
上でも触れたように、ダノンスマッシュ産駒は芝1200mの成績が抜けて優秀。複回収率は134%を誇る。
なかでも中山芝1200mで【1-1-2-4】複勝率50.0%、複回収率268%の好成績。冬の中山開催も要注目である。
■ポエティックフレア産駒×距離延長
通常は折り合い面などからマイナスの印象が強い距離延長であるが、ポエティックフレアの産駒に関しては単回収率200%超と優秀だ。
また、前走距離に関係なく芝1800mは【0-2-1-2】複勝率60.0%、複回収率116%とまずまず優秀で、中距離のレースが増える秋以降にも期待が膨らむ。
■インディチャンプ産駒×芝1800m
マイル戦のイメージが強い父だが、毎日杯(GⅢ)3着や毎日王冠(GⅡ)の3着など、1800m戦での実績もあった。
その傾向を産駒も引き継いでおり、芝1800mで【0-3-0-4】複勝率42.9%、複回収率121%と優秀だ。こちらも芝1800mのレースが増える秋以降に活用したい。

《ライタープロフィール》
東大ホースメンクラブ
約30年にわたる伝統をもつ東京大学の競馬サークル。現役東大生が日夜さまざまな角度から競馬を研究している。現在「東大ホースメンクラブの愉快な仲間たちのブログ」で予想を公開中。
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