【レパードS】Roberto内包馬が“単回収率279%”と大活躍 注目はルヴァンスレーヴ産駒の2頭

坂上明大

2025年レパードSの血統傾向,ⒸSPAIA

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傾向解説

2024年からJpnⅠジャパンダートクラシックのトライアル競走としての位置づけに変わったレパードS。ただ、レパードS自体の時期や条件は同じで、求められる適性の特殊性は10年前から変わっていません。本記事では血統面を中心に、レパードSのレース傾向を整理していきます。

レパードSが行われる新潟のダートコースは直線距離353.9mと中程度ですが、コーナー角がきついため機動力が重要な舞台。特にコーナー毎に大きく減速が求められる点は特徴的で、大回りかつ1ターンの東京ダ1600mで行われていた旧ユニコーンSとは正反対の適性が求められる舞台でした。

そのため、レパードSでは芝競馬のような脚をタメる適性が求められ、ダート重賞としては珍しいサンデーサイレンス系の活躍が目立つレースです。過去10年では4頭の勝ち馬が出ており、昨年も2頭の出走馬のうち6番人気のミッキークレスト(父ジャスタウェイ)が3着と好走しました。

また父サンデーサイレンス系ではありませんが、2017年11番人気ローズプリンスダムと2019年10番人気ハヤヤッコには芝での勝利実績があったことも、この適性予想の裏付けとなるでしょう。

父サンデーサイレンス系の成績,ⒸSPAIA


<父サンデーサイレンス系の成績(過去10年)>
父サンデーサイレンス系【4-4-5-31/44】
勝率9.1%/連対率18.2%/複勝率29.5%/単回収率42%/複回収率113%

また、Robertoの血も好相性。Robertoの血を引く馬には立ち肩の機動力タイプが多く、2017年11番人気1着ローズプリンスダム(母父シンボリクリスエス)、2019年10番人気1着ハヤヤッコ(母父クロフネ)、2021年10番人気2着スウィープザボード(母母父ブライアンズタイム)、2024年11番人気2着サトノフェニックス(母父シンボリクリスエス)など二桁人気の好走馬も複数頭輩出しています。

Roberto内包馬の成績,ⒸSPAIA


<Roberto内包馬の成績(過去10年)>
Roberto【4-4-2-31/41】
勝率9.8%/連対率19.5%/複勝率24.4%/単回収率279%/複回収率116%

注目血統馬2頭

前記の傾向に合う注目血統馬を2頭ピックアップしました。

☆ルグランヴァン
母カラフルデイズはフジキセキ×DeputyMinister系のダート黄金配合馬で、現役時代には2011年関東オークスを制覇。繁殖牝馬としても自身の持ち味をしっかりと伝え、本馬の半姉には2023年ブリーダーズGC3着馬カラフルキューブがいます。

ルヴァンスレーヴ産駒の本馬はRobertoの4・6×7を持つ機動力型。サンデーサイレンス系ではないものの、サンデーサイレンスの血を4×3でインブリードしており、レパードS適性はメンバー中屈指の一頭です。

☆トリポリタニア
3代母キャサリーンパーに遡る名牝系に属し、母トリプライトはダート1700~1800mで3勝。Ribotの6×4やHyperionの6・5・8・7×7・8を源泉とする底力は産駒にも伝わっており、ルヴァンスレーヴ産駒の本馬もダートの中長距離戦を前々で運ぶ形がベストでしょう。

サンデーサイレンスの4×3を持ち、芝の1勝クラスでも上位争いを演じた実績もレパードSでは買い材料。抽選対象馬ではありますが、ルグランヴァンと同様に舞台適性を高く評価したいルヴァンスレーヴ産駒です。

2025年レパードS 血統からの注目2頭,ⒸSPAIA


ライタープロフィール
坂上明大
1992年生まれ、岐阜県出身。元競馬専門紙トラックマン(栗東)。2019年より競馬情報誌サラブレにて「種牡馬のトリセツ」「新馬戦勝ち馬全頭Check!」などの連載をスタートさせ、生駒永観氏と共同執筆で『血統のトリセツ』(KADOKAWA)を上梓。2023年11月には本島修司氏との共同執筆で『競馬の最高戦略書予想生産性を上げる人の取捨選択の技術』(主婦の友社)を出版。現在はYouTubeチャンネル『競馬オタク』を中心に活動し、パドック解説や番組出演、映像制作、Webメディアでの連載もこなす。

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