【アイビスSD】下手なひねりは不要、枠と実績を素直に信頼　京大競馬研の本命はテイエムスパーダ

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昨年は外枠の実績馬で上位独占　今年も要注目

8月3日（日）に新潟競馬場でアイビスサマーダッシュ（GⅢ）が行われる。重賞2勝のピューロマジックやテイエムスパーダ、一昨年のスワンS勝ち馬ウイングレイテスト、昨年の覇者モズメイメイなど重賞馬5頭を含む18頭が出走予定。今回も昨年に引き続き良いメンバーが集まった。

近年は1200mのリステッドで振るわない馬の救済という側面が強かったが、昨年実績馬が順当に走った結果、レースレーティングが大幅に改善し、当面の間は重賞格付けを継続できる運びになった。

新潟の名物重賞の継続、そして格に見合ったハイレベルなレースの提供という観点から非常に喜ばしいことと言えよう。今年も昨年同様、実績馬に関するデータを調査して予想を組み立てる。

過去24回のアイビスSDに出走した「JRA重賞勝ち馬」の成績を調べた。高いレーティングを持つ実績馬のべ89頭の成績は【8-5-6-70】複勝率21.3%と想定ほど良くなかった。

ここにはやはり枠順が大きく影響していて、内枠の実績馬が外枠の格下馬に負ける例が多いため、この数字にとどまっている。2005年1番人気4着カルストンライトオや2019年2番人気6着ダイメイプリンセスなど、過去に当レースを制した快速馬さえも1枠の不利に屈して敗れている。内枠に入った瞬間、適性抜群でも評価を下げたい。

7、8枠で当日3番人気以内に支持された重賞馬は【4-1-1-4】複勝率60.0%。昨年勝ったモズメイメイもここに該当していた。着外4回のうち3回は4着で、掲示板外に敗れた例は第1回の3番人気8着ユーワファルコンだけ。好調な実績上位馬が外枠を引けば適性がなくても走ってくる。この条件に該当する馬を重視したい。

枠順を気にしながらの予想　昨年上位馬をそのまま信頼

◎テイエムスパーダ
7枠13番から発走する昨年3着馬。それ以降は不振が続いていたが、前走韋駄天Sで重ハンデを物ともせず鮮やかに突き放して勝っており、千直の適性は今回のメンバー内で抜群に高い。ピューロマジック陣営が控えることを示唆しており、単騎逃げでスムーズな競馬ができれば前走同様突き抜けるのではないか。昨年ほどではないが良い枠を拾ったことも味方につけ、連勝に期待したい。

◯モズメイメイ
8枠18番の昨年勝ち馬。こちらも今年はまた不振に陥っている。前走は前が詰まっていたとはいえ手応えがあまり良さそうに見えず、ベスト距離が1200mよりさらに短くなっている可能性が高い。適性ある舞台で復活に期待したい。大外枠ゲットは大いにプラスだろう。

▲ウイングレイテスト
5枠10番、昨年の2着馬。今年のオーシャンSでも3着と頑張っており、GⅢであれば地力上位の一頭だ。前走函館SSでは昨年適性を見せた舞台でありながらも大敗し、1年加齢した分の衰えは否めない。もう少し外枠が欲しいところでもあったが、昨年は6枠から頑張っていたため、今年も同様の走りに期待する。

△ピューロマジック
3枠6番。昨年重賞を2勝していて、今年のアルクオーツスプリントでは初めての追い込み策かつ前の馬が故障する不利がありながらも5着と健闘した。直線競馬の適性を見せたのみならず、脚質の幅が広がったこともプラスといえる。正直、地力比較だけで本命を打ちたかったが、残念なことに内枠を引いてしまい、適性のある馬が外枠にいる状況ということもあり評価を落とした。

消コラソンビート
一昨年の阪神JF3着馬で実力は上位。愛知杯あたりまでは重い印を打ったこともあった。しかしメンタル不調から抜け出せておらず、やめ癖がついている。前走安達太良S3着ではあるが内容は逃げて失速したもの。条件戦並の走破時計で展開にも恵まれた結果であるため評価は出来ない。枠が良ければ一考の余地はあったがそれもなく、消しとした。

安達太良Sが全く評価出来ないという観点から、外枠を拾ったカルロヴェローチェ、ブーケファロスも消しとした。この2頭が人気を吸うようであれば、今回の印でも少しは良い配当が期待できるだろう。馬券はテイエムスパーダの単勝、同馬からの馬連3点、1着固定の三連単6点で勝負する。

今週は花田多忙のため代打で執筆した。打てないピンチヒッターに用事はない。ホームランを打つことのできる予想になったと信じている。（文：福山）

▽アイビスSD予想▽
◎テイエムスパーダ
◯モズメイメイ
▲ウイングレイテスト
△ピューロマジック

《ライタープロフィール》
京都大学競馬研究会
30年以上の実績がある、京都大学の競馬サークル。馬主や競馬評論家など多くの競馬関係者を輩出した実績を持つ。また書籍やGⅠ予想ブログ等も執筆。回収率100%超えの本格派が揃う。

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