【アイビスSD】千直初挑戦コラソンビートが本命!相手筆頭も「前走逃げた牝馬」カフジテトラゴン

門田光生

アイビスSDの性別成績(過去10年),ⒸSPAIA

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重要なのは「枠」だけじゃない!

8月3日に新潟競馬場で行われる第25回アイビスサマーダッシュ。直線競馬の外枠有利は、もはや定説。このアイビスSDも、過去10年で1枠【0-0-2-16】に対して、8枠は【4-2-2-18】だ。

こうなると「ほかのデータなんか関係なく、当日の枠順だけでいいのでは」となってしまう。ただ、8枠でも半分以上の確率で圏外になっている事実からも、そのほかのデータも必要なのは間違いない。

とまあ、そう自分自身に言い聞かせながら、いつも通り過去10年のデータを基にして検証していきたい。そして、ここで取り上げた馬が8枠に入れば、鬼に金棒だ!

☆所属
美浦・栗東とも5勝と互角。2着馬は美浦の方が多く、3着馬は栗東の方が上。所属による有利、不利はないと考えたい。

出走馬の所属,ⒸSPAIA



☆性別
牡馬(セン馬含む)2勝(7連対)に対して、牝馬8勝(13連対)。勝率、連対率、複勝率すべて牝馬が上。ちなみに、牝馬の出走頭数が牡馬より多い重賞は珍しい。

出走馬の性別,ⒸSPAIA



☆年齢
勝率は4歳、連対率は3歳、安定感なら5歳と甲乙つけがたい。6歳から勝ち馬が出ておらず、8歳以上からは連対馬が出ていない。

出走馬の年齢,ⒸSPAIA



☆前走クラス
オープン(非リステッド)が5勝、GⅢも5勝。この2路線以外からは勝ち馬が出ていない。ただ、1勝クラスやGⅡ、GⅠはサンプルが5頭以下と少ないので、参考程度とする。2勝クラスとリステッド組からは連対馬も出ていない。

出走馬の前走クラス,ⒸSPAIA



☆主な前走
連対馬の半分以上は同距離の韋駄天S組で要注目。

他路線では3頭の勝ち馬が出ているCBC賞も悪くないのだが、CBC賞は昨年から時期が移動。CBC賞のところには北九州記念が入っていて、昨年は北九州記念組が1着、3着だった。6月末から7月上旬に行われている1200mの重賞組は相性がいいとみて、今年は北九州記念組をプラスデータに組み込みたい。

また、サンプルは少ないが、葵Sは3頭出走で2頭が連対している。

出走馬の主な前走,ⒸSPAIA



☆前走着順
前走2~4着馬の連対率の高さが目立つ。前走5着、前走10着以下だった馬から連対馬は出ていない。

出走馬の前走着順,ⒸSPAIA



☆前走人気
前走3番人気の勝率と連対率がいいのだが、サンプルが6頭しかいないので参考程度とする。前走4番人気からは勝ち馬が出ていない。

出走馬の前走人気,ⒸSPAIA



☆前走距離
馬券に絡んだ馬は、すべて前走1200m以下。1400m以上を走っていた馬はすべて着外となっている。

出走馬の前走距離,ⒸSPAIA



☆前走脚質
前走で逃げた馬(初角1番手、直線競馬は400m地点)の好走率が高くなっている。

出走馬の前走脚質,ⒸSPAIA



☆前走着差
前走で0.7秒以上離されて負けた馬から勝ち馬は出ていない。

出走馬の前走着差,ⒸSPAIA



「牝馬」「前走逃げ」に熱視線

アイビスSDのデータをまとめてみよう。今回の登録馬に該当するデータは下記の通り。

【好走率アップ】
A「牝馬」
B「前走・韋駄天S or 北九州記念」
C「前走2~4着」
D「前走逃げ」

【勝ち馬なし】
E「6歳」
F「前走・3勝クラス」
G「前走4番人気」
H「前走0.7秒以上の負け」

【連対馬なし】
I「8歳以上」
J「前走・2勝クラス」
K「前走5着 or 10着以下」
L「前走1400m以上」

最初に、プラスデータを勝率順に並べてみる。結果は以下の通り。

プラスデータ・勝率順,ⒸSPAIA


本命候補は、勝ち馬が出ていない「E~H」、連対馬が出ていない「I~L」に該当しない馬が対象となる。

このうち、最もプラスデータを多く持つのはコラソンビート(ACD)で、次位がニシノトキメキ(AD)。コラソンビートの持つプラスデータは、上から2、4、5番目。悪くはないので、これが本命でいいだろう。

一方、ニシノトキメキは4、5番目。それより気になるのは、参考データとはいえ、馬券に絡んだことがない1勝クラス組であること。というわけで、今回は押さえ評価に回す。

続いて、プラスデータを連対率順に並べて検討していこう。

プラスデータ・連対率順,ⒸSPAIA


ここからは相手探しということで、勝ち馬が出ていない「E~H」に該当する馬も対象とする。

コラソンビートと同じく、プラスデータを3つ持つのはカフジテトラゴン(ACD)とテイエムスパーダ(ABD)の2頭。ともに牝馬で前走が逃げ切り。違うのは「前走2着」か、「前走・韋駄天S」か、ということ。

カフジテトラゴンの「前走2着」は勝率こそ低いが、連対率は45.5%で複勝率も54.5%ある。馬券に絡む確率がかなり高くなっており、こちらが相手筆頭としたい。テイエムスパーダは3番手だ。

以下、ブーケファロスも「前走2着」に該当。プラスデータはこれだけだが、マイナスデータもなし。これが4番手。最後に上記で名前が出たニシノトキメキを押さえたい。

◎コラソンビート
○カフジテトラゴン
▲テイエムスパーダ
△ブーケファロス
×ニシノトキメキ

《ライタープロフィール》
門田 光生(かどた みつお)
競馬専門紙「競馬ニホン」で調教班として20年以上在籍。本社予想などを担当し、編集部チーフも兼任。現在、サンケイスポーツにて園田・姫路競馬を中心に予想・記事を執筆中。半日の休みを利用して、始発に乗って彦根城へ突撃してきました。初めて見た「ひこにゃん」に、妻と子供が大はしゃぎ。グッズだけで1万円近く買っていたような。これで経済が回るなら(涙)。明日からは「もやし中心生活」を覚悟だな、こりゃ。

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