【東海S】9回中8勝「前走2着以内」がカギ 好データ“三重奏”サンライズホークが本命

門田光生

東海Sの前走着順別成績(同舞台のプロキオンS直近9回),ⒸSPAIA

ⒸSPAIA

施行条件が大きく変更

27日に中京競馬場で行われる第42回東海 S(ダート1400m、GⅢ)。このレースは昨年まで1月に行われていたダート中距離重賞で、7月のダート重賞といえばプロキオン Sだったが、今年からは1月に移動した。

プロキオンはこいぬ座の一等星で、冬の大三角形を形成している。名前としても時期的に7月より1月の方がしっくりくるので、あるべきところに戻ったといえるだろう。その関係もあって、入れ替わる形で東海Sが夏に移り、距離も旧プロキオンSと同じ1400mで施行される。

そこで、今回はプロキオンSの過去データを使用する。ただし、昨年までのプロキオンSは変則開催の影響で中京、阪神、小倉と3場で開催。距離も1400mのほか、1700mでも行われている。

よって条件は「7月に中京競馬場で行われたダート1400mのプロキオンS(全9回)」に絞って検証していく。

☆所属
美浦が3勝、栗東が6勝。2、3着馬はすべて栗東だった。過去の出走馬は大半が栗東所属で美浦所属の母数は少ないが、勝率、連対率では美浦が上回っている。

出走馬の所属,ⒸSPAIA


☆性別
牡馬・セン馬が8勝。2着8回、3着9回。過去の出走馬は大半が牡馬・セン馬だが、母数の少ない牝馬の方が各好走率では上となる。

出走馬の性別,ⒸSPAIA


☆年齢
5勝、2着3回の4歳をプラスデータとする。一方、3歳(対象馬なし)、そして7歳以上からは勝ち馬が出ていない。

出走馬の年齢,ⒸSPAIA


☆前走クラス
勝ち馬が出ているのは、3勝クラス、オープン、地方だけ。JRAの重賞組からは3着以内馬が出ていない。

出走馬の前走クラス,ⒸSPAIA


☆主な前走
今回は10年以上前のデータも混ざっている。現在とは同時期に行われていないレースも出てくるので、前哨戦に関しては参考記録とする。

複数の連対が出ているのは欅S(東京ダート1400m)、アハルテケS(東京ダート1600m)、かしわ記念の(船橋ダート1600m)の3レースだけ。今年は欅Sから臨戦のビダーヤだけが該当している。

出走馬の主な前走,ⒸSPAIA


☆前走着順
対象9回のうち、8勝が前走1着馬か2着馬(もう1頭は前走6着馬)だった。特に、前走2着馬の勝率が高い。一方、前走4着、前走7着以下からは連対馬が出ていない。

出走馬の前走着順,ⒸSPAIA


☆前走人気
前走1、2番人気が合計7勝で、中でも前走2番人気馬の勝率がいい。前走4、5番人気、そして10番人気以下からは連対馬が出ていない。

出走馬の前走人気,ⒸSPAIA


☆前走馬体重
前走500kg以上の馬が8勝で、499kg以下だと勝率は1%台と低迷。「ダートは大型馬」の傾向に当てはまっている。

出走馬の前走馬体重,ⒸSPAIA


☆前走距離
馬券に絡んでいるのは、前走で1600m以下を走っていた馬だけで、1800m以上の組は不振。なかでも、最多4勝を挙げている前走1200m組をプラスデータとする。

出走馬の前走距離,ⒸSPAIA


☆前走脚質
前走で逃げた馬が5勝。本番でも、逃げ馬の勝率が33.0%あり、逃げ有利のレースといえる。

出走馬の前走脚質,ⒸSPAIA


前走2番人気は複勝率50%

データをまとめてみよう。今回の登録馬に当てはまるデータは下記の通り。

【好走率アップ】
A「4歳馬」
B「前走1着か2着」
C「前走1番人気か2番人気」
D「前走1200m」
E「前走逃げ」

【勝率ダウン】
F「前走499kg以下」

【勝ち馬なし】
G「7歳以上」
H「前走3着、または5着」

【連対馬なし】
I「前走JRA重賞」
J「前走4着、または7着以下」
K「前走4番人気」
L「前走が1800m以上」

まず、プラスデータを勝率順に並べると、以下の通りになる。

プラスデータ・勝率順,ⒸSPAIA


最も多くプラスデータを持つのは、エートラックス(ABD)、サンライズホーク(BCD)、ビダーヤ(ABC)の3頭。このうち、エートラックスは連対馬の出ていないK「前走4番人気」なので候補からは除外する。

ビダーヤは勝率1.6%、連対率4.8%のF「前走499kg以下」なので、軸には推しづらい。よって、◎はサンライズホークとする。勝率トップのC「前走2番人気」と、3番目にいいB「前走2着馬」に当てはまるのも心強い。

続いて、プラスデータを連対率順に並べてみる。

プラスデータ・連対率順,ⒸSPAIA


ここからは相手探しなので、勝ち馬が出ていない「G、H」に該当する馬も含めて検証していく。まず上記のビダーヤ(前走499kg以下)だが、プラスデータを3つ持っているのでマイナス分は相殺と考えたい。

ビダーヤが持つ好データ(ABC)だが、連対率順で見ると、A「4歳馬」、C「前走1番人気」ともに1位タイ。これが相手筆頭でいいだろう。

次点で、複数のプラスデータを持つコンクイスタ(BC)。これも勝率ダウンの「F」を持つが、C「前走2番人気」は連対率1位タイで、加えて好データを複数持っている点も強みということで3番手にする。

ほか連対率が1位タイ、C「前走1番人気」イグザルト、C「前走2番人気」サンライズフレイムの2頭。連対率は同じだが、複勝率が50%と高い「前走2番人気」の後者を上に取りたい。

◎サンライズホーク
◯ビダーヤ
▲コンクイスタ
△サンライズフレイム
×イグザルト

《ライタープロフィール》
門田 光生(かどた みつお)
競馬専門紙「競馬ニホン」で調教班として20年以上在籍。本社予想などを担当し、編集部チーフも兼任。現在、サンケイスポーツにて園田・姫路競馬を中心に予想・記事を執筆中。
文房具をネットでまとめ買いするのはいいが、1つ1つが安かったら送料が高く、送料無料で探すと、そこまで安くない。サイトにショップがたくさんあるし、そもそも購入できるサイトも山ほどある。結局、新規登録するのが面倒で、「いつもの店でいいか」となってしまう。長い目で見れば、一番安いところを探すのがベストなんでしょうが、なかなかそうもいかなくて……。

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