【日本ダービー】カギは「皐月賞で上がり5位以内」、本命に浮上したのは?
SPAIA編集部

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
堅い決着もヒモ荒れ注意
6月1日に東京競馬場で行われる日本ダービー(GⅠ・芝2400m)。今年も皐月賞馬ミュージアムマイルや最優秀2歳牡馬クロワデュノールなど実力馬が集結した中、第92代ダービー馬の栄冠に輝くのはどの馬か。過去10年分のデータを中心に分析し、予想していきたい。
なお、昨年のダービー馬ダノンデサイルの前走は京成杯とする(皐月賞は競走除外だったため)。

まずは人気別成績。1番人気【2-3-2-3】で勝利2回は少ないように感じるが、複勝率は70%と馬券圏内には多くきている。2、3番人気も合わせると、馬券圏内30頭中17頭を占めており、馬券の軸は人気に逆らわず選ぶのがよさそうだ。
また、昨年9番人気のダノンデサイルと19年12番人気のロジャーバローズが勝利しているものの、それ以外の連対馬は全て5番人気以内で決まっており、上位人気の壁は厚い。ただ、3着に限れば6番人気以下の好走も目立っており、ヒモ荒れには注意が必要だ。

枠順別成績を見ると、1~4枠で4勝、5~8枠で6勝と、一見外枠の方が好成績のように見えるが、5番人気以内【6-4-3-16】と上位人気しかほぼ馬券圏内にきていない。この週からCコース替わりということもあって内枠有利の傾向にあり、穴馬を狙うなら内枠から選んだ方がよさそうだ。

続いて脚質別成績。2400mと距離が長いこともあって、逃げ馬にとっては厳しい舞台になっているが、先行馬はコース替わりの恩恵もあってか最多5勝。ただ、差し馬の成績もよく、極端に前や後ろでなければ、どの馬にもチャンスがあるといえる。

また、上がり順位別成績では、上がり最速は2勝のみだが、複勝率58.3%と半分以上は馬券圏内。上がり2位も含めると馬券圏内の約半分を占めている。末脚自慢はしっかり評価しておきたいところだ。
軸はやはり皐月賞組から
次に、前走レース別の成績を見ていく。

やはりクラシック2戦目ということもあって、前走皐月賞組の成績が圧倒的。過去10年の3着以内馬30頭のうち、実に23頭が前走皐月賞組だ。また、毎年3着以内には同組が必ず2頭以上入っている。皐月賞組を中心に考えるのが馬券的中への近道となる。
一方、別路線組からは過去10年で7頭が3着以内に入っているが、その内訳は京都新聞杯、毎日杯、京成杯、青葉賞、プリンシパルSの 5レースのみ。これ以外のレースから出走してきた馬は割り引いて考えたい。
本命は二冠目指すミュージアムマイル
ここからはさらに条件を絞り込んで、予想印を打っていきたい。軸となる馬はやはり実績十分の皐月賞組から選びたい。

その皐月賞時の着順内訳をみると、上位優勢の順当な結果となっている。いくら皐月賞組の成績がいいとはいえ、10着以下だった馬がダービーで馬券圏内に巻き返す例はほぼないため、該当馬はその時点で消してよさそうだ。

さらに、人気別成績をみると、5番人気以内の馬しかダービーでの勝利はない。やはりクラシック1冠目ということもあって、人気上位5頭はそれなりの評価がされており、そのままダービーにも人気通りの実力が引き継がれている。
今回、皐月賞で5番人気以内だった馬は全頭出走予定だが、皐月賞10着以下からの好走例がないため、11着エリキングは除外。この時点で軸候補はクロワデュノール、サトノシャイニング、ミュージアムマイル、マスカレードボールの4頭となる。
また、皐月賞組からダービーで1着になった全7頭は、いずれも前走上がり5位以内の脚を使っていた。このデータを踏まえると、前走皐月賞組で今回のダービー馬候補はミュージアムマイル、マスカレードボールの2頭に絞られた。
いずれも鞍上は前走から乗り替わりとなるが、ミュージアムマイルには23年にテン乗りでタスティエーラをダービー制覇に導いたD.レーン騎手が騎乗する。過去10年の枠別成績で唯一勝利のない4枠に入った(最後に勝ったのは1984年シンボリルドルフ)が、二冠への期待も込めて同馬を本命とし、マスカレードボールを対抗としたい。
ヒモ荒れ傾向にあることから3番手は別路線組から選ぶ。好走歴のある京都新聞杯、毎日杯、京成杯、青葉賞、プリンシパルSの5レースを対象に、ここでは前走の着差に注目。0.1秒以上の差で負けている馬は【0-0-1-18】と苦戦しており、該当馬を除外すると、ショウヘイ、ファンダム、レディネスの3頭に絞られる。
この中から、前走毎日杯1着のファンダムをピックアップしたい。キャリア3戦はいずれも上がり4位以内で、前走では上がり最速32.5と異次元の末脚を見せた(上がり2位は33.1)。3枠【2-1-1-16】単回収率240%と好枠をゲットしており、昨年同枠から勝ったダノンデサイルのように好位につけられれば、一気にダービー馬へと上り詰めてもおかしくない。
4番手は昨年の最優秀2歳牡馬で皐月賞2着と素質はピカイチのクロワデュノール、次点で京都新聞杯1着、キャリア4戦中3戦で上がり2位以内の末脚を持つショウヘイに印を打つ。
◎ミュージアムマイル
◯マスカレードボール
▲ファンダム
△クロワデュノール
×ショウヘイ
《ライタープロフィール》
編集部しょう
新卒でSEになったものの野球への情熱がくすぶり続け、気づけば編集の世界へ。現職に就くとともに大阪へ引っ越してきて早7年、今年から競馬担当に。ホンマカイナと思うようなことも多いですが、今ではナニハトモアレ言うて、すっかり大阪の空気が肌に合うようになりました!シランケド!愛用グラブはドナイヤ、好きなお笑い芸人は金属バット。
《関連記事》
・【日本ダービー】過去10年のレースデータ
・【日本ダービー】断トツ7勝の皐月賞組が圧倒的な強さ ミュージアムマイルとクロワデュノールを信頼
・【日本ダービー】ミュージアムマイル、クロワデュノールら皐月賞上位組も全滅危機? ハイブリッド式消去法
