【日本ダービー】競馬界でもショウタイム!? ダービー馬に共通する“5つの絶対条件”を完全クリア

SPAIA編集部

日本ダービーに出走するショウヘイ,ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

過去10年のダービー馬を徹底検証

今週は世代No.1決定戦・日本ダービーが開催される。今年は皐月賞の上位5頭を含め、京都新聞杯1、2着馬や青葉賞2着馬、他にもプリンシパルSや毎日杯勝ち馬が出走予定と例年以上に好メンバーが揃った。

今回はダービー馬を導き出すため、過去10年のダービー馬10頭を徹底的に洗い出し、5つの共通点を発見。これを“ダービー馬の絶対条件”として、全てを満たす今年のダービー馬を探していく(24年ダノンデサイルの前走は京成杯とする)。

条件① 社台グループの隆盛に逆らうな

絶対条件1つめは生産者だ。過去10年でダービー馬を輩出した生産者はノーザンファーム(7頭)、社台ファーム(1頭)、ノースヒルズ(1頭)、飛野牧場(1頭)の4つ。

特に近年活躍が目立つのがノーザンFと社台Fを含む社台グループだ。今や世界一の競馬生産者集団といっても過言ではない。海外でも種牡馬や繁殖牝馬を爆買いしており、その勢いは増す一方。ダービーにおいても直近4年連続で勝ち馬を輩出している。

今回の登録馬で上記4つの生産者に該当するのは12頭。皐月賞4着ジョバンニ(タイヘイ牧場)、5着サトノシャイニング(下河辺牧場)はダービー馬候補から脱落となった。

【該当馬】
エムズ(ノーザンF)
エリキング(ノーザンF)
カラマティアノス(ノーザンF)
クロワデュノール(ノーザンF)
ジュンアサヒソラ(ノーザンF)
ショウヘイ(ノーザンF)
ファイアンクランツ(ノーザンF)
ホウオウアートマン(ノーザンF)
マイユニバース(ノーザンF)
マスカレードボール(社台F)
ミュージアムマイル(ノーザンF)
リラエンブレム(ノーザンF)

条件② 前走で素質の片鱗

絶対条件2つめとして取り上げるのは前走レース成績。過去10年では「前走皐月賞7着以内(7頭)or前走GⅡ・GⅢ2着以内(3頭)」からしかダービー馬は出ていない。

やはりクラシック第一弾・皐月賞組が強い。同組以外の勝利は24年ダノンデサイル(京成杯1着)、21年シャフリヤール(毎日杯1着)、19年ロジャーバローズ(京都新聞杯2着)の3頭のみ。

ダノンデサイルは前走のレース中にボロ(糞)をしながら後の菊花賞馬アーバンシックに勝利、ロジャーバローズは追込み馬が勝つ展開を逃げてタイム差なしの2着、シャフリヤールはレコード勝ちするなど前走非皐月賞組は強い内容を見せていた。

条件2つめもクリアしたのは7頭。皐月賞5番人気エリキング、シンザン記念勝ち馬リラエンブレムは脱落となった。

【該当馬】
エムズ(京都新聞杯2着)
クロワデュノール(皐月賞2着)
ショウヘイ(京都新聞杯1着)
ファイアンクランツ(青葉賞2着)
マスカレードボール(皐月賞3着)
ミュージアムマイル(皐月賞1着)

条件③ 経験より順調度を重視

絶対条件3つめはキャリア。過去10年ではキャリア3戦(1勝)、キャリア4戦(5勝)、キャリア5戦(4勝)の「キャリア5戦以内」からしかダービー馬は出ていない。

近年は一走入魂で消耗を抑える傾向が強い。また外厩設備の充実により休養明けから高いパフォーマンスを発揮できるようになった。こういった要因から狙ったレースでしっかり好走してきたキャリアの浅い馬が活躍している。

絶対条件2つをクリアした7頭の中でキャリア6戦以上は、皐月賞馬ミュージアムマイル(キャリア6戦)と青葉賞2着ファイアンクランツ(キャリア6戦)の2頭。ミュージアムマイルは前走強い内容も展開に恵まれたのも確か。ここでダービー馬候補からは脱落となる。

【該当馬】
エムズ(キャリア3戦)
クロワデュノール(キャリア4戦)
ショウヘイ(キャリア4戦)
マスカレードボール(キャリア5戦)

条件④ しまいの一閃が勝負を分ける

絶対条件4つめは前走上がり3Fタイム。過去10年では前走上がり3F 1位(4勝)、2位(3勝)、3位(1勝)、5位(2勝)で「前走上がり5位以内」が必須だ。

ダービーは初の2400mとなる馬も多く、スローペースから平均ペースで流れる傾向にある。そのため最後の直線まで余力を残して上がり勝負になることが多い。過去10年では上がり勝負に強いディープインパクト産駒が5勝を挙げていることがそれを証明している。

絶対条件3つめまでをクリアした4頭の中で、前走上がり3F6位以下はクロワデュノールただ一頭。同馬は3連勝で昨年のホープフルS(GⅠ)を勝利した素質馬。前走皐月賞は先行馬で唯一好走し、能力の高さは誰もが認めるところ。

しかしダービーを勝つには能力の高さだけではなく、キレる末脚が求められる。ダービー馬になるにはワンパンチ足りない。

【該当馬】
エムズ(前走上がり3F1位タイ)
ショウヘイ(前走上がり3F1位タイ)
マスカレードボール(前走上がり3F2位タイ)

条件⑤ ダービー馬はダービージョッキー&ダービートレーナーから

残るはエムズ、ショウヘイ、マスカレードボールの3頭。この中から今年のダービー馬を見つけ出す。最後の1つは騎手と調教師の成績だ。

過去10年でダービーを勝利している現役騎手は7名(D.レーン、C.ルメール、M.デムーロ、浜中俊、川田将雅、武豊、横山典弘)。現役調教師は5名(友道康夫、堀宣行、安田翔伍、矢作芳人、藤原英昭)となっている。ダービー馬はダービージョッキーとトレーナーからと考え、残った3頭の騎乗予定騎手と調教師をみてみる。

エムズ(騎乗予定騎手:戸崎圭太 調教師:池江泰寿)
ショウヘイ(騎乗予定騎手:C.ルメール 調教師:友道康夫)
マスカレードボール(騎乗予定騎手:坂井瑠星 調教師:手塚貴久)

3頭の中で条件に該当するのは、ショウヘイただ一頭。C.ルメール騎手は過去10年で【1-2-1-5】、友道調教師は【3-1-0-7】で3頭のダービー馬を輩出している。これで今年のダービー馬は“ショウヘイ”に決まりだ。

今年は競馬界も“ショウヘイ”が天下を取り、新たな旋風を巻き起こす。あとはゲート17番に入ればダービー制覇の舞台は完璧だ。

《ライタープロフィール》
編集部ヤマ
YouTubeチャンネルのSPAIA競馬chにメインで出演中。決してYouTuberではなく、れっきとした会社員です。現在、4週連続でGⅠをライブ配信で予想中。ここまでの負け額は約15万円。もう首が回りません。今週の日本ダービーもライブ配信で予想します。そこで全てを取り返すために大勝負!といきたいところ。よろしければ応援よろしくお願いします。

《関連記事》
【日本ダービー】過去10年のレースデータ
【日本ダービー】36度目で初めて重賞未勝利のまま迎える大舞台 武豊とサトノシャイニングにかかる大偉業
【日本ダービー】断トツ7勝の皐月賞組が圧倒的な強さ ミュージアムマイルとクロワデュノールを信頼