【オークス】桜花賞馬の見極めは「前走脚質」 ユニークさと実力を兼備、エンブロイダリーの母系にも注目

SPAIA編集部

2025年オークス注目馬エンブロイダリーのユニークな家系,ⒸSPAIA(作画・キナ酸ラクトン)

ⒸSPAIA(作画・キナ酸ラクトン)

桜花賞馬に好データ

今週末は牝馬クラシック第2戦・オークス(GⅠ・芝2400m)が開催。スピードを競うマイル戦から一転、多くの牝馬にとって未知の距離となる東京芝2400mへ舞台を移し、覇を争う過酷なレースです。そのため、スタミナの要求値が上がる点は一つのカギといえそうです。

ただし、過去データから見えてくるのはスタミナ以上に実績、すなわち桜花賞好走馬が引き続き活躍しやすいということです。過去10年では前走桜花賞組が【7-5-7-63】、そのうち3着以内馬が【6-2-4-12】と6勝、複勝率50.0%と抜群で、GⅠの大舞台で示した能力は高く評価する必要があります。

特に桜花賞馬については【4-1-0-3】で勝率は5割。直近で出走した6頭では、21年のソダシ(8着)を除く5頭が連対する安定感を見せています。また、連対したこの5頭には桜花賞で4角8番手以下だったという共通点があり、「中団で脚を溜めた」経験は重視したいところです。

勝ち鞍全てがマイルだったアドマイヤマーズを父に持つことなどから距離不安が囁かれるエンブロイダリーですが、桜花賞では4角8番手から上がり2位の末脚で勝利。データ上は、重い印を外せません。

近親には二冠牝馬も

2025年オークス注目馬エンブロイダリーのユニークな家系,ⒸSPAIA(作画・キナ酸ラクトン)

ⒸSPAIA(作画・キナ酸ラクトン)


エンブロイダリー(意味は刺繍。母名より連想)は母ロッテンマイヤー、2代母アーデルハイト、3代母ビワハイジと「アルプスの少女ハイジ」を連想させる馬名が血統表に並ぶことでも話題ですが、ユニークさとは対照的に、近親には活躍馬が多数そろい、実績十分のファミリーに属している点にも注目です。

曾祖母ビワハイジは95年阪神3歳牝馬でエアグルーヴを破った名牝で、産駒には09年牝馬二冠(桜花賞、オークス)のブエナビスタのほか、アドマイヤジャパン(05年皐月賞3着、菊花賞2着)、アドマイヤオーラ(07年ダービー3着)とクラシック好走馬がズラリ。母系の血筋がエンブロイダリーを後押しします。

また、母ロッテンマイヤーは13着にこそ敗れましたが、16年オークスの出走馬。同レース2着だったチェッキーノの仔であるチェルヴィニアが昨年のオークスで母の無念を晴らし優勝、のちに二冠馬に輝きました。エンブロイダリーもチェルヴィニアに続く活躍を見せられるか、期待が集まります。

《関連記事》
【オークス】過去10年のレースデータ
【オークス】桜花賞馬エンブロイダリー、桜花賞1番人気エリカエクスプレスも消し! ハイブリッド式消去法
【オークス】別路線で「遅めの上がり2位以内」だった馬が狙い目! データで導く穴馬候補3頭