【天皇賞(春)】2、3着荒れに期待の一戦 「過去の穴馬の共通点」から導かれた激走馬は?
逆瀬川龍之介

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3連系で高配当を狙え!
天皇賞(春)は典型的なヒモ荒れのレースだ。過去10回を振り返ると、1番人気が4勝、2番人気が5勝で計9勝。残り1勝も3番人気なので、伏兵が勝つシーンは想像しづらい。
しかし、穴党が諦めるのはまだ早い。なんと2着は10頭中7頭が4番人気以下。16年には13番人気のカレンミロティック、20年には11番人気のスティッフェリオが銀メダルをつかみ取り、波乱を演出している。付け加えれば3着も10頭中8頭が4番人気以下なので、3連複や3連単では高配当を狙えるレースなのだ。
そこで過去10年を対象に単勝オッズ20倍以上で馬券に絡んだ8頭を徹底チェック。共通項を探し出し、今年の穴馬をピックアップしたい。

共通点(1)血統
該当8頭の父はハーツクライ(3回)、ステイゴールド(2回)、キズナ(2回)、オルフェーヴル(1回)で、全てサンデーサイレンス系だった。
そもそも天皇賞(春)はサンデー系が強いレース。過去10年でディープインパクト産駒が4勝を挙げるなど、【8-9-9-85】の勝率7.2%、複勝率23.4%。実に10回中8回でワンツースリーフィニッシュだから凄い。
ちなみにサンデー系以外は【2-1-1-50】の勝率3.7%、複勝率7.4%だから、ダブルスコア~トリプルスコアがついている。何はともあれ”穴を狙うならサンデー系から”と断言できる。
共通点(1)の該当馬
・ウインエアフォルク
・シュヴァリエローズ
・ショウナンラプンタ
・ジャスティンパレス
・ハヤテノフクノスケ
・プラダリア
・マイネルエンペラー
・リミットバスター
共通点(2)芝2200m以上の実績
該当8頭は全馬、前年以降に芝2200m以上でGⅠ・3着以内、あるいはGⅡ・1着の実績があった。それなりの実績馬なので、そこそこの人気を集めそうに思えるが、実際には直近の凡走が嫌われ、印が薄くなっていたケースが目立つ。
特殊な適性が求められるレースなので近走の成績に惑わされることなく、適条件替わりで一変する馬を見つけ出したい。
共通点(2)の該当馬
・サンライズアース
・シュヴァリエローズ
・プラダリア
・ビザンチンドリーム
・ブローザホーン
・ヘデントール
・マイネルエンペラー
・ワープスピード
2つの条件を満たしたのはシュヴァリエローズ、プラダリア、マイネルエンペラーの3頭だ。中でもシュヴァリエローズを強く推したい。
2000m以下ではワンパンチ足りないレースが続いていたが、昨春から2400m以上に路線変更して素質開花。メトロポリタンSで3着、目黒記念で2着と好勝負を演じると、秋には京都大賞典、ステイヤーズSとGⅡを連勝した。
今年の始動戦となった前走の日経賞では12着に大敗したが、敗因は道悪と明白。4年ぶりのGⅠチャレンジとなる今回、良馬場さえ叶えば好勝負になっていい。
逆に雨が降ればマイネルエンペラーの出番だ。これまで芝の稍重~重では【1-2-0-1】の好成績。何より前走の日経賞の勝ちっぷりが“ザ・道悪巧者”と思わせるものだった。父ゴールドシップが3度目のチャレンジで制した春の盾。天の恵みがあれば、息子はGⅠ初挑戦での戴冠となっても驚けない。
《ライタープロフィール》
逆瀬川龍之介
国内の主要セール、GⅠのパドックはもちろん、時には海外のセリにも足を運ぶ馬体至上主義のライター。その相馬眼を頼りにする厩舎関係者、馬主は少なくない。一方、マニアック、かつ実用的なデータを駆使して、ネット媒体や雑誌などにも寄稿するなど、マルチな才能を持っている。
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