【香港チャンピオンズデー】タスティエーラとサトノレーヴが芝コースで軽快な動きを披露
三木俊幸

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
サトノレーヴはモレイラ騎手が調教にも騎乗
27日にシャティン競馬場で行われる『香港チャンピオンズデー』。出走する日本調教馬8頭のなかで、24日に馬場入りを行ったのは堀宣行厩舎所属のタスティエーラ(クイーンエリザベスⅡ世C)とサトノレーヴ(チェアマンズスプリントプライズ)の2頭。それ以外の6頭は前日に追い切りを済ませており、この日は厩舎周りでの調整にとどまった。
厩舎地区から2頭揃って芝コースに姿を現すと、馬場を半周して向正面へ。その後は高橋智大助手を背にしたタスティエーラが前、その直後からJ.モレイラ騎手騎乗のサトノレーヴが追走する形で800mの追い切りを実施。最後は併せ馬でタスティエーラが54.3-26.0、サトノレーヴが53.6-25.7というタイムを計測した。
20日に香港に到着して以降はオールウェザーコースで調整され、前日にはパドックスクーリングも行った。芝コースでも軽快な走りをみせており、順調に調整が進められていると言えそうだ。
ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
調教後に行われた枠順抽選会では、タスティエーラが11頭立ての10番ゲート、サトノレーヴは13頭立ての6番ゲートに決まった。
25日は天候が悪化して雨が降る予報も出ており、馬場状態が変化することも想定される。堀師はライバルたちの枠順なども含めて「全て把握したうえでオーナー、騎手とレース当日にベストパフォーマンスが発揮できるように作戦会議をします」と語った。
ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
ダノンマッキンリーは「かなり良い状態をキープ」
チェアマンズスプリントプライズ(芝1200m/13頭立て)の出走馬では、ダノンマッキンリーが2番ゲートに決定した。
藤原和男調教助手は「ドバイからの転戦になりますが、かなり良い状態をキープしています」とコメント。また、前日の追い切りでは騎乗していて芝の捉え方も上手という印象を受けたそうで、現時点で馬場への不安はなさそう。
その他のJRA所属馬はエイシンフェンサーが1番ゲート、ルガルは8番ゲートに決定。昨年末の香港スプリント勝ち馬で現在11連勝中と勢いに乗る香港の最強スプリンター・カーインライジングは4番ゲートに入った。
なお、ルガルは西村淳也騎手が騎乗予定となっていたが、川田将雅騎手への騎手変更が発表されている。
ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
チャンピオンズマイル出走馬では、川田将雅騎手騎乗のガイアフォースが13頭立ての大外13番ゲートに。香港マイルの覇者ヴォイッジバブルは10番ゲート、地元香港4歳世代の有力馬で香港クラシックマイルの優勝馬マイウィッシュは1番ゲートを引き当てた。
プログノーシス清山調教助手「どういう展開にも対応できる枠」
クイーンエリザベスⅡ世Cはリバティアイランドが大外11番ゲート、プログノーシスは6番ゲートに決まった。
プログノーシスの調教を担当する清山康成調教助手は「スタートが苦手なので、内すぎる枠は嫌だなと思っていましたが、どういう展開にも対応できる枠かなと思います」と枠順について語った。
25日には2度目となるゲート練習(駐立のみ)を行う予定。レース当日も新たな試みとして、海外競馬では目にするゲートとの接触を避ける目的の馬具・バリアブランケットを着用する。
今回はこれまで3回の香港遠征に加え、オーストラリアのコックスプレートでも勝利を阻まれたJ.マクドナルド騎手と初コンビを結成。騎乗経験こそないが、プログノーシスをライバルとして見てくれていたことにも触れながら「心強いです」と全幅の信頼を寄せている。
《ライタープロフィール》
三木俊幸
編集者を経てフリーランスとなる。現在はカメラマンとしてJRAや地方競馬など国内外の競馬場でレースシーンを撮影しながら、執筆活動も行っている。
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