【マイラーズC】「少頭数GⅡ」は意外に荒れる! 過去には最低人気の逃走劇、レイベリングの一発期待
SPAIA編集部

ⒸSPAIA(作画・キナ酸ラクトン)
伝統のマイルGⅡに"異常事態"
27日、京都競馬場で行われるマイラーズC(GⅡ・芝1600m)。安田記念の前哨戦として、近年はソウルラッシュ、セリフォス、シュネルマイスター、インディチャンプなどそうそうたる面々が盛り上げてきた一戦です。
マイラーズCですが、今年はわずか10頭でのレースとなりそうで、メンバーとしても古馬重賞を制した実績馬がジュンブロッサム、ロングランの2頭だけという“異常事態”。さらに、マイル経験すら少ない馬がチラホラいる状況です。馬券としても順当決着と考え、見送るファンも少なくないでしょう。
では、実際に「少頭数のGⅡ」は順当決着の傾向なのか? データ上はそうとも言い切れません。2000年以降、「10頭立て以下」の「芝・古馬GⅡ」は計69レース行われましたが、トータルの単勝回収率は134%をマーク。むしろ波乱傾向にあります。
直近では、先月の金鯱賞(10頭立て)で4番人気クイーンズウォークが1着、6番人気のキングズパレスが3着。さらに遡ると、21年金鯱賞で10番人気ギベオン、04年オールカマーで9番人気トーセンダンディ、00年日経賞で9番人気レオリュウホウなど超大穴馬が勝利しました。特にギベオンとトーセンダンディは最低人気でした。
ちなみにギベオン、トーセンダンディ、レオリュウホウはいずれも逃げ馬。生粋の逃げ馬不在となる今年のマイラーズCにおける、攻略のカギとなりそうです。
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逃げ候補はレイベリング
では、マイラーズCで逃げるのはどの馬なのか。注目はレイベリング。前走ニューイヤーSでは先手を主張し、前半3F34.5の緩みないペースで逃げました。強力な先行勢がおり、楽な展開ではなかった中で、勝ち馬から0.7秒差とはいえ、3着から0.3秒差の7着と内容も悪くありません。
序盤が緩みやすく、最後の直線が平坦な京都コースなら一発があっても不思議はないでしょう。2歳時には朝日杯FSで3着に入った素質馬で、昨秋にはリステッドの信越Sを快勝。差し馬が台頭する展開のなか、先行して押し切った内容からも重賞で通用する能力は備えています。
そのほかでは、ビーアストニッシドも楽しみな存在。2走前にニューイヤーSでレイベリングの後ろを追走し、同馬とは0.1秒差の9着でした。中山芝1600mコースで不利とされる、14番枠だったことも踏まえれば評価は下げられません。
くわえて、23、24年のマイラーズCで連続6着、23年安土城Sで2着と京都外回りでの高速決着に対応した経験があるのも好材料。気性面に課題はありますが、先手を奪うことができれば楽しみは大きいです。
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