【マイラーズC】上位人気確実のジュンブロッサムは消し! ハイブリッド式消去法
八木遊

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5つのデータから絞れた馬は?
今回は日曜に京都競馬場で行われるマイラーズCを予想する。阪神で開催された2021~22年も含めた過去10年のデータを使って、複勝率10%未満の「凡走データ」を5つピックアップし、当てはまった馬を消していく。
『美浦所属』×『重賞1勝以下』★0.0%★
まずは、過去10年で【2-0-1-20】(複勝率13.0%)の美浦所属馬を取り上げる。馬券圏内に入った3頭には、レース時点で重賞2勝以上の実績があった。逆に重賞1勝以下の馬は17頭すべてが4着以下に敗れている。
今年は3頭の関東馬がエントリー。重賞1勝のビーアストニッシドとロングラン、さらに重賞未勝利のレイベリングの3頭をまとめて消去リスト行きとする。
【今年の該当馬】
・ビーアストニッシド
・レイベリング
・ロングラン
『中5週以内』×『前走時がマイナス馬体重』★2.8%★
続いては前走からのレース間隔を取り上げたい。中5週以内とやや詰まった間隔でマイラーズCに出走してきた馬は【3-0-2-63】(複勝率7.4%)。このデータだけで消去対象の複勝率10%未満となるが、ハイブリッド式では別の条件を掛け合わせて精度の向上を図る。
今回は「前走時がマイナス馬体重」という条件を採用した。これで【0-0-1-35】(同2.8%)となり、複勝率は大きく下がった。
今年、このデータに当てはまったのは以下の3頭。ニホンピロキーフは昨年の当レースで3着に好走しているが、その後はやや精彩を欠いている。昨年に比べるとメンバーがやや手薄だが、ホウオウリアリティ、ミスタージーティーとともに消去する。
【今年の該当馬】
・ニホンピロキーフ
・ホウオウリアリティ
・ミスタージーティー
『前走ハンデ戦』×『5歳以上』★3.2%★
続いては前走でハンデ戦を走っていた馬に注目した。過去10年の成績は【2-1-2-42】(複勝率10.6%)と苦戦気味。特に5歳以上の馬は【0-0-1-30】(同3.2%)で、複勝率は3分の1以下に激減する。唯一馬券に絡んだのは、16年に11番人気で3着に好走した当時7歳のクラレントだけだ。
今年は以下の2頭がこのデータに当てはまった。消去済みのロングランに加えて、8歳馬のエアファンディタも消去対象となった。
【今年の該当馬】
・エアファンディタ
・(ロングラン)
『前走重賞(海外含む)以外』×『前走6着以下』★3.7%★
4つ目は前走着順に注目した。前走で6着以下に敗れていた馬は【1-4-4-68】(複勝率11.7%)と、複勝率は辛うじて10%を超えるレベル。それでも9頭が馬券に絡んでいるが、うち8頭には、前走が海外含む重賞という共通点があった。逆に重賞以外で掲示板を外していた馬は【0-1-0-26】(同3.7%)。好走したのは20年2着のベステンダンクのみだった。
今年は4頭がこの条件に当てはまったが、うち3頭は消去済み。新たにグラティアスを消去する。
【今年の該当馬】
・グラティアス
・(ニホンピロキーフ)
・(ビーアストニッシド)
・(レイベリング)
『父ディープインパクト系』×『前走0秒4以上差で負け』★6.3%★
ここまで4つの条件を終えて登録馬10頭のうち8頭を消去した。最後は血統データと前走時のタイム差を掛け合わせてさらなる絞り込みを図る。
採用したのは、過去10年で【2-2-3-23】(複勝率23.3%)の父ディープインパクト系産駒だ。複勝率は悪くないが、前走0秒4以上の差で負けている馬に限定すると【0-0-1-15】(同6.3%)、好走率は約4分の1まで低下する。
登録馬10頭のうち、父ディープインパクト系はジュンブロッサムとセオの2頭。奇しくも消去を免れてきた両馬だが、前走0秒1差負けのセオに対して、ジュンブロッサムは0秒8差で敗れていた。最後は1番人気も想定されるジュンブロッサムを消去する。
【今年の該当馬】
・ジュンブロッサム
すべての条件を終えて、残るのはセオだけだった。スピルバーグ産駒の同馬は、1年前に3勝クラスとリステッドを連勝し、その後は重賞でも人気を背負ったが、5戦連続で4着以下とやや苦しんでいる。ただ、1800mからマイルに戻した近3走は先行策を採ってしぶとさを発揮している。開幕週の馬場と先行馬有利となりそうな展開も向きそうだ。
馬券はセオの単勝1点で、今年の負けを全て取り戻したい。
《ライタープロフィール》
八木 遊
野球兼競馬ライター。スポーツデータ会社やテレビ局の校閲職などを経てフリーに。2023年8月から長期休養に入っていたが、24年6月に再開。今年はワイドを中心にコツコツ的中を狙う。
◆前回の結果◆
<皐月賞>
◎アロヒアリイ(11番人気、8着)
○キングスコール(9番人気、7着)
▲ヴィンセンシオ(6番人気、9着)
△サトノシャイニング(2番人気、5着)
※ワイド→不的中。
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