【中山金杯】中山実績と先行力を重視 東大HCの本命は中山3戦3勝のクリスマスパレード

東大ホースメンクラブ

中山金杯での前走着順別の複勝率(過去10年)

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2025年の始まり

今週日曜日は中山競馬場でGⅢ・中山金杯が行われる。連覇を狙うリカンカブールのほか、天皇賞(秋)3着のホウオウビスケッツ、中山3戦3勝のクリスマスパレードなどフルゲート18頭の好メンバーが揃った。

1番人気が過去10年で【4-1-2-3】複勝率70.0%と崩れず、ハンデ重賞のわりには順当に結果を残している。波乱を望まず、堅実に的中をつかみ取っていいスタートダッシュを切りたい。今回も過去10年のデータを参考に馬券を組み立てる。

前走着順を重視

中山金杯の前走着順別成績,ⒸSPAIA


<中山金杯の前走着順別成績>
1~2着【5-3-6-21】勝率14.3%/連対率22.9%/複勝率40.0%
3~5着【3-4-2-17】勝率11.5%/連対率26.9%/複勝率34.6%
6着以下【2-3-2-93】勝率2.0%/連対率5.0%/複勝率7.0%

中山金杯は前走着順が結果に直結するレース。「前走6着以下」の馬は複勝率10%を切るなどそれだけで全消ししたくなるほどのデータとなっている。

好走した7頭のうち5頭は前走GⅠ。メンバーレベルが下がったことで巻き返した。残る2頭(20年3着テリトーリアル、24年1着リカンカブール)は前走が初の古馬重賞挑戦だった。

今回で言うならアルナシーム、カラテは前走GⅠ、マイネルモーントが前走昇級戦で古馬重賞初挑戦(12番人気6着)。それ以外の前走6着以下馬は評価を大きく下げる。

前走で掲示板に載っていた組は信頼度が高く、また5着内の中では差が大きくない。連対率では「前走3~5着」が「前走1~2着」を上回っている。

前走5着以内の馬についてクラス別に見ていくと、ホウオウビスケッツ、シンリョクカ、クリスマスパレードといった人気馬が該当する前走GⅠ組は【0-0-0-2】。2例は前走4着で3着以内からの参戦は例がない。

前走GⅡは【2-1-0-0】。昨年56kgでこのレースを制したリカンカブールは今回オールカマー3着からの参戦。中山成績が【2-0-1-0】のコース巧者で今年も狙える馬だ。

前走GⅢは2着以内【2-1-3-6】に対し3~5着が【0-2-0-10】と差が生じている。エアファンディタが該当する「チャレンジC3着以内」だと【1-1-3-2】だが、このデータは1800m時代を含む阪神開催でのもの。京都開催で追込馬が2、3着を占めた昨年のチャレンジCで相関があるかは疑問が残る。

また、前走3勝クラス勝ちの馬が【2-1-2-10】と即通用している点も警戒したい。同じ2000m戦だと【2-1-2-3】。斤量的にもショウナンアデイブは面白い存在だ。

中山での安定感を信頼

◎クリスマスパレード
2歳12月と遅めのデビューからまだキャリア6戦で【3-0-0-3】。中山で3戦3勝、ダートの関東オークスを除く5戦は掲示板を確保している。先行して粘り込むタイプだ。

特に評価したいのが前走の秋華賞。先行馬が14~23年で【3-0-2-27】と不利な傾向にあるなかで5着。自身は上がり35秒8を要するタフな競馬となったがよく粘りこんだ。

一転、この中山金杯は先行馬が【5-4-2-23】複勝率32.4%の好成績。馬券圏内には残れる。

◯シンリョクカ
落馬競走中止の福島牝馬Sを除くと近3戦連続で掲示板を確保。安定感がある。前走のエリザベス女王杯は(直線不利のあったレガレイラを除いて)メンバーレベルに疑問が残るが、距離延長の2000m超でも結果を残した点を評価したい。今回は距離短縮で条件が好転する。

▲ボーンディスウェイ
昨年のこのレースは昇級戦ながら2番人気4着。大崩れするレースもあるが、福島民報杯は後に小倉記念を勝つリフレーミングとクビ差の2着など、100%の力を出せれば重賞でも戦える。

前走オクトーバーSは勝ち時計が優秀。過去10年、東京芝2000mで1分57秒4以内だったのは天皇賞(秋)以外でこのレース含め4例しかなく、ジャックドールがその後GⅠを勝ち、ロードデルレイは中日新聞杯2着に入った。雨が降らなければ魅力は十分だ。

以下リカンカブール、マイネルモーント、ショウナンアデイブまで印を回す。

ホウオウビスケッツの前走天皇賞(秋)3着は先行馬が手薄だったのが大きい。今回は他にも人気の先行馬が揃ったことに加えて、59.5kgの斤量が重すぎる。連には絡めないと考え、印を打たなかった。

馬券は馬連◎◯-6頭の計9点で勝負する。

▽中山金杯予想▽
◎クリスマスパレード
◯シンリョクカ
▲ボーンディスウェイ
△リカンカブール
×マイネルモーント
×ショウナンアデイブ

《ライタープロフィール》
東大ホースメンクラブ
約30年にわたる伝統をもつ東京大学の競馬サークル。現役東大生が日夜さまざまな角度から競馬を研究している。現在「東大ホースメンクラブの愉快な仲間たちのブログ」で予想を公開中。


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