【全日本2歳優駿】前走「東京コースで1着」は複勝率63.6% ナチュラルライズが無傷3連勝でJpnⅠ獲りへ

菊池敬太

全日本2歳優駿、過去10年からのピックアップデータ,ⒸSPAIA

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近2年は勝ち馬が世界へ飛躍

全日本2歳優駿(ダート1600m・JpnⅠ)が2024年12月11日(水)に川崎競馬場で実施される。今年は兵庫ジュニアグランプリを制したハッピーマンをはじめ、同2着のコパノヴィンセント、JBC2歳優駿の覇者ソルジャーフィルド、同2着のグランジョルノなどJRAと地方から素質馬が参戦する予定だ。

ここ2年はデルマソトガケ、フォーエバーヤングが当レースをステップに世界へ羽ばたいていった。2歳ダート王に輝き、飛躍するのはどの馬か。過去10年の傾向から勝ち馬を導き出す。

過去10年の全日本2歳優駿,ⒸSPAIA


人気別成績,ⒸSPAIA


過去10年の人気別成績では、1番人気が【5-1-2-2】勝率50.0%、連対率60.0%、複勝率80.0%と全てでトップ。2番人気は【1-5-0-4】、3番人気は【2-2-1-5】で、ともに連対率40.0%以上をマークしている。

所属別成績,ⒸSPAIA


所属別成績ではJRAが8勝を含む17連対(栗東9、美浦8)と圧倒的にリード。地方馬は川崎と船橋が各1勝で、浦和が2着1回だった。

実績面では、連対20頭中15頭が重賞勝ち馬かダート連対率100%の馬で、残る5頭はJRAの1勝クラスを勝利していた。また、連対20頭中18頭が前走で1着。残る2頭は重賞で2着だった。

脚質は【逃げ2 先行11 差し6 追込1】で、小回りコースだけに先行勢の活躍が目立つ。

全日本2歳優駿、過去10年からのピックアップデータ,ⒸSPAIA


ナチュラルライズが2歳王者に輝く

◎ナチュラルライズ
デビュー戦を6馬身差で圧勝し、休み明けのカトレアステークスはスタートで出遅れたが、3~4コーナーで外を回って直線に向くと、力強く脚を伸ばして連勝。着差以上に強い勝ち方で、レースレーティングは106を獲得した。

前走東京コースで1着だった馬は【2-2-3-4】複勝率63.6%と好成績。小回りコースに対応できる器用さもあり、能力はメンバー最上位といっていい。無傷の3連勝でJpnⅠのタイトルをつかむ。

◯ソルジャーフィルド
デビューから7戦7連対。前走のJBC2歳優駿を3馬身差で快勝し、世代トップクラスの能力を示した。初の左回りや小回りコースがポイントになるが、抜群の末脚は大きな強み。

JBC2歳優駿(北海道2歳優駿)勝ち馬は過去10年で2勝を挙げている点も強調材料。2013年ハッピースプリント以来となるホッカイドウ所属馬の勝利となるか注目だ。

▲ハッピーマン
栗東所属で、前走の兵庫ジュニアグランプリで重賞初制覇。コーナー4つのコースや、地方の馬場にも難なく対応した。前走のようの脚をためて立ち回ることができれば1ハロン延びても問題ない。前走兵庫ジュニアグランプリ組は【1-4-3-18】と悪くなく、JpnⅠのメンバーでも好勝負に持ち込める。

ほか、コパノヴィンセントは前走の兵庫ジュニアグランプリで勝ち馬の決め手に屈したが、しぶとく粘って2着に入った。左回りのマイル戦は2走前に経験済み。デビューから連対を外していない点も好感を持てる。

JBC2歳優駿2着のグランジョルノはデビュー戦で、のちに2歳レコードで勝ち上がるルクソールカフェを負かしており、素質の高さは魅力。マイル戦、左回りなど初物づくしだが、立ち回り次第で上位争いする力はある。

エーデルワイス賞を快勝したミリアッドラヴは距離や1周競馬が課題だが、デビューから2戦2勝の素質馬。2016年リエノテソーロ以来の牝馬Vを狙う。

ホッカイドウ所属のウィルオレオールは3走前のクローバー賞(芝1500m)で5着だったが、ダートに限れば5戦5連対。また、前走の平和賞では左回りをこなした。小回り向きの器用さがあり、初の川崎コースでも軽視は禁物だ。

《ライタープロフィール》
菊池 敬太
サンケイスポーツで南関東競馬を中心に予想とコラムを掲載。近況のレース内容や傾向、データのほか、現場取材などで集めた情報をもとに高配当を狙っている。

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