【注目2歳馬】若さのぞかせながらもラスト11.3-11.2の加速ラップ サートゥルナーリア産駒レッドキングリーが4馬身差V
SPAIA編集部
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ゴール前で外にヨレるも、素晴らしいフットワーク
秋の東京開催初日となる10月5日(土)は朝から小雨が降り続いた一日となった。昼休みを境に馬場発表が稍重へとワンランク悪化したなか、5Rに組まれた芝2000mの新馬戦を制したのは、木村哲也厩舎所属のサートゥルナーリア産駒レッドキングリーだった。
当初は中山最終週のスプリンターズS当日にデビュー予定だったが、除外となって1週スライド。迎えたデビュー戦の馬体重は500kg、パドックでも馬体の良さは目を惹(ひ)いた。鞍上には北村宏司騎手を迎え、2番枠から好スタートを切るとミトノオルフェを行かせて2番手を追走する。
1000mの通過は1:03.2のスローペース。直線に向いて残り400m標識を通過したところで前との差はまだ3馬身ほどあったが、残り150mで先頭に立つとゴール前は流す余裕がありながら4馬身差をつける快勝。勝ちタイムは2:02.4と及第点、ラスト2F11.3-11.2と加速ラップでまとめた。
その一方で、左側のみチークピーシーズを着用。レースでも北村宏騎手が左ムチで内にササらないように矯正しながら追われた。また、ゴール前で流し始めたところでは気を抜いて外へと大きくヨレるなど、気性面の若さものぞかせた。
それでいながら追われてからの加速力とフットワークは素晴らしく、素質はかなりのものを秘めていそう。気性面の課題をクリアしていくことができれば出世しそうな雰囲気があり、将来が非常に楽しみだ。
ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
ゴール前で豪快に差し切る
ひとつ前の東京4Rにも牝馬限定の芝1600m新馬戦が組まれており、関西から遠征してきたロンドボスが勝利した。藤原英昭厩舎所属のモーリス産駒で、母フィニフティという血統だ。
スタート後、あまり行き脚がつかず道中は中団よりやや後ろの11番手を追走する。4角10番手から直線では大外へと持ち出すもモタモタする場面が見られ、残り200m地点でも前には及ばないのではないかという手応え。内から抜け出したエリカマユーリの押し切り濃厚かと思われたところ、ラスト50mで強襲しクビ差での勝利だった。
勝ちタイム1:35.0は平凡な数字ではあるが、ラスト2F11.4-11.4とレースのラップが減速していないなかで、上がり最速33.4の末脚で差し切った点は評価できる。藤原英厩舎にゆかりのある血統でもあり、来春の大舞台へと駒を進めてくれることを期待したい。
ライタープロフィール
三木俊幸
編集者として競馬に携わった後、フリーランスとなる。現在はカメラマンとしてJRAや地方競馬など国内外の競馬場を飛び回りつつ、ライターとしても執筆している。
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