【注目2歳馬】叔母はアーモンドアイ、モーリス産駒シホリーンが2戦目でV 同日サフラン賞を上回る好時計
三木俊幸
ⒸSPAIA
11.7-11.4の加速ラップのなか、ノーステッキで差し切る
秋の中山開催最終日となった9月29日(日)の中山2R、芝1600m未勝利戦はモーリス産駒の牝馬シホリーンが勝利。祖母がフサイチパンドラで、叔母にはGⅠ・9勝をあげた名牝アーモンドアイがいる良血馬がデビュー2戦目できっちりと結果を残した。
同舞台で行われた新馬戦は、勝利したファンダムが1:32.8のレコードタイムを記録。そこから1馬身差(0.1秒差)の2着に終わったが、上がり最速の33.2をマークして3着以下には4馬身差をつけた内容が評価され、単勝1.2倍の支持を集めた。
レースでは最初の200mを過ぎたところでミズイロホルトゥスがハナを奪うが、マイボーイがかかり気味に外から並びかけていき、800m通過が47.3で流れる展開。シホリーンは4、5番手を追走し、4角では2列目の真ん中に位置していたが、直線に入るとC.ルメール騎手がうまく外へと誘導する。
残り100mを切ったところでミズイロホルトゥスとダノンミッションをあっさりと捉えて突き抜けると、そのまま1馬身半差をつけゴールした。ペースがある程度流れていたため、レースラップは驚くほどの数字ではないが、ラスト3F11.8-11.7-11.4と加速するなか、ノーステッキのまま上がり最速の34.6を記録した。
勝ちタイムは1:34.3。金曜日に7.0mmの雨が降った影響もあってか、ゴール前含水率は土曜日が13.5%、日曜日が13.7%と良馬場ながら水分を含んだ馬場状態。時計面も高速馬場には違いないものの、開催中盤までの“超”がつくほどではなかった。それでいながら同日の9Rに組まれたサフラン賞よりも0.9秒速かった点から、高い能力を秘めておりさらに上の舞台でも活躍が期待できそうだ。
ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
ハナを奪って3馬身差の完勝
続く3Rの芝1200m新馬戦では、父ビッグアーサーと同じ中辻明氏が所有し、同じ勝負服での出走となったカンシンがデビュー勝ちを果たした。
ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
スタート自体はそこまで速くなかったが、二の脚を利かせてハナを奪う。200mを過ぎたところで外からタイニービキニが並びかける形となったが、抜かせずにマイペースで前半600mを34.9で通過した。直線に入って徐々にリードをつけると、ラスト2F11.3-11.3とスピードを持続させ、後続を寄せ付けることなくノーステッキのまま3馬身差をつけて完勝。勝ちタイムは1:09.3で、1番人気の支持に応えた。父同様に短距離路線での活躍が期待される。
ライタープロフィール
三木俊幸
編集者として競馬に携わった後、フリーランスとなる。現在はカメラマンとしてJRAや地方競馬など国内外の競馬場を飛び回りつつ、ライターとしても執筆している。
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