【オールカマー】「連対なし」該当のレーベンスティールは無印 本命はプラスデータ2つのサヴォーナ
門田光生
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前走1番人気が強い
2024年9月22日に中山競馬場で行われる第70回オールカマー。一応は天皇賞(秋)へのステップレースとなっている。しかし2000年以降、オールカマーから天皇賞(秋)を制したのは、2018年のレイデオロだけだ。
オグリキャップ、ビワハヤヒデ、ヒシアマゾンなどが勝った80年代後半から90年代前半に比べるとネームバリューは見劣るが、それでもここ6年の勝ち馬6頭中5頭がのちにGⅠで連対している。
今後のGⅠ戦線に向けて重要な位置づけにあるオールカマーにはどんな傾向があるのか。今回も過去10年の成績を基にして検証していきたい(なお、2014年は新潟開催)。
☆所属、性別、年齢
美浦所属馬6勝(12連対)、栗東所属馬4勝(8連対)。勝率、連対率、複勝率のいずれも差がなく、互角と言っていいだろう。
牡馬・セン馬が5勝(11連対)、牝馬5勝(9連対)。勝ち星や連対数では互角だが、牝馬の出走頭数が少ないのがポイントで、勝率や連対率では牝馬が圧倒している。
連対馬が出ているのは4~6歳の3世代だけ。特に4歳馬は【5-5-3-14】勝率18.5%、連対率37.0%、複勝率48.1%で勝利数や連対数、さらに勝率、連対率の面でも他の世代と比べて優位に立っている。
☆前走クラスと主な前走レース
基本は前走で重賞(もしくは海外)を走っていた馬が狙い目。特にGⅠは【5-5-1-23】勝率14.7%、連対率29.4%、複勝率32.4%となっている。重賞以外で連対馬が出ているのは、2022年2着ロバートソンキーの前走3勝クラスだけだ。
相性がいいレースは宝塚記念。最も連対馬を出しており、勝率や連対率も上々。また、天皇賞(春)組も成績がいい。
☆前走着順と前走人気
前走1~5着からはいずれも勝ち馬が出ている。なかでも、前走3着は【3-0-2-9】で勝率、連対率21.4%、複勝率35.7%と好走率が高い。
前走1番人気の馬は【4-2-0-8】勝率28.6%、連対率、複勝率が42.9%。ほかと比べて抜けている。同2番人気の数字も悪くない。ただ3~5番人気だった馬から勝ち馬は出ていない。また、同10番人気以下となると、好走率がぐっと下がってしまう。
☆前走距離
クラスを問わず、前走で1800mを走っていた馬から連対馬は出ていない。
混戦の予感
オールカマーのデータをまとめてみよう。
【好走率アップ】
A「牝馬」
B「4歳」
C「前走GⅠ」
D「前走3着」
E「前走1番人気」
【好走率ダウン】
F「前走10番人気以下」
【勝ち馬なし】
G「前走3~5番人気」
【連対馬なし】
H「7歳以上」
I「前走OP」
J「前走1800m」
プラスデータは5つあるが、最も多く持っているのは、サヴォーナ(BE)、サリエラ(AC)、レーベンスティール(BE)の3頭。最多でも2つと今年は混戦の予感だ。
今回のプラスデータは、いずれも強いデータといえる。なかでも勝率28.6%、連対率、複勝率42.9%のE「前走1番人気」が目立っている。ほかでは複勝率48.1%のB「4歳」が強い。
BEをともに持っているのがサヴォーナとレーベンスティールの2頭。レーベンスティールは連対馬が出ていないJ「前走1800m」に該当しており、無印とする。というわけで本命◎はサヴォーナだ。
AC持ちのサリエラも勝ち馬が出ていないG「前走3~5番人気」に該当しているが、連対馬は出ており、相手候補なら問題ないと判断したい。
あと、プラスデータを持っているのはキラーアビリティ(C)、ステラヴェローチェ(D)、ニシノレヴナント(B)、ヤマニンサンパ(C)の4頭だ。
ニシノレヴナントは連対馬が出ていない「I」に該当するので除外。残る3頭もマイナスデータを持っているが、連対馬を出しているデータでサリエラと同じく相手候補として考える。
C「前走GⅠ」とD「前走3着」の比較だが、相手候補として考えるなら勝率より連対率を重視。C(29.4%)の方がD(21.4%)より連対率が上で、Dを持つステラヴェローチェは5番手とする。
Cのキラーアビリティとヤマニンサンパのどちらを上に取るかだが【2-2-1-9】と実績のある宝塚記念に対し、大阪杯はサンプルが少ないが【0-0-0-2】とまだ馬券に絡んだ馬がいない。
よって、宝塚記念を走っていたヤマニンサンパが3番手、大阪杯組のキラーアビリティを4番手とする。
◎サヴォーナ
◯サリエラ
▲ヤマニンサンパ
△キラーアビリティ
×ステラヴェローチェ
《ライタープロフィール》
門田 光生(かどた みつお)
競馬専門紙「競馬ニホン」で調教班として20年以上在籍。本社予想などを担当し、編集部チーフも兼任。現在、サンケイスポーツにて園田・姫路競馬を中心に予想・記事を執筆中。
今週の月曜に佐賀競馬場で行われる予定だった鳥栖大賞は、雷雨のため中止に。当日のレース映像を見れば分かりますが、水たまりができて、とてもじゃないが走れる状態ではなかった、とのこと。同じく佐賀で行われた8月のサマーチャンピオンは、台風のため延期。佐賀の馬場状態が心配です。
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