ダート新馬戦を厩舎、産駒データで攻略 「伊藤圭三厩舎×田辺裕信騎手」コンビが複勝率71.4%で安定感◎
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ダート新馬戦をデータで攻略!
今週末はGⅢ・札幌2歳Sが開催される。コスモス賞を7馬身差で圧勝したアスクシュタイン、新馬戦をラスト3F12.1-11.8-11.1の加速ラップで快勝したファイアンクランツなど、数々のクラシックホースを輩出してきた出世レースに未来のスター候補たちが集結した。
札幌2歳Sといえば、そのタフさが故にダート血統の馬が活躍するのが特徴。不良馬場で行われた昨年の勝ち馬セットアップの母もダート馬であり、20年の勝ち馬ソダシも後にダートGⅠで馬券に絡む活躍を見せた。そこで先週に引き続き「データで攻略する新馬戦 ダート編」と題して、今回はダート新馬戦の回収率が100%を超える条件を紹介していく。(参照するデータは2019年8月31日〜2024年8月24日の過去5年分)。
単勝回収率500%オーバーの条件も発見
この章では厩舎に注目し、ダートの新馬戦の「プラス条件」について確認する。
<ダート新馬戦の「プラス条件」 厩舎編>
伊藤圭三厩舎×田辺裕信騎手
【4-3-3-4】勝率28.6%/連対率50.0%/複勝率71.4%/単回収率157%/複回収率125%
鈴木孝志厩舎×和田竜二騎手
【9-4-2-21】勝率25.0%/連対率36.1%/複勝率41.7%/単回収率356%/複回収率138%
加藤征弘厩舎×外国人騎手
【3-2-1-1】勝率42.9%/連対率71.4%/複勝率85.7%/単回収率117%/複回収率135%
小西一男厩舎×東京ダ1600m
【4-0-2-9】勝率26.7%/連対率26.7%/複勝率40.0%/単回収率580%/複回収率174%
※外国人騎手=C.ルメール騎手、M.デムーロ騎手除く
まず取り上げるのは伊藤圭三厩舎。JpnⅡ・関東オークス3勝、JpnⅡ・兵庫ジュニアGP2勝を挙げている、ダート世代限定重賞のスペシャリストである。特に田辺裕信騎手とのコンビが好調であり【4-3-3-4】単回収率157%、複回収率125%と妙味も十分だ。また、札幌ダートの新馬に滅法強く【2-1-3-2】複勝率75.0%、複回収率121%とこちらもプラス域である。
次に取り上げるのは鈴木孝志厩舎。管理馬に23年のGⅢ・中京記念を勝利したセルバーグがいる。ダートの新馬戦は【11-6-4-34】で勝率20.0%、単回収率はなんと200%を超えている。ダート新馬であげた11勝のうち9勝が和田竜二騎手によるもの。このコンビでは【9-4-2-21】勝率25.0%、単勝回収率356%と素晴らしい成績を残している。
今年のGⅡ・NZTを制したエコロブルームを管理する加藤征弘厩舎は、外国人騎手との相性が抜群。ダート新馬戦で外国人騎手が騎乗したときは【3-2-1-1】で複勝率85.7%、複回収率135%となっている。コース別成績では東京ダ1600mが【3-1-4-8】で複勝率50.0%、中山ダ1800mが【3-3-2-11】で複勝率42.1%と優秀。なかでも中山ダ1800mでは複回収率105%とプラス域をマークしている。
続いては、先日のGⅢ・エルムSを制したペイシャエスを管理している小西一男厩舎。ダート新馬戦では【9-2-5-44】で単回収率228%とベタ買いするだけでプラスだ。特に東京ダ1600mの新馬戦では【4-0-2-9】で勝率26.7%、単回収率580%という衝撃的な成績を残している。騎手別成績では野中悠太郎騎手とのコンビで【3-0-1-11】単回収率275%、横山和生騎手とのコンビで【2-0-0-0】単回収率2815%を記録しており、該当馬がいれば要注目だ。
単勝回収率200%級の条件が続々
この章では、種牡馬に注目して「プラス条件」をチェックしていく。
<ダート新馬戦の「プラス条件」 種牡馬編>
ヘニーヒューズ×東京ダ1400m
【6-3-3-11】勝率26.1%/連対率39.1%/複勝率52.2%/単回収率201%/複回収率105%
マジェスティックウォリアー×京都ダ1400m
【3-1-0-3】勝率42.9%/連対率57.1%/複勝率57.1%/単回収率244%/複回収率121%
シニスターミニスター×6-8枠
【14-8-15-53】勝率15.6%/連対率24.4%/複勝率41.1%/単回収率156%/複回収率127%
パイロ×9~12月
【13-10-12-67】勝率12.7%/連対率22.5%/複勝率34.3%/単回収率135%/複回収率87%
まずはヘニーヒューズ。東京ダ1400m、中山ダ1800mの新馬戦が狙い目だ。東京ダ1400m【6-3-3-11】単回収率201%、中山ダ1800m【4-1-2-13】単回収率165%と妙味たっぷりである。また、砂を被りやすく不利とされる1枠でも好成績を残しているのも特徴で【5-1-4-19】勝率17.2%、単回収率122%とプラス域だ。砂被りOKな産駒が多いのだろう。
次に取り上げるのはマジェスティックウォリアー。京都コースを得意としており、【7-3-2-26】で勝率18.4%、単回収率131%を記録している。その中でも京都ダ1400mでの成績は【3-1-0-3】単回収率244%と突出しており、見かけたら必ず買い目に入れておきたい。また湿ったダートで活躍する産駒も多く、不良馬場では【4-1-1-5】で勝率36.4%、単回収率240%となっている。
3番目はこちらもダート種牡馬としてお馴染みシニスターミニスター。中京、阪神コースを得意としているのが特徴。中京ダート【4-3-2-16】単回収率179%、阪神ダート【5-4-3-19】単回収率241%とどちらもプラス域である。砂被りを苦手とする産駒が多く、内枠での成績と外枠での成績に極端な差が見られる。1-5枠【7-9-5-87】勝率6.5%、単回収率42%に対し、6-8枠【14-8-15-53】勝率15.6%、単回収率156%となっており、同産駒が外枠に入ったときは激アツだ。
最後に取り上げるのがパイロ。こちらはヘニーヒューズと同様、内枠を苦にしない産駒が多く、1-2枠【4-5-5-26】単回収率177%、複回収率126%と妙味たっぷりだ。また、暑さに弱く夏の新馬戦よりも9〜12月の新馬戦の方が好成績だ。6~8月【4-4-6-28】単回収率46%に対して、9~12月【13-10-12-67】単回収率135%となっている。
《ライタープロフィール》
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約30年にわたる伝統をもつ東京大学の競馬サークル。現役東大生が日夜さまざまな角度から競馬を研究している。現在「東大ホースメンクラブの愉快な仲間たちのブログ」で予想を公開中。
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