芝新馬戦を厩舎、産駒データで攻略 勝率54.8%「堀宣行厩舎×東京」がアツい

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芝新馬戦、厩舎のプラス条件,ⒸSPAIA

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新馬戦をデータで攻略!

今週末はGⅢ・新潟2歳Sが開催される。昨年はアスコリピチェーノ、過去にはセリフォスやハープスターなど、後のGⅠ馬を数多く輩出している出世レース。今年は新馬戦を5馬身差で圧勝したコートアリシアンを筆頭に多くの素質馬たちが揃った。

新馬戦は前走データがないため、データ派からするとヒントが少ないが、厩舎や産駒データは頼りになるところ。そこで今回は「データで攻略する新馬戦」をテーマに、芝の新馬戦で回収率が100%を超える条件を紹介していく。(参照するデータは2019年8月24日〜2024年8月18日の過去5年)。

堀宣行厩舎×東京が勝率54.8%!

芝新馬戦の「プラス条件」厩舎編,ⒸSPAIA


<芝新馬戦の「プラス条件」 厩舎編>
友道康夫厩舎×2000m【13-7-2-13】勝率37.1%/連対率57.1%/複勝率62.9%/単回収率189%/複回収率96%
中内田充正厩舎×1800m【8-4-6-8】勝率30.8%/連対率46.2%/複勝率69.2%/単回収率153%/複回収率100%
堀宣行厩舎×東京【17-5-2-7】勝率54.8%/連対率71.0%/複勝率77.4%/単回収率225%/複回収率135%
矢作芳人厩舎×1200m【4-3-3-5】勝率26.7%/連対率46.7%/複勝率66.7%/単回収率291%/複回収率122%

この章では厩舎に注目して、芝の新馬戦の「プラス条件」についてチェックしていく。

まず取り上げるのは友道厩舎。【29-22-12-43】勝率27.4%、単回収率106%。芝の新馬戦はベタ買いするだけでプラス域だ。中でも芝2000mでの実績が抜群で【13-7-2-13】勝率37.1%、単回収率189%となっている。また、競馬場別では小倉に注目。【6-2-2-5】勝率40.0%、単回収率111%、複回収率129%で狙いどころといっていいだろう。

次に取り上げるのは中内田厩舎。こちらも【27-14-16-25】勝率32.9%、単回収率106%でプラスだ。距離別では1800mに強く【8-4-6-8】勝率30.8%、単回収率153%となっている。馬主別の成績では、ロードホースクラブ【3-1-0-1】単回収率166%、GⅠレーシング【2-2-1-2】同291%、藤田晋氏【2-1-0-0】同163%などが素晴らしい。

堀厩舎は全体成績が【23-15-6-18】勝率37.1%、単勝回収率140%と好成績。芝の新馬戦は信頼したい厩舎だ。なんと23勝のうち17勝が東京競馬場。【17-5-2-7】勝率54.8%、単回収率225%と圧倒的な成績を残している。この条件では迷わず「買い」である。佐々木大輔騎手とのコンビでは現在2戦2勝中で単回収率は495%。今後も要注目のコンビだ。

矢作厩舎も【22-14-8-68】勝率19.6%、単回収率130%と非常に優秀。坂井瑠星騎手との師弟関係が有名だが、回収率の観点では他の騎手の方が狙い目になる。藤岡佑介騎手【3-1-0-3】単回収率291%、戸崎圭太騎手【2-1-0-2】同258%、横山武史騎手【2-0-0-1】同416%あたりが妙味たっぷり。意外にも1200mで結果を残しており、【4-3-3-5】単回収率291%、複回収率122%と、単複ともにプラス域だ。

モーリス産駒は「短距離×外枠」で狙え!

芝新馬戦の「プラス条件」種牡馬編,ⒸSPAIA


<芝新馬戦の「プラス条件」 種牡馬編>
エピファネイア×母父ルーラーシップ【4-2-0-0】勝率66.7%/連対率100.0%/複勝率100.0%/単回収率863%/複回収率221%
ロードカナロア×函館1200m【3-3-1-1】勝率37.5%/連対率75.0%/複勝率87.5%/単回収率131%/複回収率143%
キズナ×サンデーレーシング【3-5-0-3】勝率27.3%/連対率72.7%/複勝率72.7%/単回収率138%/複回収率113%
モーリス×1400m以下×5-8枠【10-4-4-49】勝率14.9%/連対率20.9%/複勝率26.9%/単回収率318%/複回収率113%

この章では、様々な種牡馬の産駒に注目して「プラス条件」をチェックしていく。

まずはエピファネイア産駒を取り上げる。芝の新馬戦は単回収率119%、複回収率103%とベタ買いするだけでプラス。なかでも母父ルーラーシップは驚異の連対率100%を記録している。桜花賞馬のステレンボッシュも該当しており、これから大物が出てくる可能性も非常に高い。揉まれる心配のない外枠での成績が良く、8枠では【9-10-5-39】勝率14.3%、単回収率196%と妙味たっぷりだ。

次に取り上げるのはロードカナロア産駒。坂井瑠星騎手との相性が良く、【5-0-1-13】単回収率225%を記録している。また、函館1200mを得意としており、【3-3-1-1】複勝率87.5%。単回収率131%、複回収率143%と妙味も十分だ。一方、1600m以上の距離では単回収率が50%を割ってしまうため、あまり狙わない方がいい。

昨年ジャスティンミラノを輩出し、勢いに乗るキズナ。距離は長い方が良く、1800m以上では【26-23-17-133】単回収率117%とプラス域だ。馬主別の成績ではサンデーレーシングが【3-5-0-3】複勝率72.7%。単回収率は138%、複回収率は113%と単複ともにプラス域、安定感と妙味を兼ね備えている。競馬場別では函館が【4-1-2-10】勝率23.5%、単回収率209%と非常に優秀だ。

モーリス産駒は短距離での活躍馬が多い。1400m以下は【14-8-9-71】勝率13.7%、単回収率218%、複回収率105%と単複ともにプラス域。気性の激しい産駒が多いためか、この条件下では揉まれくい外枠に勝ち馬が集中しているのも特徴だ。1400m以下×1~4枠【4-4-5-22】単回収率26%に対して、1400m以下×5~8枠【10-4-4-49】は同318%と超優秀。モーリス産駒は「短距離の外枠が狙い目」と覚えておこう。

《ライタープロフィール》
東大ホースメンクラブ
約30年にわたる伝統をもつ東京大学の競馬サークル。現役東大生が日夜さまざまな角度から競馬を研究している。現在「東大ホースメンクラブの愉快な仲間たちのブログ」で予想を公開中。

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