【札幌記念】国内外の芝2000mで強敵相手に好勝負 東大HCの本命はプログノーシス
東大ホースメンクラブ
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今週日曜日、札幌競馬場でGⅡ・札幌記念が行われる。金鯱賞を圧勝して本レース連覇を狙うプログノーシス、昨年2着のトップナイフ、前走ドバイSC2着のシャフリヤール、エルムS2着から中1週で電撃参戦のドゥラエレーデなど12頭が登録し、頭数は少ないが今年も「スーパーGⅡ」と呼ぶにふさわしいメンバーとなった。今回も過去10年のデータから検討する。
安田記念組が穴
<札幌記念 前走距離別成績>
同距離【4-2-4-53】勝率6.3%/連対率9.5%/複勝率15.9%
距離短縮【3-6-5-29】勝率7.0%/連対率20.9%/複勝率32.6%
距離延長【3-2-1-32】勝率7.9%/連対率13.2%/複勝率15.8%
前走安田記念【2-2-1-5】勝率20.0%/連対率40.0%/複勝率50.0%
ローテーションについて、前走の距離ごとに検討する。
まずは同距離組。最も出走数が多く、最多の4勝を挙げている。そのうち函館記念組は【2-1-1-31】と凡走が多く、18年以降の18頭は馬券に絡んでいない。人気で見ても7番人気以下が【0-1-0-30】。今年もアウスヴァール、チャックネイト、トップナイフいずれも人気薄が想定されており、厳しいだろう。QE2世Cからの参戦は過去10年で【1-1-0-1】。プログノーシス自身が昨年同じローテーションで4馬身差勝ちを収めており、臨戦過程は不安なしだ。鳴尾記念組は【0-0-2-3】で4頭が掲示板確保。連対例はないが大崩れも少ない。重賞好走歴の多いボッケリーニは今回も相手としての安定感はありそうだ。
好走率が最も優秀なのが距離短縮組。今回はシャフリヤールのみが該当。前走ドバイSCでみると【0-0-1-5】で決していいとはいえず、同馬も昨年11着に敗れた。ただし昨年はドバイSC5着からの参戦で、札幌記念のレース後に喉頭蓋トラップメントも判明した。同じローテーションといっても今年はドバイSC2着と着順も上げており、過度に嫌う必要はないと考える。
距離延長組は安田記念組【2-2-1-5】だけが走っている。同5着以内が【2-2-0-2】。6~9着はデータがなく、2桁着順からは14年ホエールキャプチャが3着に激走した。今年は6着ジオグリフ、9着ステラヴェローチェが出走。押さえておきたい。安田記念組以外の距離延長組は【1-0-0-27】で15年1着ディサイファ(前走エプソムC3着)以外は馬券絡みすらない。ドゥラエレーデ、ホウオウアマゾン、モズゴールドバレルは推奨できない。
連覇の期待大
◎プログノーシス
昨年の本レースではコーナーで位置を上げていって2着に0秒7差、3着にはさらに0秒5差をつけ圧勝した。天皇賞(秋)はイクイノックス、ジャスティンパレスに次いでの3着で、走破タイム1分55秒8は従来のレコードを上回っていた。今年の金鯱賞で菊花賞馬ドゥレッツァに0秒8差をつけて堂々の連覇。QE2世Cでは香港最強馬ロマンチックウォリアーにクビ差と迫って2着。シャティン芝2000mの持ち時計も更新しており、6歳になっても成長が感じられる。今の国内芝2000mでは敵なしと言える状況であり、鞍上の川田将雅騎手も札幌記念【3-1-0-2】の好成績。連覇濃厚だ。
◯シャフリヤール
プログノーシスと同期のダービー馬であり、3歳時の毎日杯で先着している。昨年の札幌記念は3秒3差の11着と大敗。キャリアで初の掲示板外となったが、前述の喉頭蓋エントラップメント発症や、馬場が渋ったことが要因と考えられる。一昨年のドバイSC以降勝ち星から遠ざかっているが、ピークが過ぎたわけではなく、直近もアメリカ、日本、ドバイのGⅠで掲示板を確保。今回は初タッグとなる武豊騎手が騎乗。札幌記念を8勝している名手だ。ダービー馬の意地を見せる可能性も十分ある。
▲ジオグリフ
22年の皐月賞馬。その後は低迷してダートも経験した後、今年に入って芝に復帰。中山記念3着、大阪杯5着、安田記念6着と、全盛期ほどではないが復調の気配を見せつつある。安田記念組には好データがあり、さらに本馬は札幌2歳Sを0秒7差で勝利しており洋芝適性も十分。イクイノックスに先着した2頭のうちの1頭として、ドウデュースのような復活劇も遠くないと考える。
△ボッケリーニ
GⅠでは好走例がないが、GⅡ、GⅢでは【3-8-1-4】とシルバーコレクターぶりを発揮している。特に昨年の宝塚記念以降の5レースは2着4回。しかも4回全てが勝ち馬とタイム差なしであり、5着だった日経賞も0秒3差と8歳でも衰え知らずだ。洋芝は初体験だが、ここでも安定した走りを見せてくれるのではないか。
以下ステラヴェローチェ、ノースブリッジまで印を回す。馬券は◎1着固定の3連単で勝負する。
▽札幌記念予想▽
◎プログノーシス
◯シャフリヤール
▲ジオグリフ
△ボッケリーニ
×ステラヴェローチェ
×ノースブリッジ
《ライタープロフィール》
東大ホースメンクラブ
約30年にわたる伝統をもつ東京大学の競馬サークル。現役東大生が日夜さまざまな角度から競馬を研究している。現在「東大ホースメンクラブの愉快な仲間たちのブログ」で予想を公開中。
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