【オークス】スウィープフィート、タガノエルピーダは消し　ハイブリッド式消去法

2024/05/15 06:00

久保田大五郎

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この記事のレース

オークス

GⅠ

5月19日(日)　東京11R

5つのデータから絞れた馬は？

ヴィクトリアマイルは当日オッズでドゥアイズが消去対象となり、残ったのはナミュール、マスクトディーヴァ、そしてテンハッピーローズの3頭。その3連複と“馬連ボックス”で勝負した私に、どのような結末が待ち受けていたのか。レースを見ていたみなさまならお察しのことだろう。逃した魚はあまりに大きい。嗚呼……。

甚大なショックを引きずりながら、今週は5月19日に東京競馬場で行われるオークス（優駿牝馬）を予想する。過去10年のデータから複勝率10%未満の凡走データを5つピックアップし、条件に当てはまった馬を消去する。

『前走GⅢ以下』×『前走2着以下』　★0.0%★

まずは実績で見劣る馬からメスを入れていこう。前走でGⅢ以下のレースに出走していた馬は【2-2-2-43】（複勝率12.2%）。主に忘れな草賞組の善戦があって、意外にも数字は悪くない。しかし2着以下に敗れていた場合は【0-0-0-14】、掲示板にすら載れていなかった。当たり前だが、GⅢやOP特別を勝ち切れない馬が易々と好走できるほどオークスは甘くない。

消去対象馬は3頭。阪神JFで1番人気にも推されたサフィラだが、クイーンCは「不可解」としかいいようのない敗戦だった。敗因が分からない以上、今回の再浮上を見込む理由もなく、消しが妥当だろう。

【今年の該当馬】
・サフィラ
・パレハ
・ホーエリート

『前走初角4番手以内』×『重賞未勝利馬』　★0.0%★

続いては位置取りに注目。オークスでは前走時に初角を4番手以内で通過していた馬が【0-3-2-51】（複勝率8.9%）と苦戦傾向にある。ほぼ全馬にとって未体験となる2400mのタフな距離と東京の長い長い直線が重なり、先行力がかえってアダとなるのがこのレースだ。上記のうち、オークス時点で重賞未勝利だった馬は【0-0-0-36】と馬券絡みがない。これを2つ目の凡走データとして採用する。

新たに5頭が消去リスト入りとなった。忘れな草賞の勝ち馬タガノエルピーダはマイルGⅠの朝日杯FSでも3番手追走できた先行力の持ち主。そのスピードがむしろ裏目に出ると見て消去する。

【今年の該当馬】
・ショウナンマヌエラ
・タガノエルピーダ
・（パレハ）
・ランスオブクイーン
・ラヴァンダ
・ヴィントシュティレ

『非社台系生産馬』×『前走4着以下』　★2.3%★

3つ目は生産者データから。やはりクラシック、それも芝の中長距離ともなれば「社台ノーザン系」の隆盛が顕著だ。反対にいわゆる「非社台系」の馬は【2-2-3-75】（複勝率8.5%）と振るわない。特に前走が4着以下だと【0-0-1-42】（同2.3%）。昨年3着ドゥーラは気を吐いたが、基本的には“来ないパターン”と割り切ってしまおう。

このデータに触れるのが桜花賞4着馬スウィープフィート。昨年から連戦続きで他馬に比べてのローテ的な不安は否めない。鞍上の武豊騎手もここ3週は天皇賞（春）3番人気12着、NHKマイルC3番人気17着、ヴィクトリアマイル2番人気8着と、不運もあったとはいえ精彩を欠いている。

【今年の該当馬】
・サンセットビュー
・（ショウナンマヌエラ）
・スウィープフィート
・（パレハ）

『前走時馬体重450キロ以下』×『キャリア6戦以上』　★0.0%★

今度は馬体重とキャリアの組み合わせ。前走時に450キロ以下だった小型馬は【3-3-3-72】（複勝率11.1%）と劣勢で、さらに「キャリア6戦以上」だと【0-0-0-35】と好走例がない。小柄な牝馬に使い詰めは堪えるようだ。

今年は馬格のない馬が案外少なく、消去対象はスイートピーS勝ち馬コガネノソラだけだった。そもそもスイートピーS自体が19年2着カレンブーケドールしか馬券に絡んでいないステップであり、あちらは同年にジャパンCでも2着に入る名シルバーコレクターだった。さすがにその域には達していないと判断する。

【今年の該当馬】
・コガネノソラ

『当日8番人気以下』×『美浦所属騎手』　★1.5%★

4つのデータを終えた時点で残っているのは7頭。最後の項目で桜花賞組をふるいにかけて……と思っていたのだが、ステレンボッシュ、ライトバック、クイーンズウォーク、チェルヴィニアはいずれも例年の好走傾向に近く、消せるデータが見当たらなかった。

予定変更。最後は先週と同じく、当日人気と騎手のデータを採用する。過去10年のオークスで8番人気以下の好走は5例あったが、うち4例は栗東所属か短期免許騎手によるものだった。「8番人気以下」に「美浦所属騎手」という組み合わせだと【0-1-0-65】（複勝率1.5%）。これで仕上げといこう。

美浦所属の騎手が乗る想定なのは以下の4頭。言うまでもなくステレンボッシュが8番人気以下はありえず、アドマイヤベルとミアネーロがギリギリのライン。エセルフリーダは高確率で消しになるだろう。

【今年の該当候補】
・アドマイヤベル
・エセルフリーダ
・ステレンボッシュ
・ミアネーロ

全ての条件を終えて確実に消去を免れたのはクイーンズウォーク、チェルヴィニア、ライトバックの3頭。事実上ステレンボッシュも残り、あとはアドマイヤベル、ミアネーロの人気次第となる。うむ、“ど順当”という感じのラインナップだ。

この顔ぶれで4～6頭なら3連複ボックスで仕留めにいきたい。なかでも1頭注目するのはクイーンズウォーク。桜花賞の戦前、川田将雅騎手の会見で出た「オークス向き」の評価を信じるなら、まだ逆転の目があるはずだ。

《ライタープロフィール》
久保田大五郎
競馬歴13年目のアラサーおじさん。データを駆使した予想でロマン馬券を狙う。趣味は料理とプロ野球観戦。横浜DeNAベイスターズの大ファンで、好きな選手は宮崎敏郎。