【シルクロードS】京都開催時は追込馬が高配当の使者に 狙いはディヴィナシオンとサトノラムセス
佐藤永記
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本来は京都のハンデ重賞
高松宮記念に向けて短距離馬が集うハンデ重賞のシルクロードSが、4年ぶりに京都開催に戻った。昨年までの3年間は中京開催だったわけだが、高松宮記念と同コースということで、昨年はナムラクレア、一昨年はメイケイエールが勝つなど、本番を見据えた有力馬がしっかり勝っていた。中京開催の2021~23年の平均3連単配当も39,200円と比較的落ち着いたものになっている。
しかし、もともとは京都でのハンデ戦。10年前までの京都開催7回分を見てみると、3連単平均配当は13万1,442円で、本来は荒れやすいレースであることを忘れてはいけない。ここでは京都開催時の過去傾向に絞って穴馬を探してみたい。
追込馬が3着に突っ込んで高配当に
京都開催時の3連単が中京より配当がついている理由は、3着に大穴が突っ込んで来ているからだ。京都の直線はゴール前が平坦で、末脚を使って、なんとか馬券圏内まで届かせる例があるというわけだ。
実際の例を挙げると、2020年に3着となったのは、まだ3勝クラスを勝ってオープン入りしたばかりの4歳時のナランフレグだった。当時は8番人気。レースでは18頭立ての最後方から直線一気で3着に追い込んでいる。ほかにも、
・2019年12番人気 9歳馬ティーハーフ 4角15番手から追い込んで3着
・2018年15番人気 6歳馬フミノムーン 4角13番手から追い込んで3着
・2015年12番人気 8歳馬セイコーライコウ 4角14番手から追い込んで3着
ちなみにこの低人気馬による追込3着の例はいずれも、上がり3F最速であった。
その他の年でも、追込ではないものの2017年は7番人気、2016年は11番人気、2014年は13番人気が3着となっており、穴馬しか来ていない。京都開催での直近7回の3着馬平均人気は11.1で二桁人気だ。
さらに展開面でも、2017年の4角3番手から3着に残したセカンドテーブル以外は、すべて4角位置から着順を上げての3着。そのうえ7例すべて、上がり3Fは33秒台である。京都芝1200mだと基本は前々に行ける馬を狙いたくなるが、ハンデ戦ということもあり末脚にかけた馬が届くようだ。
最後に京都開催時の3着馬たちの前走を確認してみると、シルクロードSと同コースである淀短距離S組が7回のうちの3回を記録している。素直に淀短距離Sで後ろから競馬した馬を3着あたりに狙う、というだけでも面白そうだ。
まず気になるのはディヴィナシオン。4走前に同コース、オパールSで4角15番手から3着と、コース実績はある。2走前に同コースで開催されたGⅢ京阪杯は15着大敗したが、最後方18番手から上がり32.6でも届かない決着では致し方ないといえよう。先週の雨で馬場が荒れ出した今回はもう少し時計が遅くなり、届く可能性は上がっている。過去の京都開催シルクロードSで3着波乱が起きている条件に一番マッチする馬だ。馬券に入れずに後悔しないよう、3着に1枚でも入れておきたい。
もう1頭注目したいのはサトノラムセス。オープン入りから6戦して未だ馬券絡みはないが、前走の淀短距離Sで4角9番手から4着、昨年5月の京都芝1400m安土城Sで4角18番手最後方から10着。安土城Sでは上がり32.7を繰り出しており、ハマれば一発ありそうな素地をもっている。先程も紹介したとおり、淀短距離Sを後方からレースした馬にも該当しており、オススメだ。
当欄で推奨する3着候補はこの2頭だが、過去10年で8、9歳馬も1頭ずつ3着に絡んでおり、8歳馬のホープフルサインや、9歳馬のカイザーメランジェとトゥラヴェスーラも一発の魅力を秘める。
これらの馬が1頭でも3着に入れば、3連系やワイドの配当は大きく上がるだろう。予算に応じて券種を選び、狙ってみたい。
<ライタープロフィール>
佐藤永記
20代を公営ギャンブラーとして過ごし、30歳から公営競技の解説配信活動を開始。競馬を始め多くの公営競技ファンに各競技の面白さや予想の楽しみを伝えている。現在はYoutubeで配信活動を続けながらライターとして公営競技の垣根を超えて各所で執筆中。
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