【東海S】新春京都ダートは決め手と馬格が重要 大型馬オーロイプラータの末脚に期待
逆瀬川龍之介
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上がり3Fタイムと馬体重にヒントあり
東海Sの舞台となる京都ダートにどんなイメージがあるだろうか。多くのファンが口にするのは、「逃げ先行馬が止まらない」ということ。実際、阪神に比べると直線が短く、しかも坂がないので、前に行った馬が残りやすい傾向がある。ところが、昨春にリニューアルオープンして以降の京都は印象が変わっている。
今年の京都ダート1800~1900m、全18鞍をチェックしてみよう。意外にも逃げ馬はわずか2勝のみ。対照的に上がり3F最速をマークした馬は【6-6-4-3】勝率31.6%、複勝率84.2%、同2位も【5-3-4-7】勝率26.3%、複勝率63.2%と優秀。回収率は1、2位ともに単複揃って100%オーバーなので、「速い上がりを使う馬を見つければ、京都ダート中距離は当たる」のだ。
ここで反論する人もいるだろう。「レース前に速い上がりを使う馬が分かったら苦労しない」という意見はごもっとも。そこで前走の上がり3F順位別成績を見ると、3位以内だった馬が【7-6-5-41】勝率11.9%、複勝率30.5%。回収率も単複ともに90%台のハイアベレージとなっている。ここから前走を勝って昇級戦となる馬、同じく10着以下に大敗している馬を除くと、【6-6-5-28】勝率13.3%、複勝率37.8%に成績はアップ。これも軸馬を見つけるには有効なデータといえるので、ぜひ活用していただきたい。
もう一点、大型馬の活躍も目につく。馬体重520kg以上の馬は【4-3-2-20】勝率13.8%、複勝率31.0%。先週日曜は4鞍全てで馬券に絡んだ。寒さが増して砂が乾燥するにつれ、大型馬有利の傾向は加速するはず。もちろん、馬場状態次第だが、良馬場なら520kg以上の馬は要チェックとなる。
好走条件に該当の伏兵馬を発見
前項の2点から東海Sの出走馬を精査すると、1頭の伏兵が浮かび上がってくる。明け4歳で伸び盛りのオーロイプラータだ。JRAのダート戦に限れば、現在5戦連続で上がり3Fがメンバー中最速。しかも前走の馬体重544kgは登録17頭の中で最重量だから頼もしい。ウィリアムバローズやオメガギネス、ペプチドナイルなど、人気馬に逃げ先行馬が多い一戦。だからこそ、オーロイプラータの末脚一閃を期待したい。
《ライタープロフィール》
逆瀬川龍之介
国内の主要セール、GⅠのパドックはもちろん、時には海外のセリにも足を運ぶ馬体至上主義のライター。その相馬眼を頼りにする厩舎関係者、馬主は少なくない。一方、マニアック、かつ実用的なデータを駆使して、ネット媒体や雑誌などにも寄稿するなど、マルチな才能を持っている。
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