【中山金杯】前走着順を重視すべきレース 東大HCの本命はマイネルクリソーラ
東大ホースメンクラブ
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2024年中央競馬開幕
今週土曜日に中山競馬場でGⅢ・中山金杯が行われる。今年で73回目を数える年始の名物重賞に、チャレンジC4着のエピファニー、アンドロメダS2着マイネルクリソーラ、大阪杯4着、天皇賞(春)5着などの実績をもつマテンロウレオ、フローラS勝ち馬ゴールデンハインド、初重賞制覇を狙うリカンカブールなどがエントリーした。
ハンデ重賞の割には、1番人気が過去10年で【4-1-3-2】複勝率80.0%、単勝回収率129%と堅い決着になりやすいレース。新年最初の重賞からしっかり的中を決め、幸先よく滑り出したいところ。過去10年のデータをもとに馬券戦略を検討していく。
前走着順を重視
<中山金杯 前走着順別成績>
1~3着【7-4-6-29】勝率15.2%/連対率23.9%/複勝率37.0%
4~5着【1-4-2-10】勝率5.9%/連対率29.4%/複勝率41.2%
6着以下【2-2-2-91】勝率2.1%/連対率4.1%/複勝率6.2%
中山金杯で重要なのは前走着順。前走6着以下から臨んだ馬は複勝率わずかに6.2%。これだけでも消したくなるが、さらに絞り込めるデータがある。馬券圏内に入った6頭は20年3着のテリトーリアルを除き、前走でGⅡ以上のレースを走っていた。格が高いレースでの掲示板外ならギリギリ再考の余地もあるが、GⅢ以下だと【0-0-1-59】と極めて厳しい。この消去条件には今年の出走馬の多くが該当していて、馬券を考える上で見通しがだいぶ良くなってくる。
逆に前走着順がよかった組の内訳を見ていこう。前走1〜3着馬の内訳から詳しく見ると、3勝クラス勝ち馬が【2-1-2-9】複勝率35.7%といきなり通用している。また前走芝2000m戦で1~3着なら【5-3-4-15】複勝率44.4%とこちらも好成績。前者はボーンディスウェイ、後者はマイネルクリソーラを後押しするデータだ。
最後に前走4〜5着馬についても検討する。金鯱賞(12月開催時)組【1-1-0-0】が数字を押し上げていることは事実だが、チャレンジC組(1800m時代含む)も【0-2-0-0】と、数は少ないながらもしっかり結果を残している。エピファニーはチャレンジC4着からの参戦で、こちらも有力馬の一角だ。
今度こそ勝利を
◎マイネルクリソーラ
前々走オクトーバーSは不利な7枠13番からの発走で、うまくポジションを取りに行くこともかなわず、後方待機を選択せざるを得なかった。のちに中日新聞杯を勝つヤマニンサルバムや、OPの常連ディープモンスターなどがいてメンバーレベルにも泣いた形。前走のアンドロメダSはインでうまく運び、直線で一旦は抜け出した。ただ荒れた内を通ったことで、状態の良い外を伸びたディープモンスターに差し切られてしまった。今回のメンバー構成で斤量55kgと手ごろなハンデなら勝ち負け必至だろう。
◯エピファニー
一昨年に怒涛の4連勝でOP入りするも、初重賞となった昨年のAJCCは11着大敗。それでも9月のケフェウスSで久々の勝利をあげ、前走のチャレンジCは4着。勝ち馬とは0秒2差にまで迫っており、ボッケリーニが最内を突いて2着まで伸びたような開幕週の内伸び馬場で、大外を回されたというロスも考慮すれば、評価を下げる必要はない。鞍上のピーヒュレク騎手は21年にトルカータータッソで凱旋門賞を制覇しているドイツのトップジョッキーだが、日本では初騎乗。どのようなレースを見せてくれるかにも注目したい。
▲ボーンディスウェイ
クラシック戦線では結果を出せなかったが、昨年5月に2勝クラス、暮れの中山で3勝クラスを突破した。キャリア4勝のうち3勝を中山であげており、また中山芝2000mに絞れば【2-1-1-2】で、馬券圏外に敗れたのはGⅠレース(ホープフルS、皐月賞)のみ。条件戦で好走したこの舞台なら、適性を武器に重賞でも十分戦える。ただし前走芝1800m組は過去10年で【0-2-3-33】とやや苦戦気味であり、この点で3番手評価にとどめた。
以下重賞での実績を考慮してマテンロウレオを△、ククナ、ゴールデンハインドの牝馬2頭を×とする。馬券は印を打った6頭の3連複ボックス(20点)で勝負する。
▽中山金杯予想▽
◎マイネルクリソーラ
◯エピファニー
▲ボーンディスウェイ
△マテンロウレオ
×ククナ
×ゴールデンハインド
《ライタープロフィール》
東大ホースメンクラブ
約30年にわたる伝統をもつ東京大学の競馬サークル。現役東大生が日夜さまざまな角度から競馬を研究している。現在「東大ホースメンクラブの愉快な仲間たちのブログ」で予想を公開中。
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