【ホープフルS】4角ポジションと前走着差から好走馬を分析 京大競馬研の本命はウインマクシマム

京都大学競馬研究会

ホープフルSに関する好データ(過去6年)

ⒸSPAIA

4角の位置取りから好走馬を分析

12月28日(木)に中山競馬場でホープフルS(GⅠ・芝2000m)が行われる。今年はサウジアラビアRC勝ち馬ゴンバデカーブース、京都2歳S勝ち馬シンエンペラー、アイビーS3着馬レガレイラなど注目馬が揃った。そんな一戦を過去のレース傾向などを踏まえて予想していく。

ホープフルS好走馬の4角通過順と上がり順位,ⒸSPAIA


まず、ホープフルSがGⅠに昇格した2017年以降の6レースで馬券に絡んだ馬の4角位置と上がり順位を調べた。注目したいのは連対馬の4角位置。過去6年の連対馬12頭中11頭が4角5番手以内で、例外は2017年勝ち馬タイムフライヤーのみ。このような傾向から、形はどうであれ4角で5番手以内に付けれる可能性が高い馬に重い印を打ちたい。反対に、3着馬に関しては2021年ラーグルフ以外は4角5番手以降。差し馬は基本的に3着までと考えたい。

前走大敗した馬は問答無用で切り

ホープフルSの前走着差別成績,ⒸSPAIA


次に過去9年(GⅡ時代含む)のホープフルSにおける前走着差別成績について調べた。

前走1着、もしくは着差0.3秒以内で敗れた馬が【9-9-9-76】。馬券圏内の馬は全てこの条件を満たす。逆に、前走で着差0.4秒以上離されて負けていた馬は【0-0-0-31】で馬券に絡んでいない。今年はサンライズジパング、ショウナンラプンタ、ホルトバージが該当する。

好走条件を満たす馬を中心に

◎ウインマクシマム
洋芝かつ道悪という条件に苦しんだ新馬戦以外は先行しており、枠や他馬の動きなどを考えても4角を5番手以内で通過する可能性はかなり高い。その新馬戦は案外な内容だったが、休みを挟んだ近2走の内容は優秀。2走前は敗れたものの東京芝1800mでラスト2F11.4-11.2と刻んでおり、勝ち馬の強烈な末脚には屈したが差のない競馬をしていた。おそらくこの勝ち馬(トラジェクトワール)は今回のメンバーに入っても上位の力を持っていると見ている。ウインマクシマム自身が東京よりは中山向きであることも踏まえれば、勝ちに等しい内容で、2着ではあるが評価したい。また、前走の未勝利戦も比較的流れたペースで逃げ、2着以下に差し勢が入った中で0.2秒差を付けての快勝。こちらも評価したい。

レース間隔は詰まっているが調教の内容から状態は良さそう。先行馬の数が多く流れる展開にはなりそうだが、自身がキレというより持続力で勝負したい馬でその点はマイナスにはならない。どれくらいの人気になるかは分からないが、昨年のドゥラエレーデに感じた穴馬オーラを強く感じる。積極的に推したい。

◯ヴェロキラプトル
野路菊Sは相手に恵まれての勝利で高い評価はできない。しかし、逃げた新馬戦から一転、控えて結果を出したことや時計を詰めたことには好感が持てる。持ち味はレースセンスの高さで、立ち回りが上手く持続力勝負も合いそうなタイプ。中山芝2000mという条件はいい。今回は1枠2番という枠を引き、周りにそこまで出が速い馬もいない。4角5番手以内の位置を取れる可能性は高いだろう。状態面も良好、前走からの成長も見込めそうで、乗り難しいタイプではなくテン乗りもマイナスにはならないはず。

▲レガレイラ
これまで先行してきた訳ではないが、前走で差し切れなかったことや、鞍上、枠などから4角で5番手以内にいる可能性が高いと判断した。アイビーSは勝ち馬が強すぎたことや、状態的に仕上がり切っていなかったことを加味しても、2着馬を差しきれなかったのは物足りない。ただ、新馬戦は後の重賞馬セットアップを子ども扱いしていることからも能力は確か。これを見る限り持続力勝負でも持ち味を発揮できそうなので好走は十分に考えられる。デビュー前から気性に課題を抱えており、7枠は悪い枠ではなく、状態面も前走よりは上向いていそうだ。

△ゴンバデカーブース
前走もスタート自体は悪くなく、新馬戦の内容を見てもある程度前の位置を取れそう。ただ、陣営の発言的にここでの勝負気配は高くないか。

×シンエンペラー
前走こそスタートでアオって後方からになったが、新馬戦は好位で競馬をしていた。先行意識の強い鞍上に替わるのはプラスだが、使い詰めが気になるところ。

×シリウスコルト
前走は相手が弱かったが、勝ち方は優秀。

買い目は◎-◯▲△×の馬連で勝負。個人的に今年の牡馬の横綱はダノンエアズロックだと思っているので、ここをスルーしたのは残念。

▽ホープフルS予想印▽
◎ウインマクシマム
◯ヴェロキラプトル
▲レガレイラ
△ゴンバデカーブース
×シンエンペラー
×シリウスコルト

ライタープロフィール
京都大学競馬研究会
25年以上の歴史がある、京都大学の競馬サークル。馬主や競馬評論家など多くの競馬関係者を輩出した実績を持つ。また書籍やGⅠ予想ブログ等も執筆。回収率100%超えの本格派が揃う。


《関連記事》
【ホープフルS】良血シンエンペラーは消し ハイブリッド式消去法
【ホープフルS】好位取りやすい「前走1800m組」 仕上がり早いレガレイラに注目
【ホープフルS】過去10年のレース結果一覧

おすすめ記事