【有馬記念】母父の最多勝はメジロマックイーンで4勝 年の瀬の大一番の「記録」を振り返る

緒方きしん

 有馬記念にまつわる記録,ⒸSPAIA

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3歳馬が15勝をあげてトップ

今週は有馬記念が開催される。今回は1986年以降のさまざまな記録から当レースを振り返っていく。

馬齢別に見ていくと、馬券圏内に最も食い込んでいるのは3歳馬と4歳馬で、ともに36回で並ぶ。続いて5歳馬の29回、あとは6歳馬の5回、7歳馬の4回、8歳馬の1回と減っていく。また、勝ち馬となると3歳馬が15頭に対し4歳馬が11頭で、3歳馬が優勢となる。一年を総括するグランプリではあるが、世代交代の波が迫ってくるレースでもある。

3歳馬で1番人気に応えて勝利したのは6頭。ナリタブライアン、オルフェーヴル、ゴールドシップ、サトノダイヤモンド、エフフォーリア、イクイノックスといった名馬たちがこの偉業を成し遂げており、このうち5頭は2011年以降だった。また、1995~1998年の4年間では3歳馬が3勝をあげているが、どちらかと言えば人気を古馬に譲った上での勝利が多く、1995年マヤノトップガンが6番人気、1997年シルクジャスティス、1998年グラスワンダーがともに4番人気での制覇であった。

4歳も人気馬の信頼度は高く、グラスワンダー、テイエムオペラオー、シンボリクリスエス、ゼンノロブロイ、ディープインパクト、ダイワスカーレット、クロノジェネシスの7頭が1番人気に応えて勝利している。2003~04年に藤沢和雄調教師とO.ペリエ騎手のコンビでシンボリクリスエス→ゼンノロブロイと連覇したこともある。ディープインパクトを打ち破ったハーツクライも4歳、そのディープインパクトが翌年にリベンジを果たしたのも4歳であった。

最高齢で有馬記念を制したのはダイユウサク。こちらは唯一、6歳(満年齢表記)で有馬記念を制しているが、さらに、14番人気で勝利したことでも記憶に残る馬であろう。鞍上は、今年引退を迎えた熊沢重文騎手だった。単勝は137.9倍で、1番人気2着メジロマックイーンとの馬連76倍を遥かに上回る高配当となった。


4勝をあげている母父メジロマックイーン

有馬記念で最も多くの勝ち馬を輩出している母父馬は、メジロマックイーンで4勝。メジロマックイーン自身はダイユウサクの2着に敗れ、勝利することができなかったが、孫にあたるドリームジャーニー、オルフェーヴル、ゴールドシップが制している。なかでもオルフェーヴルは2勝をあげている。

続く2勝をあげている母父馬は複数いるが、同じ馬が2勝しているケースばかり。複数の勝ち馬を出したのはBlushing Groomただ1頭で、マヤノトップガン、テイエムオペラオーという2頭の名馬を送り込んでいる。

また、最多勝をあげる種牡馬はサンデーサイレンスで5勝。こちらはディープインパクト、ゼンノロブロイといった本命級からマツリダゴッホといった伏兵まで様々な勝ち馬を輩出した。次点はステイゴールドの4勝で、ここからは『父ステイゴールド×母父メジロマックイーン』の黄金配合となる馬のみであった。

ディープインパクト産駒はジェンティルドンナ、サトノダイヤモンドの2勝のみと、やや苦戦。それでも2020年には11番人気サラキアが2着に食い込むなど、歴史的名種牡馬としての威厳は保っている。今年はジャスティンパレスらが参戦予定だ。ライバルとも言える種牡馬キングカメハメハは未勝利ではあるが、トゥザグローリーが14、9番人気で2年連続の3着(2010~11年)、その全弟トゥザワールドが9番人気2着(2014年)と、トゥザヴィクトリーの仔が奮戦している。今年はヒートオンビートがキングカメハメハ産駒唯一の出走となる。

種牡馬の世代交代が徐々に進んでいるが、今後はどういった種牡馬の産駒が覇権を握るかにも注目が集まる。当レースでは苦戦傾向のディープインパクトだが、その全兄ブラックタイドを父に持つキタサンブラック産駒は、新たに覇権を握れるのだろうか。今年はドゥラメンテ産駒やサトノクラウン産駒らも含め、2015年クラシック世代がGⅠ戦線を沸かせた。血統面の戦いにも注目しつつ、年の瀬の大一番を楽しみたい。

ライタープロフィール
緒方きしん
競馬ライター。1990年生まれ、札幌育ち。家族の影響で、物心つく前から毎週末の競馬を楽しみに過ごす日々を送る。2016年に新しい競馬のWEBメディア「ウマフリ」を設立し、馬券だけではない競馬の楽しみ方をサイトで提案している。好きな馬はレオダーバン、スペシャルウィーク、エアグルーヴ、ダイワスカーレット。

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