【京阪杯】前走スプリンターズS×古馬が好相性 前走不利に泣いたキミワクイーンの末脚に期待

貴シンジ

京阪杯、前走スプリンターズS組の好データ(過去10年),ⒸSPAIA

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3つのファクターから推奨馬を見つけ出す

先週のマイルCSではシュネルマイスターを推奨し1番人気7着。進路をカットされたことや序盤に立ち遅れたことが敗因だろう。さて、今回は11月26日(日)に京都競馬場で行われる京阪杯について下記3つのファクターを組み合わせる、コンプレックスアナライズで分析を行っていく。

・レースの好走馬及び凡走馬の共通項を探る「重要データ」
・目には見えない上積みを探る「前走の敗因」
・適性と素質を知るための「血統評価」

特別登録のあった21頭を検討対象とし、過去10年分のデータを使用する。


重要データ:前走スプリンターズSの古馬に注目

前走レース別成績,ⒸSPAIA


京都競馬場の改修の影響で直近3年間は阪神競馬場で開催されていた京阪杯。3勝クラスを勝ち上がった馬からGⅠで走った馬まで様々なレースをステップとしてこのレースに臨んでくるが、主要なレースでは前走スプリンターズS組との相性が良い。【2-1-2-24】で単勝回収率91%、複勝回収率78%。さらに4~6歳馬に絞れば【2-1-2-21】となり単勝回収率102%、複勝回収率87%となる。

ちなみに、今年は前走スプリンターズS組の3歳馬は登録していない。フィリーズレビューを勝利したシングザットソング、葵S勝ちのモズメイメイ、同2着ルガル、同3着ビッグシーザーの4頭が出走登録しているが、このレースの3歳馬全体の成績は【2-1-0-13】で単勝回収率45%、複勝回収率36%。低調な数字となっている。勝利した2頭はいずれも1番人気だったため、よっぽど実力が突出していなければ3歳馬は軽視するのが良いだろう。

【前走スプリンターズSで4~6歳の出走予定馬】
・エイシンスポッター
・キミワクイーン
・ジュビリーヘッド


前走の敗因:スプリンターズSのキミワクイーン

キミワクイーンの前走はスプリンターズSで、結果は10着。このレースは前後半3Fが33.3-34.7で、レースラップだけで言えば例年のスプリンターズSと同程度だった。しかし当日の馬場状態から、内を器用に走った馬が上位に好走していた。2桁馬番からは2着にマッドクール、4着にジャスパークローネが入っているが2頭はいずれも内々を器用に立ち回る競馬をしていた。

本馬は15番枠からの発走で直線も大外に持ち出して追い込む形。上がり最速で追い込んできているが、内を前々で立ち回った馬たちが止まらなかった。中山競馬場よりは京都競馬場の方が競馬しやすいだろうし上積みが見込める。


血統解説:キミワクイーン、トウシンマカオ

・キミワクイーン
日本での牝祖は3代母フォレストゾーン。この牝系は日本に入ってきてからあまり実績を残せておらず、代表馬は本馬かフォレストゾーンの直仔で10年スイートピーS2着のニーマルオトメくらいだ。

母チェリーペトルズはダイワメジャー×サクラバクシンオーという組み合わせで、父らしいトモと母父のスピードを武器にJRA芝スプリント戦で2勝。本馬は父がロードカナロアだが母を強く引き出していて、母に柔らかさを足したような馬に出た。馬格はないが、パワータイプに出ていて開催が進んで少し荒れてきた京都の馬場も難なくこなすだろう。

元々先行して好走するタイプだったが、重賞戦線で走るようになってからは末脚にかける競馬が増えた。函館SSではロングスパートから勝ち切っており京都競馬場への対応も問題ない。

キミワクイーンの血統表,ⒸSPAIA


・トウシンマカオ
日本での牝祖は祖母サスペンスクイーン。ただこの一族は4代母Rose Bowlを牝祖とした別の枝も日本で走っていて、17年小倉記念、新潟記念勝ちのタツゴウゲキなども近親にあたる。母ユキノマーメイドは現役時に芝中距離で4勝を挙げた実績馬で、繁殖としても20年マイラーズC2着のベステンダンクを輩出するなど、中央で8頭が勝ち上がっており優秀だ。今回取り上げた馬の中では、最も活力のある牝系だと言えるだろう。

トウシンマカオ自身はビッグアーサー×スペシャルウィークという組み合わせだが、古馬になるにつれビッグアーサーらしい硬さとスピードが出てきた印象。ワンペースなラップを刻みやすい京都のスプリント戦は向きそうで、前からでも後ろからでも競馬を作れることもこの馬の強みだろう。

トウシンマカオの血統表,ⒸSPAIA


Cアナライズではキミワクイーンを推奨

今回はキミワクイーンを推奨する。スプリンターズSでは着順こそ10着で馬柱は汚く見えるが、好走データに合致している。加えて敗因が明確で、末脚は今回のメンバーではトップレベル。中山よりも京都の方が競馬もしやすそうだ。また、1週前追切は美浦Wで好タイムを計時している。

課題としては、小柄のため遠征競馬で馬体重を維持できるかというところだ。当日の馬体重には注意したい。もし馬体重が大幅に減っていた場合に本命視したいのはトウシンマカオ。こちらは前走のスワンSで負けているが、当時の敗因は京都競馬場というより距離と逃げたことにあるだろう。逃げて良さがでるタイプではなく、距離も1200mがベストなのは間違いない。同じ京都でも今回は条件面に上積みがあると見ていいだろう。

【ライタープロフィール】
貴シンジ
競馬ライター。サラブレッドの血統をファミリー中心に分析する牝系研究家。3つのファクターから構築する「コンプレックスアナライズ」を駆使して競馬予想を行う。WEBサイト『ウマフリ』で「牝系図鑑」も連載中。競馬予想のほか「競馬王」など商業誌での執筆、一口馬主クラブ募集馬やセリ馬の血統分析、血統の魅力の伝承、繁殖牝馬の配合提案などを独自の切り口から行う。

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