【サウジアラビアRC】上位人気馬は頭固定でOK 2、3着で狙いたいのは「中4~8週組」のウインアクトゥールら

佐藤永記

2023年サウジアラビアロイヤルC、中9週以上の馬の成績,ⒸSPAIA

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狙って出走してくる馬が強いレースだが

秋の東京開催一発目の重賞となるサウジアラビアRC。今年で第9回。前身のいちょうS時代の1年を含めても10回目となる、若い重賞だ。

過去の勝ち馬には、のちにGⅠを6勝するグランアレグリアを筆頭として、ここを勝って朝日杯FSも制したダノンプレミアムやサリオスなどがいる。やはり王道の東京コースでの重賞ということで、今後に向けて重要な一戦。ここに照準を絞って出走してくる馬に注目が集まる。

過去9回(重賞の2014年いちょうSを含む)で見ても、出走間隔を十分に空けた馬がよく勝っており、中9週以上で【6-1-3-10】、中4~8週でも【2-6-6-25】と、前回の開催を使っていない馬たちが上位を占めている。

サウジアラビアロイヤルカップの出走間隔別成績,ⒸSPAIA


ちなみに勝ち馬で出走間隔が最も短いのは中2週だったのだが、それは2014年いちょうS時代のクラリティスカイ。未勝利勝ちから、いちょうSで連勝。その後朝日杯FSを3着して、NHKマイルCを制している。しかし、これを除けば出走間隔を空けた馬が強いのは明白である。


ヒモで狙うなら中4~8週組

今年、中9週以上空けて登録してきた馬は3頭いる。それは、ゴンバデカーブース(中16週)、シュトラウス(中17週)、ボンドガール(中17週)。上位人気が見込まれる馬ばかりとなった。

これで結論としてしまったら、出走7頭すべて人気順で決まって、3連単670円という超順当決着となった一昨年と一緒で、予想としてはなにも面白くない。そこで、先程の出走間隔データから、穴馬を探すことにする。2、3着なら中4~8週組が優勢となっているので、勝ち馬は人気3頭からで仕方ないとして、以下の該当馬3頭で紐荒れを狙ってみよう。

まずは中4週のウインアクトゥールから。馬体重が410kg台なのは懸念点であり、両親の現役時代の馬体重から考えてもまだ成長してほしいが、レースはペースに乗ってしっかり粘れている。もっと距離があったほうがいいかもしれないが、これまでのレースを見たら、いかにも「買うなら2、3着狙い」のタイプではある。

レーヴジーニアルは中8週で前走は札幌。雨・重馬場の1500mを逃げ切った。母レッドリヴェールが札幌2歳S、阪神JFを制するなど2歳時から活躍していたところから、早い仕上がりを期待できる点で魅力だ。

最後は中6週のマイネルブリックスだが、この馬は厳密には連闘である。9/30の芙蓉Sでレース前に放馬して競走除外となった。放馬時はそこそこ走り回っていたものの、全力疾走で暴れ回っていたわけではなく、極端に消耗したようには思えない。実質の前走は新潟未勝利の芝1800m外回り。直線で内から抜け出して押し切った内容から、東京は対応できそうだ。「落ち着いてレースしてくれれば」面白い。

<ライタープロフィール>
佐藤永記
20代を公営ギャンブラーとして過ごし、30歳から公営競技の解説配信活動を開始。競馬を始め多くの公営競技ファンに各競技の面白さや予想の楽しみを伝えている。現在はYoutubeで配信活動を続けながらライターとして公営競技の垣根を超えて各所で執筆中。

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