【スプリンターズS】近年は内枠優勢が顕著　もう一度頑張れ、京大競馬研の本命はメイケイエール

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人気薄は基本内枠　内前先行のちょい差しが理想型

10月1日（日）に中山競馬場でスプリンターズS（GⅠ）が行われる。昨年覇者や春の王者は引退で不在も、ナムラクレアやメイケイエール、アグリなどGⅠタイトルがどうしても欲しい馬たちをはじめ、ピクシーナイトやナランフレグらかつてのチャンピオンも集まる多彩なメンバー構成になった。

昨年は当レースの執筆担当の國井が46万馬券を的中させるなど、我々京大競馬研はスプリント戦への相性の良さを感じているところ。今年も確実に的中させ、秋のGⅠシーズンへ弾みをつけたい。

まずは過去10年のうち新潟開催だった2014年を除いた9回分の枠順別成績を調べた。勝ち馬を最も輩出しているのが4枠で【3-3-0-12】。連対率33.3%はトップの成績だが、昨年2着ウインマーベル以外の好走は全て3番人気以内に推されており、実績馬が順当に走った結果とも言える。

馬券妙味という点で目を引くのは1枠と3枠だ。1枠が【2-1-3-12】の複勝率33.3%。馬場造園技術の発達により4週間使った程度で荒れなくなった結果、近5年中4年で馬券に絡み、特に推したい枠だ。昨年のジャンダルムをはじめ、21年3着シヴァージ、18年3着ラインスピリットなど、先行してちょっと前に出る形が人気薄の好走パターンである。3枠は【0-0-4-14】と連対はないものの、4番人気以内の馬が入ったことはなく、むしろ大健闘している枠と言えるだろう。2枠【1-2-1-14】も含めて重視したい。

一方外枠は5枠の【2-1-0-14】以外は低調。5枠より外で馬券になった7頭中5頭は3番人気以内に推された人気馬であることから、外の人気薄は無視して問題ないだろう。もっとも、人気馬でも近年の傾向から内枠＞外枠の形を崩さないように馬券を組みたい。

実績馬の輝く4枠　陣営の苦労が報われても良いのでは

◎メイケイエール
昨年のセントウルSを圧勝して以降振るっていないが、この馬の場合は自身のメンタルが1番の敵。重賞6勝、セントウルSのレコード勝ちや、過去負かした相手にファストフォースやナランフレグがいるなど、GⅠ級の能力があることはもう3年前から分かっていたことだ。昔のメイケイエールであれば中枠でかかって自滅も考えられたが、5歳と円熟期になり、かかり癖も大分マシになってきた。データ上有利な4枠に入り、スムーズに走れたら突き抜けるだろう。まだ闘志が残っていることに期待したい。惨敗続きで人気が落ちるようなら妙味も出てくる。

◯ウインマーベル
昨年の2着馬。今年は京王杯SC2着以外目立った実績がないものの、太かったシルクロードSや道悪に泣いた高松宮記念、キーンランドCと敗因は明確だ。先述した内前先行からちょい差しが最も出来そうな馬で、人気薄の台頭が多い3枠もプラス。能力不足を立ち回りの巧さでカバーしている馬のため紐止まりだが、絞れたら昨年に続く好走も十分考えられる。

▲ナランフレグ
昨年の高松宮記念覇者。展開問わず切れる末脚の持ち主。前走は馬場の悪い内を通ったもので度外視できる敗戦だが、そのことを差し引いても少し衰えが見えてきた。しかし、今年は逃げ馬揃いで昨年以上のハイペースが見込めるため、展開に恵まれる可能性が高い。2枠4番も味方につけたい。昨年、我々が馬券で非常にお世話になった馬。復活を期待する。

△ナムラクレア
今年の高松宮記念2着馬。雨も問題なく枠も有利。実績から無視は出来ないが、昨年の当レースで突き抜けそうな手応えにもかかわらず、坂で完全に止まった内容を見ると中山適性がない。

×ピクシーナイト
休養明け以降、着順の上ではあまりいいところがない。しかし、前走で久しぶりに伸びるシーンが見られ、使って確実に良化している。好枠を味方にこの馬も復活があり得る。

×アグリ
セントウルSで差して2着と競馬の幅が広がった。元々本命の予定だったが、実績馬が内に集中し、9番枠はギリギリか。枠の差で印の優劣はつけたが、能力で見劣りはしない。

馬券はメイケイエールが走った場合とダメだった場合の2通り用意する。走った時用のメイケイエール1着軸の三連単20点、ダメだった時用は◯以下5頭の三連複ボックス10点で勝負する。

私自身がメイケイエールに特別思い入れがあるわけではないのだが、昨年、一昨年に陣営が苦労していたことをファンは皆知っている。復活したら久しぶりに競馬で泣いてしまうかもしれない。泣かせる走りをして欲しい。（文：福山）

▽スプリンターズS予想印▽
◎メイケイエール
◯ウインマーベル
▲ナランフレグ
△ナムラクレア
×ピクシーナイト
×アグリ

ライタープロフィール
京都大学競馬研究会
25年以上の歴史がある、京都大学の競馬サークル。馬主や競馬評論家など多くの競馬関係者を輩出した実績を持つ。また書籍やGⅠ予想ブログ等も執筆。回収率100%超えの本格派が揃う。

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