【スプリンターズS】セントウルSで強さを証明 東大HCの本命は王道ローテから初GⅠ制覇を狙うアグリ

東大ホースメンクラブ

スプリンターズS、前走セントウルS組に関するデータ

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秋GⅠ開幕

今週日曜日、中山競馬場でGⅠ・スプリンターズSが行われる。キーンランドCを制して4つ目の重賞タイトルを手にしたナムラクレア、CBC賞と北九州記念を続けて逃げ切ったジャスパークローネ、その北九州記念で初の1200m戦ながら2着に入ったママコチャ、セントウルSで波乱を演出したテイエムスパーダ、同2着アグリなど今年も好メンバーが集結した。

秋GⅠの開幕を告げる電撃の6ハロン戦、最速の称号を得るのはどの馬か。新潟開催の14年を除く過去9回のデータから馬券戦略を検討する。

ローテと前走着順を重視

スプリンターズSの前走レース別成績,ⒸSPAIA


<スプリンターズS 前走レース別成績>
セントウルS【5-4-2-38】勝率10.2%/連対率18.4%/複勝率22.4%
安田記念【2-1-1-5】勝率22.2%/連対率33.3%/複勝率44.4%
北九州記念【1-1-1-17】勝率5.0%/連対率10.0%/複勝率15.0%
CBC賞【1-0-0-2】勝率33.3%/連対率33.3%/複勝率33.3%
キーンランドC【0-1-3-34】勝率0.0%/連対率2.6%/複勝率10.5%

スプリンターズSで最も好走例が多いのは前走セントウルS組。そこで5番人気以内の支持を受けて連対した馬は【4-4-0-5】と本番でも好成績を残している。一方、人気問わず3着以下に敗れてしまうと本番でも【1-0-2-28】と凡走が目立つ。唯一本番で勝ったのは15年のストレイトガールだが、これは前年2着の実績馬で、セントウルSも4着とはいえ勝ち馬からはタイム差なしだった。軸はセントウルSの上位馬から素直に選んでいくのが吉だろう。

その他のルートも「前走4着以下」で絞ってみると、安田記念組【0-1-1-4】、キーンランドC組【0-0-1-23】と苦戦傾向。ただし北九州記念組だけは真逆で、連対馬が【0-0-0-10】と全滅、平均人気5.7に対し平均着順11.3。そこそこの人気を集める割に大敗が多い。一方で昨年のジャンダルムは北九州記念17着大敗からスプリンターズSを勝った。この組は前走着順だけで判断せず、当日の様子も見て決めるべきだろう。


セントウルSで強さを証明

◎アグリ
前走のセントウルSはいつもの先行策ではなく、追い込む形でのレース。テイエムスパーダの逃げに屈したが、それでも上がり3F最速をマークし2着と、改めて強さを証明した。春の高松宮記念は7着だったが、不良馬場に泣いただけでなく、直線の勝負所で不利も受けているだけに度外視していい内容。そろそろGⅠタイトル獲得のチャンスが回ってきていい馬だ。

◯ナムラクレア
キーンランドCは重馬場をものともせず、逃げ粘るシナモンスティックや内を突いたトウシンマカオらを直線残り100mで外からしっかり交わし切り、力の違いを見せつけスプリント重賞4勝目を手にした。キーンランドC組はデータ上あまり良い成績を残せていないが、こちらもGⅠで通用する実力の持ち主であることは疑いなく、この舞台でも大崩れは想像しにくい。

▲オールアットワンス
前走のアイビスSDは1年ぶりのレースで、しかも不利な2枠3番。しかもギリギリまで前が開かなかったが、わずかな隙間を縫って鋭く突き抜けた。今回はまったく形態の違う中山芝1200mコースかつ初のGⅠ挑戦も、展開が向けばそのスピードとキレを生かした一発もあると見る。

以下ジャスパークローネ、ウインマーベル、テイエムスパーダまで印を回す。馬券は◎の単勝で勝負する。

▽スプリンターズS予想▽
◎アグリ
◯ナムラクレア
▲オールアットワンス
△ジャスパークローネ
×ウインマーベル
×テイエムスパーダ

《ライタープロフィール》
東大ホースメンクラブ
約30年にわたる伝統をもつ東京大学の競馬サークル。現役東大生が日夜さまざまな角度から競馬を研究している。現在「東大ホースメンクラブの愉快な仲間たちのブログ」で予想を公開中。


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