【シリウスS】ダート重賞はセオリー通り馬格ある馬を狙う 良馬場替わりでカフジオクタゴンの一変に期待

佐藤永記

シリウスステークスの馬体重別成績(過去10年),ⒸSPAIA

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勝ち馬は大型馬が優勢

今週は阪神競馬場でシリウスSが開催される。芝スタートではあるが、JRAではわりと貴重な距離設定のダート2000m重賞。ダート重賞で多くの人が気にするのは馬体重だろう。やはりダートでは馬体の大きい馬のほうが活躍しやすく、シリウスSでも優勝馬の多くが当てはまる。

シリウスS 過去10年 馬体重別成績,ⒸSPAIA


シリウスS 過去10年 前走馬体増減別成績,ⒸSPAIA


過去10年の馬体重別成績を見ると、470kg付近にゾーンはあれど、基本的に勝ち馬は500kg以上が6頭と、馬体が大きい方が優勢だ。また、勝つのであれば、前走からの増減は増える分にはいいものの、減っている場合では-3kgまでが許容範囲。夏に馬体が大幅に減っているようでは勝つのは厳しい。

ただ、2~3着は馬体が500kgを下回る場合や、馬体減でも問題ないため、軸馬や単勝を決める際の参考程度に留めておくのがいいだろう。


待ちに待った良馬場の見込み

今年は登録段階で前走馬体重が500kg以上の馬は半数の7頭。これだけで勝ち馬候補を絞ることはできないが、その中でも気になるのが最重量馬のカフジオクタゴンだ。

前走エルムSは馬体重550kg。前々走も548kg。そもそもデビュー時点で542kgだった馬であり、これが標準体重なのだろう。3歳時にレパードSを勝ったあとは交流重賞の白山大賞典や佐賀記念でともに3着と、これからを期待された馬だったが、その後はGⅢで5、5、7、6着ともどかしい結果が続いている。

しかし、このGⅢでの4戦は不良、重、稍重、不良と全て良馬場ではなかった。過去の好走も良馬場に集中しており、巨体を生かしたパワーで戦ったほうがいいのだろう。同馬にとってここ4戦は「天候に恵まれなかった」といっていい。

土曜の阪神は良馬場で迎えられる見込み。約半年ぶりに良馬場を走るカフジオクタゴンを頭で思い切って狙ってみたい。

<ライタープロフィール>
佐藤永記
20代を公営ギャンブラーとして過ごし、30歳から公営競技の解説配信活動を開始。競馬を始め多くの公営競技ファンに各競技の面白さや予想の楽しみを伝えている。現在はYoutubeで配信活動を続けながらライターとして公営競技の垣根を超えて各所で執筆中。

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