【注目2歳馬】米国産の良血馬ヒストリアイが2馬身半差V 勝ちタイム1:11.6は同日2勝クラスに匹敵
三木俊幸
ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
3番手追走から2馬身半差で勝利
9月4週目の中山開催に行われた2歳新馬戦から今回は、24日(日)の中山4Rに組まれたダート1200mの新馬戦をピックアップ。勝利したのは佐々木大輔騎手騎乗のヒストリアイ(美浦・堀宣行厩舎)だった。
父は現役時代にBCダートマイルなどアメリカでGⅠ・2勝のLiam’s Map、半兄にカナダの芝6FのGⅠ・ハイランダーSを勝利したSilent Poetがいる血統。2022年のキーンランドセプテンバーイヤリングセールで525,000ドルで落札された。
馬体重540kgで迎えたデビュー戦は、13番枠からそれほど速いスタートとは言えなかったが、すぐさま好位集団の一角に取りついた。前半600mが12.2-10.8-11.3(34.3)というペースで流れるところを、3角から3番手外のポジションをキープして直線へと差しかかると、残り150m付近で先行していた2頭を交わし、2馬身半差。勝ちタイムは重馬場で1:11.6、ラストのラップも12.4-12.7でバタッと止まることもなかった。
当日は午後から稍重へと馬場状態が回復しており、稍重に近い重馬場だった。8Rに行われた3歳以上1勝クラスは前半600m通過が11.8-10.4-11.0(33.2)と流れて1:11.4。12Rの3歳以上2勝クラスは前半600mが11.9-10.4-11.4(33.7)で同じく1:11.4での決着だったことを考えると、デビュー戦だったヒストリアイのタイムは優秀だと言える。
レース序盤は佐々木騎手がやや手綱を動かしつつの追走だったことも考えると、距離はもう少し長くても問題なさそうだ。口取り撮影のため、ウイナーズサークルに現れた姿は、レース後とは思えないほど落ち着いた佇まいだった。レースの選択肢は芝路線に比べて少ないが、次走以降どのようなパフォーマンスを見せてくれるのか、引き続き注目したい。
リアルスティール、ラヴズオンリーユーの半弟がデビュー予定
秋の中山、阪神開催最終週となる今週末も良血馬やセレクトセールの高額落札馬が多くデビューを迎えそうだ。最も注目したいのは、リアルスティール、ラヴズオンリーユーの半弟でハーツクライ産駒のグラヴィス(栗東・矢作芳人厩舎)。1週前には栗東CWで6F81.1-66.1-52.0-36.9-23.1-11.5をマーク。30日(土)の阪神芝1800m戦を予定している。
同日の阪神芝1400mには同じく矢作厩舎からKingman産駒のアウェイキングもデビュー予定。1週前に栗東CWで6F81.1-67.3-53.6-38.8-24.2-12.0という時計を出している。このレースにはモーリス産駒のダノンマッキンリー(栗東・藤原英昭厩舎)も出走を予定しており、好メンバーが揃いそうだ。
ライタープロフィール
三木俊幸
編集者として競馬に携わった後、フリーランスとなる。現在はカメラマンとしてJRAや地方競馬など国内外の競馬場を飛び回りつつ、ライターとしても執筆している。
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