【競馬】GⅠの大舞台や牡馬のダート戦が狙い目  ドゥラメンテ産駒の「買える条件・買えない条件」

東大ホースメンクラブ

ドゥラメンテ産駒の買える条件・買えない条件,ⒸSPAIA

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稀代のスーパーサイアー・ドゥラメンテ

2015年のクラシック二冠馬・ドゥラメンテ。皐月賞や日本ダービーで見せた破壊的な末脚は多くの人々に衝撃を与えた。種牡馬としてもタイトルホルダー、スターズオンアース、リバティアイランドと3年連続でクラシックホースを輩出しており、大活躍中だ。

早逝が惜しまれている同馬であるが、そんなドゥラメンテ産駒の「買える条件・買えない条件」についてこの記事では検証していく。(参照するデータはドゥラメンテ産駒がデビューした2020年6月6日~2023年9月18日)。

意外にも狙い目はダートのマイル以下

ドゥラメンテ産駒の「買える条件」,ⒸSPAIA


<ドゥラメンテ産駒の「買える条件」>
GⅠ【10-2-4-32】勝率20.8%/連対率25.0%/複勝率33.3%
牡馬×ダート【85-61-43-439】勝率13.5%/連対率23.2%/複勝率30.1%
札幌芝【23-9-15-86】勝率17.3%/連対率24.1%/複勝率35.3%
2歳×牡馬【59-50-34-238】勝率15.5%/連対率28.6%/複勝率37.5%

まずはドゥラメンテ産駒の「買える条件」を見ていこう。

まず見張るのが大舞台での勝率。重賞での成績は、【20-12-10-113】で勝率12.9%、単勝回収率は147%とプラス域をマーク。驚くべきことにGⅠに限定すると成績はさらに上昇。【10-2-4-32】で勝率は20.8%、単勝回収率は326%に達する。シャンパンカラー(NHKマイルC、9番人気1着)やドゥーラ(オークス15番人気3着)、ドゥラエレーデ(ホープフルS、14番人気1着)など人気薄でも数多く馬券に絡んでおり、GⅠでは無視できない存在だ。

リバティアイランドやタイトルホルダーなど、芝の活躍馬のイメージが強いドゥラメンテであるが、意外にもダートの成績も良好。特に牡馬のダート戦の成績は、【85-61-43-439】で勝率13.5%、単勝回収率132%と優秀だ。

芝では中長距離で活躍する産駒が多いが、ダートではマイル、スプリント戦が狙い目。牡馬のダート戦において、1600m【14-8-5-35】勝率22.6%、単勝回収率112%、1400m【16-9-4-86】勝率13.9%、単勝回収率429%、1200m【10-1-2-42】勝率18.2%、単勝回収率191%と、ベタ買いするだけでプラスの成績を記録している。

また、競馬場別では東京コースと新潟コースを得意としており、牡馬のダート戦では、東京【26-17-6-83】で勝率19.7%、単勝回収率355%、新潟【7-5-1-35】で勝率14.6%、単勝回収率175%という驚異的な成績を叩き出している。

芝では札幌コースでの成績が飛び抜けてよく、【23-9-15-86】で勝率17.3%、単勝回収率は105%だ。中でも成績が良いのが1800mと2600m。1800mは【8-3-4-16】で勝率25.8%、単勝回収率169%、2600mは【6-2-3-6】で勝率35.3%、単勝回収率220%でともに高い水準だ。

また、2歳戦の成績も【95-84-56-453】で勝率13.8%、単勝回収率90%とまずまず。牡馬に限定すると、さらに成績は上昇し【59-50-34-238】で勝率15.5%、単勝回収率110%とプラス域に突入する。この成績からも分かる通り、2歳戦では牡馬の方が優勢。新馬戦では【27-23-17-104】で勝率15.8%、単勝回収率104%、1勝クラスでは【6-1-1-4】で勝率50.0%、単勝回収率352%を記録しており妙味十分だ。

芝では福島や函館で苦戦傾向

ドゥラメンテ産駒の「買えない条件」,ⒸSPAIA


<ドゥラメンテ産駒の「買えない条件」>
芝×1400m以下【22-26-19-245】勝率7.1%/連対率15.4%/複勝率21.5%
福島芝【6-9-6-84】勝率5.7%/連対率14.3%/複勝率20.0%
牝馬×ダート【34-38-34-373】勝率7.1%/連対率15.0%/複勝率22.1%
1枠×ダート【6-9-9-74】勝率6.1%/連対率15.3%/複勝率24.5%

次に買えない条件についても検証する。

現役時代の父は中長距離で活躍していたこともあり、適性の大きく異なる芝のスプリント戦では苦戦傾向にある。その成績は【22-26-19-245】で勝率7.1%、単勝回収率43%。その中でも特に1200mは【5-12-8-118】で勝率3.5%、単勝回収率27%と悲惨だ。1600mになると【43-43-31-288】で勝率10.6%と、ある程度成績が回復しており、最低でも1600mは欲しいところである。

ドゥラメンテ産駒は洋芝の札幌コースを得意としているが、同じ洋芝の函館コースや、洋芝コースのように時計がかかりやすい馬場である福島コースでは苦戦が目立っている。福島芝は【6-9-6-84】で勝率5.7%、単勝回収率26%、函館芝は【4-6-6-58】で勝率5.4%、単勝回収率62%と低調。一方で、東京、中山、阪神での勝率が高く、芝コースではローカルではなく主場を狙うのが吉だ。

ダートでは、先の章で述べた通り牡馬の成績が良好である一方、牝馬は苦戦する傾向にある。その成績は【34-38-34-373】で勝率7.1%、単勝回収率48%。牝馬限定戦に絞っても、【24-22-22-186】で勝率9.4%と若干良くなるものの、単勝回収率58%と妙味は薄いままである。

また同じダート戦絡みでは内枠に苦戦しているというデータがある。1枠成績は【6-9-9-74】で勝率6.1%、単勝回収率20%、複勝回収率55%。勝率、単勝回収率、複勝回収率の3つ全てが枠別での最低値であり、馬券を検討する上では割り引く必要がありそうだ。また、2枠も同様に【11-14-5-94】で勝率8.9%、単勝回収率74%と低調である。

ドゥラメンテ産駒の買える条件・買えない条件,ⒸSPAIA


《ライタープロフィール》
東大ホースメンクラブ
約30年にわたる伝統をもつ東京大学の競馬サークル。現役東大生が日夜さまざまな角度から競馬を研究している。現在「東大ホースメンクラブの愉快な仲間たちのブログ」で予想を公開中。

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