【注目2歳馬】ラスト11.6-11.1の加速ラップで3馬身半差V エピファネイア産駒フォルラニーニ
三木俊幸
ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
4角でやや外へ膨れるも
秋競馬の開幕日となった9月9日(土)の中山5R・芝2000m戦を制したのはエピファネイア産駒のフォルラニーニ(美浦・手塚貴久厩舎)。伯父にサトノダイヤモンドがいる良血が鮮やかな走りを見せた。
台風の影響により前日には106.0mmの雨量を計測し、一時は不良まで馬場は悪化していた。しかし、レース当日の朝5時30分の測定では重、その後1R終了後に雨粒が落ちてきたが一時的なもので、最終的に稍重で新馬戦の時間を迎えた。
フォルラニーニは10頭立てでまずまずのスタートを切ると、道中は2番手を追走。レースラップは12.7-11.3-12.6-12.7-13.3、中盤にかけてペースが落ち着き1000m通過は1:02.6だった。
残り600m標識を過ぎたあたりで外からじわっと先頭へと並びかけていくも、4角から直線に向くところでやや外へと膨れる場面も見られた。それでも鞍上のC.ルメール騎手の肩ムチですぐに立て直され、最小限のロスにとどめると直線は逃げたエクセルゴールドとの一騎打ちとなった。
残り200mを切ったところで振り切ると、後は突き放す一方で最終的には3馬身半差を付けた。稍重で2:02.7という勝ちタイムもまずまずの評価ができるとともに、ラスト11.6-11.1と最後まで加速したラップは能力の高さを示す数字だと言えるだろう。中距離重賞戦線での活躍を期待したい。
2歳戦好調の木村哲也厩舎
秋競馬2週目は3日間開催となる。6月に2歳戦が始まって以降、【5-1-2-4】勝率41.7%、連対率50.0%、複勝率66.7%と好調の美浦・木村哲也厩舎からデビュー予定の3頭をピックアップする。
16日(土)の阪神芝1600m戦にはモーリス産駒のシャトーディフがルメール騎手騎乗でデビュー予定。母はデイリー杯2歳Sなど重賞2勝をあげたジューヌエコールという良血。栗東で調整されており、1週前にはCWコースで6F81.9-67.5-53.0-38.1-24.4-12.4というタイムが出ている。
同日の中山芝1800戦にJ.モレイラ騎手騎乗でデビュー予定なのが、エピファネイア産駒のマーシャルポイント。1週前の6日(水)には美浦Wコースで併せて遅れをとったが6F83.3-68.6-53.7-39.0-25.0-11.9。10日(日)にも6F85.9-67.6-52.3-37.8-24.0-11.5と乗り込まれている。
18日(月・祝)の中山芝1600m戦でデビューを予定しているエピファネイア産駒のアルセナールは、半姉にナミュール、ラヴェルがいる良血。こちらも6日(水)に美浦Wコースで6F83.6-69.3-55.0-40.3-25.9-12.3、10日(日)に6F86.7-68.4-53.2-38.7-24.2-11.5をマークしている。姉たち同様に早い時期から活躍できるのか、デビュー戦の走りが楽しみだ。
ライタープロフィール
三木俊幸
編集者として競馬に携わった後、フリーランスとなる。現在はカメラマンとしてJRAや地方競馬など国内外の競馬場を飛び回りつつ、ライターとしても執筆している。
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