【注目2歳馬】レースの上がりを0.7上回る後半3F32.9の瞬発力 ルーラーシップ産駒スティールブルーが快勝
三木俊幸
ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
レース上がりを0.7秒上回る
夏の新潟開催も後半に差しかかった5週目は、4つの新馬戦が組まれていたが、8月26日(土)の牝馬限定・芝1600mの新馬戦をピックアップ。勝利したのは、ルーラーシップ産駒のスティールブルー(美浦・宗像義忠厩舎)だった。
当日の馬体重は430kg。単勝4.7倍の3番人気に支持された。レースはゲートが開くと17番枠から好スタートを切ったが、先行争いには加わることなく8番手を追走。12.8-11.9-12.9-12.8(50.4)で前半800mを通過した。
4角から直線へ向くところで荻野極騎手は最内の馬から6頭分ほど外へ誘導する。内回りとの合流地点を迎える少し手前から追い出すと、残り400m地点で右ムチを一発。そこからはノーステッキで前との差を詰めると、最後は後続に2馬身半差をつけての完勝だった。
勝ちタイムは1:36.4、スティールブルーはラストのレースラップ11.4-10.9-11.3を0.7秒上回る上がり32.9の瞬発力を見せた。ムチを入れられてからの反応の良さと、加速力には目を見張るものがあった。特に夏の新潟開催では牝馬の活躍が目立つが、同馬も重賞戦線で活躍が期待できそうだ。
夏競馬最終週も楽しみな馬がデビュー
今週末新潟での撮影を予定しているが、楽しみな馬たちがデビューしてきそうだ。9月2日(土)の芝2000m戦を予定しているリアルスティール産駒のヴェローチェエラ(栗東・須貝尚介厩舎)は、2週前に栗東CWで新潟2歳Sに出走したヒヒーンと併せて先行してやや遅れたものの、6F78.8-64.2-50.2-36.0-22.6-11.3。そして1週前は栗東坂路で併せて4F53.8-38.7-25.4-12.6、馬なりで先着している。
3日(日)の芝1800m戦には父ドゥラメンテ、母アエロリットという良血のコンドライト(美浦・菊沢隆徳厩舎)がデビュー予定。1週前は美浦Wで6F84.6-67.1-52.1-37.2-23.8-11.5、3頭併せの内で併入。映像からは跳びの大きい走りをしている印象を受けた。
また、このレースにはグレナディアガーズの半妹でキズナ産駒のクイーンズウォーク(栗東・中内田充正厩舎)も出走を予定している。
札幌では札幌2歳Sも行われる。札幌芝1800mの新馬戦で強い勝ち方をしたガイアメンテ(栗東・須貝尚介厩舎)、パワーホール(栗東・昆貢厩舎)、阪神芝1800mの新馬戦で5馬身差をつけて快勝したギャンブルルームなど楽しみなメンバーが揃っており、要注目だ。
ライタープロフィール
三木俊幸
編集者として競馬に携わった後、フリーランスとなる。現在はカメラマンとしてJRAや地方競馬など国内外の競馬場を飛び回りつつ、ライターとしても執筆している。
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