【函館2歳S】前走4角位置と所属から好走馬を見抜く！　京大競馬研の本命はレガテアドール

2023/07/15 06:00

京都大学競馬研究会

ⒸSPAIA

この記事のレース

函館２歳ステークス

GⅢ

7月15日(土)　函館11R

前走4角4番手以下の馬はノーチャンス！

7月15日（土）に函館競馬場で函館2歳S（GⅢ・芝1200m）が行われる。昨年は4番人気ブトンドールが勝利し、3着には8番人気オマツリオトコが入るなど、例年通り荒れ模様のレースとなった。今年は兄姉でこのレースを2勝しているロータスワンド、新馬戦開幕週の東京で勝利したバスターコール、新馬戦を快勝したルージュレベッカなど注目の馬たちが揃った。以下では、過去のレース傾向などを踏まえて予想していく。

函館2歳S、前走4角位置別成績,ⒸSPAIA

まず、過去10年の函館2歳Sにおける前走4角位置別成績を調べると、馬券に入った馬は全て、前走が4角3番手以内であることが分かった。その成績は【10-10-10-100】となり、前走4角位置が4番手以下の馬は【0-0-0-19】である。新馬戦・未勝利戦で先行出来ないような馬は、それよりも格段にペースやメンバーレベルが上がるこのレースでは、結果を出せないと考えられる。

今回であれば、カレンナオトメ、ゼルトザーム、ベルパッションが該当する。これらの馬は、完全に消して予想していくのが良いだろう。

勝ち馬は栗東勢から！

函館2歳Sの所属別成績,ⒸSPAIA

次に所属別成績について調べた。美浦所属馬は【2-5-5-56】勝率2.9%、連対率10.3%、複勝率17.6%という成績。一方、栗東所属馬は【8-5-5-45】勝率12.7%、連対率20.6%、複勝率28.6%で、美浦所属馬に比べて優れた成績を残している。2、3着馬の数は美浦、栗東所属の双方で5頭ずつと差はないが、勝ち馬に関しては美浦所属馬が2頭なのに対し、栗東所属馬が8頭であることからも、今回は後者の評価を少し上げたい。

有力馬であれば、バスターコール、スカイキャンバス辺りが美浦所属、ナナオ、ロータスワンド辺りは栗東所属になる。

2つの好走データから好走馬を見抜く！

◎レガテアドール
前走はインを上手に突いた立ち回りが奏功した部分はあったものの、決して楽な相手ではないブシンに0.3秒差を付けて快勝したのは評価できる。エコロブレスが若干かかったことでペースが流れ、全体ラップは稍重馬場で12.1-10.6-10.9-12.2-12.1-12.8。前後半3F33.6-37.1の速い流れを経験できたのはプラスだ。函館2歳Sは過去の傾向を見ても、間違いなくハイペースを刻む。土曜日の天気予報を見る限り、馬場も渋りそう。消耗戦のレースになる可能性が高いので、そういったレースを経験し、完勝しているのは高く評価できる。

新馬戦も敗れこそしたものの、距離が少し足りなかったことや、レースに集中しきれていなかったことが原因であり、これらの面は前走でしっかりと解決出来ているように見えたので問題ない。また、前走は抜け出した後ソラを使うところがあったようで、相手が強くなり終盤までほかの馬が近くにいる状態で走れそうなのも好材料だ。中2週にはなるが調教の動きも問題なく、状態面は変わらずきていそうなので好走を期待できる。人気は全くしなさそうであるが、展開や馬場等含めてもチャンスは十分ある。

◯ロータスワンド
新馬戦は開幕週ということでスピードを生かす形での逃げ切り勝利となったが、刻んだラップなどを見ても決して楽逃げではなく、並の馬なら差されてもおかしくない展開を1馬身付けて勝利したのは評価できる。また、この時はあまり仕上がっていない状態での出走で、1度使ったことによる上積みも他の馬に比べるとかなりありそうだ。

今回は、前走と比べて前半のペースも流れ、馬場も渋り、タフなレースになることが予想されるが、能力はこの馬が最も高いと思うので、乗り越えてくれることに期待したい。姉と兄（ブランボヌール、ビアンフェ）がこのレースを勝っているということで人気はしそうだが、それだけのポテンシャルは秘めている馬だ。

▲アガシ
前走はスタートこそ出遅れて最後方からの競馬になったものの、道中位置を押し上げ、4角では2番手に付け、そのまま押し切る強い内容だった。ここまでの2戦を見る限り、芝の方が持ち味を生かせそうなタイプだが、走りにパワーがあり、渋った馬場にも適応できそうだ。先行力が高い方ではなく、後方からの競馬にはなりそうだが、前が流れる展開を考えればその点もプラスになる。枠も過去10年で3勝2着2回の6枠を引いた。好走を期待したい。

△バスターコール
東京芝1400mという今回とは全く違う条件ではあるが、ハイペースかつ稍重馬場というレースを押し切った内容は評価できる。距離短縮と洋芝への適性には疑問符が付くが、能力は高そうだ。

×タヤスロンドン
少頭数ながら、比較的流れた展開を先行して押し切った初戦の内容を評価。周りのレベルも上がるが、好走の可能性はある。

×ナナオ
前走は相手関係に恵まれた感はあったが、稍重馬場を先行して押し切った。相手が一気に強化されるが、通用する余地はある。

買い目としては◎-◯▲△×の馬連、ワイドで勝負。かなり難解なレースですが、この予想がハマることに期待したいです。

▽函館2歳S予想印▽
◎レガテアドール
◯ロータスワンド
▲アガシ
△バスターコール
×タヤスロンドン
×ナナオ

ライタープロフィール
京都大学競馬研究会
25年以上の歴史がある、京都大学の競馬サークル。馬主や競馬評論家など多くの競馬関係者を輩出した実績を持つ。また書籍やGⅠ予想ブログ等も執筆。回収率100%超えを目指す本格派が揃う。