【函館2歳S】チークタイムを4つの好データが後押し 連対率4割超えの強データにも該当
門田光生
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前走「4番」が激熱!
2023年7月15日に函館競馬場で行われる第55回函館2歳S。世代初の重賞戦ということで、いつもより使えるデータが少なく、1つ1つをどう扱うかが大事になってくる。また、レースや馬券はもちろん、一口馬主やPOGに参加しているファンにとっても、スタートダッシュが決まるかどうか、注目の一戦といえるだろう。そんな函館2歳Sにはどのような傾向があるのだろうか。今回も過去10年の成績を基にして調べてみよう。
☆所属と性別
東西中立の地・函館で行われるこのレース。出走頭数も東西でほぼ同じだが、成績は栗東所属馬が8勝(13連対)と、美浦所属馬を大きくリードしている。
また、牡馬・セン馬が73頭、牝馬が76頭出走。ともに1、2着が5頭ずつで、性別成績は全くの互角といっていいだろう。
☆前走クラス
前走の条件別に分けてみると、新馬組が7勝(15連対)、未勝利組が3勝(5連対)。前走がダートだった馬は16頭いるが、2020年ルーチェドーロの2着が最高着順だ。
☆前走着差と人気
連対した20頭はすべて前走1着馬。その着差を調べてみると、コンマ5秒以下で勝った組【7-7-8-98】に対し、コンマ6秒以上で勝った組【3-3-1-15】で、後者の方が勝率、連対率ともに大きく上回っていた。
☆前走場所と距離
勝ち馬10頭すべて、前走を函館競馬場で走っていた。2着も8頭。函館以外で連対したのは、札幌と阪神組だけだ。
前走距離も、今回と同じ1200mを走っていた馬が【9-6-7-83】。距離延長組は【1-2-1-27】だが、距離短縮組は【0-2-2-9】で勝ち馬は出ていない。
☆その他
そのほかで気になったデータを挙げてみる。まず前走を4番(馬番)で走った馬の成績が【5-1-0-8】。勝ち馬の半分が該当するのだから、たまたまという言葉だけでは済まされない。続いて、キンシャサノキセキ産駒が最多の3連対(1勝)と、目立った成績を残している。最後に前走馬体重だが、440~460キロだった馬は【0-3-3-33】と、サンプル数が多い割に結果が出ていない。
頭数を絞って勝負
函館2歳Sのデータをまとめてみよう。
【好走データ】
A「栗東所属」
B「新馬勝ち」
C「前走がコンマ6秒以上の勝ち」
D「前走が4番(馬番)」
E「キンシャサノキセキ産駒」
【好走率ダウン】
F「前走がダート」
G「前走が1200m以外」
【勝ち馬なし】
H「前走が函館以外」
I「前走馬体重440~460キロ」
今回は5つのプラスデータが出てきたが、このうち最多の4つに該当する馬が1頭だけいる。それがチークタイム。特に、5頭の勝ち馬を出し、連対率も4割を超える強データD「前走4番(馬番)」に該当しているのが大きい。ただ、このチークタイムはH「前走が函館以外」、I「前走馬体重440~460キロ」という、2つのマイナスデータも持っている。この2つから勝ち馬が出ていないのは気になるところだが、2着馬は少ないながら出ているということで、今回は頭ではなく、馬連や3連系の軸として推したい。
続いてタヤスロンドン。これも今回の強データD「前走4番(馬番)」に該当。こちらはマイナスデータを持たないので、逆転も十分あり得る。ほかで気になるのは、C「前走がコンマ6秒以上の勝ち」に唯一当てはまるナスティウェザー。連対馬が1頭しか出ていない前走ダート組だが、その1頭も前走でコンマ6秒以上離して勝っていて、当時と似た雰囲気がある。あとは似たり寄ったりで印を入れづらいデータの持ち主ばかり。今回はこの3頭BOXとしたい。
◎チークタイム
◯タヤスロンドン
▲ナスティウェザー
《ライタープロフィール》
門田 光生(かどた みつお)
競馬専門紙「競馬ニホン」で調教班として20年以上在籍。本社予想などを担当し、編集部チーフも兼任。現在、サンケイスポーツにて園田・姫路競馬を中心に予想・記事を執筆中。現在、クラブの馬を3頭持っているのですが、うち1頭が凡走続きで引退の危機に。締め切り間際にもう1頭追加しようかどうか、悩んでいます。お金は……当然、今週の馬券で(笑)。
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