【注目2歳馬】ルーラーシップ産駒・ボルケーノが鮮やかに逃げ切り マイル~中距離重賞で活躍を期待 

三木俊幸

2023年6月18日にデビューしたボルケーノ,ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

後続の脚色を確認する余裕あり

2週続けて美浦・堀宣行厩舎の2歳馬が新馬戦を勝利した。6月18日(日)に行われた東京5R・芝1600mの新馬戦は、ルーラーシップ産駒のボルケーノが勝利。同厩舎所属馬はゴンバデカーブース、ダノンエアズロックに続き、この世代早くも3頭目の勝ち上がりとなった。

ただ一頭抜群のスタートを切ったボルケーノはそのまま逃げて、1馬身差で外からアオイラリュヌがピッタリとマークする展開。12.8-11.3-12.0-12.1というラップを刻み、前半800mを48.2で通過した。

直線は松山弘平騎手が何度か軽く気合いをつけただけで、ほぼ持ったままの抜群の手応えで残り200mを切る。そこからは追われたが、ゴール手前では後続の脚色を確認する余裕がありながら、11.5-11.6でまとめて1馬身半差をつけた。

勝ちタイム1:34.5は今開催の東京芝1600mで行われた新馬戦3レースと比較して最も速く、優秀だと言える。しかし、開催を通じて時計の出やすいコンディションが続いており、その点は頭に入れておきたい。

馬体重528kgでの出走だったが重苦しさはなく、気性面でも特に懸念するような点はなかった。また今回はスタートが良すぎて逃げる形となったが、スピード任せで一本調子というタイプでもない。マイル~中距離の重賞で活躍を期待したい。

2023年6月18日にデビューしたボルケーノの評価,ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)


1週前追い切りでラスト10.7

今週末にデビュー予定の2歳馬で注目しているのは、6月24日(土)の東京5R・芝1800m戦に出走予定のルージュスエルテ(美浦・国枝栄厩舎)。父ハーツクライ、母リュズキナという血統の牝馬で、半兄に京都新聞杯を制したレッドジェネシスがいる。

1週前には美浦Wコースで6F84.2-65.6-49.9-35.1-22.0-10.7をマークした。全体的なタイムもデビュー前の2歳馬としては素晴らしく、追われてから併せた馬を一瞬で突き放した瞬発力を見るとかなりの素質を秘めていそう。菅原明良騎手を背にどのようなレースを見せるのか楽しみだ。

ライタープロフィール
三木俊幸
編集者として競馬に携わった後、フリーランスとなる。現在はカメラマンとしてJRAや地方競馬など国内外の競馬場を飛び回りつつ、ライターとしても執筆している。

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